隠れ家の思い出

 少年時代、確か小学校4,5年の頃に秘密基地−隠れ家にあこがれ遊び仲間二人で地下基地を作った。基地のあった所は今では足利競馬場になっているが、その当時は草が生い茂っており、犬の散歩、いまになってわかった事であるがアベックの密会所になっていたような草深く、基地断面だだっぴろい河原あり、その少し小高いところに横から穴を掘り地下基地を作っている。
 基地の大きさは畳一帖はあるメインとなる所も地下構造とし、穴を掘った後に掘り出した穴の上を板葺きにしてさらに土を盛る凝った作りで、外見はまったく解らないように仕上げている。その脇に穴を掘り地下でつなげて出入り口にした。出入り口も板戸を作り基地を使わない時は砂を被せここも二人だけしかわからないようにした。これだけのものを3週間ぐらい土日の遊び時間を利用して一気に作り上げている。道具といえば空缶を利用したり、庭に使う移植ごて位である。被せた板も2km位離れた所から二人して運んでいる。絶対的パワーがあったものである。出来上がった後、ローソク一本の明かりでインスタントラーメンを作って食べた事を記憶している。
 加熱に使うために持ち込むものは携帯コンロ(缶詰の格好をし燃えやすい蝋が入っていた)。友達が持ってきたもので米軍か、キャンプに用いたもの物を持ち出してきたと思われる。その他、お菓子類等持ち込み食べた。
 完成までは大工さん顔負けに夢中で作ったものである。そうはいっても完成し、利用の段になると意外に遊ぶ事が無く、だんだん足が遠のいてしまい。ある日の台風の時に増水で流されてしまった。
 今振り返ると塾も無く、すべての時間を投入できた事に只呆れるくらいである。しかも崩れ埋まれば決してはいでる事も出来ないほどであり、埋まってしまえば捜索しても見つからない秘密の場所で神隠しになる所である。子供ながらそれなりに崩れる事を想定し補強の杭を立てているが、元来、砂利でできた河原であり非常にもろくいつ崩れてもおかしくなかった。事故も無く終わったのはほとんど奇跡である。
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