2006我が家の椿を紹介しましょう。

椿は首ごと落ちるからときらわれるむきがありますが、私はなぜか
その姿すら美しく思えて大好きな花です。それに蕾ははやばやと
晩夏からついて、じっと冬を耐えるそこのところも好ましいと想います。

猫の額のようなスペースしかありませんのにいろんな方から貰ったり
嬉しいことがあったときに記念に買ったりして鉢植えを家の周りに
並べています。今年もその花のシーズンがやってきました。私の
愛している花ばなを紹介しましょう。

これは「有楽」という銘のある椿です。早咲きのヤブツバキ型でこの優しい色合い
がなんとも春の喜びに繋がります。もう30年ほどむかし、氷上郡成松の達身寺に
カタクリを観に行ったときお寺のこの椿の見事さに思わずご内儀にお願いして一枝
頂きその花のあとの枝を大事に挿し木したのでした。それを数年前地植えしたのが
もう3mほどになり沢山花をつけるようになりました。数多く増やしてだいぶ知人に
差し上げました。大好きな花です。織田信長の弟の茶人、織田有楽斉にちなんだ
名だそうです。

このオトメツバキ型のかたちがいいでしょう。中輪でととのった姿です。知人にもらった花を挿し木
したものです。今年はじめて咲きました。白地に線のような薄紅・中紅の絞り模様がはしります。
比較的ながく持つようです。





数年前、大阪能勢町のお得意先に商用で出向いたとき知人宅で会った大輪の絞り椿です。
一枝頂いてこれも大事に挿し木しました。しかしこれはなかなか弱くて大きくなりません。だいぶ
たつのですが鉢植えではまだ小さな木です。いい品種は強健でない見本のようです、それでも
花の華麗さに惹かれて大事にしています。ことしも3つほど蕾を持っているのですが・・開いて
くれるでしょうか・・

クジャクツバキです。画講座に通う
歓喜洞でみて欲しくなり買ったものです。
葉も細長く花も細長く特徴があります。

なかなか大きな花を咲かせるのが難しい
ようです。冬の日照が大事なようですね。














ピンクのユキツバキです。小林幸子の歌で有名になりましたが、雪の下で這うように
して伸びる枝の強健さがあるとのことで鉢植えでも丈夫に毎年花をつけてくれます。
ただ、蕾は霜焼けに弱く2月ころからゆるんで来る頃、霜にあてない工夫が必要です。
秋田の雪の下ではその湿り気とかえってよくあうのでしょうね。ほんとうに何ともいえない
美しさで好きな椿です。







西脇市の西林寺に唐子椿がありますが形のよく似た「朴半」です。これは
ちょっと嬉しいことのあったとき帰り道の園芸店で買った物です。よく蕾を
つけてくれますが、惜しいことにその花時の短いことです。雄しべの弁化した
中央の部分がすぐに劣化します。雨にうたれるとことのほか弱いようです。

これも形がよく似ています。数年前、隣組の旅行に舞鶴にいったとき
大江山のほとりの元伊勢のお宮で小休止しました。境内で咲いていた
この小輪の唐子椿を一枝失敬しました。挿し木でひと鉢にしたもので
大事にしています。

「曙」の銘のある椿です。かって短歌をやっていたころ、その大先輩の
Oさんに多くの椿の名品を頂きました。挿し木で根付かせました。はやくから
咲き出すとてもおおらかな鴇色大輪の椿です。

これも短歌の仲間からいただいた椿です「秋の山」という銘があります。

この花は派手でしょう。これは欧米で改良されてふたたび日本に導入
されたものでしょうね。中心の弁化がとてもボリュームをもっています。
葉や茎も雄大で力強い椿です。西宮の知人に頂きました。

この紅の乙女椿型の中輪はとても多花で切り花向きです。よく繁茂して多く咲きます。
整った花型がなんとも愛らしい椿です。

これは「岩根絞り」の銘があります。いまはもう故人となられた
前黒田庄町の町長F氏は園芸愛好家でもあり私も親交がありました。
椿の絞りはこれが最高といっておられあるとき園芸店でみつけて購入
しました。数年、鑑賞しましたが、ある夏、水管理に失敗して枯らして
しまいました。洋服のほうのお得意さまで持っておられる方があって
この話をすると挿し木苗がある・・とくださいました。今年3っつの蕾を
もっています。遅咲きでまだ蕾です。楽しみにしています。2006.4.16記

この椿にはすこし物語があります。西脇市野中地区の南はずれに
天目一神社があります、鍛冶の神様で全国からの信仰を集めています。
その北の山麓に地区のグランドがありゲートボールなどでにぎわっている
ときがあります。その東端に太平洋戦争で散華された地区出身の戦士を
祀る慰霊碑があるのですがそこに毎年咲く大椿と牡丹桜を遠目にゆきかえり
いつもながめていました。あるとき初めてその慰霊碑にちかじかとお参りしました。
すると椿の花盛りの季節、あまりの見事な花に見とれてしまいました。
幹周り10センチほどもあったでしょうか、一木からピンクと紅と純白の3色の
咲き分けになっていました。おもわずピンクの一枝を失敬しました。
そうして絵に描き、眺めたあと挿し木にしました。さいわい活着して2年目に
はじめて花をつけました。ピンクの花でした。よく伸びてくる枝を切っては
挿し木で増やしました。一つは狭い庭の端にじか植えしました。数年たったある春、
白や紅もほしいなと思ってまた慰霊碑を訪ねました。遠目に牡丹桜は見えましたが
椿の気配がありません。近寄って驚きました。何故だか椿は伐採されていて
径10センチほどの切り株がそこにありました。あんなに綺麗だったのに・・と
名残を惜しみました。まもなく牡丹桜も切られて慰霊碑のあたりは整備され
小公園のようになりました。あるとき、速水御舟の画集を観ていて「銘花散椿」と
いう絵を発見しました。そこに描かれている花がこの椿そっくりです。
それ以来わたしは勝手にこの椿のことを「散り椿」といっています。
じか植えしたものは近年大きくなってたくさんの花を付けるようになりました。
3年ほど前からある枝に紅の花が咲くようになりました。
この椿のなかに3色に
咲き分ける遺伝子が
含まれているのでしょう。
いつか純白の花も
つけてくれることを
楽しみにしています。
















多可町加美地区熊野部に二宮神社がありますその拝殿の右後ろに
この椿があります、雄しべがやや弁化しかかっているあまり弁数の
多くない八重のとても素朴な感じの椿です。これも挿し木で一鉢に
して愛培しています。

これは「胡蝶侘助」という銘があります。紅白咲き分けの侘助です。
花好きのSさんから頂きました。

これを描いてある方の短歌集の出版祝いに差し上げました。


白い椿も多いですね。この花も短歌の先輩Oさんに頂いたものです。
オトメツバキ型のととのった花形です。

これもそうです。ほんとうに椿は飽きることがありません。
もう少し花が長持ちしたら・・といつも惜しみますが、
それでいいのかもしれませんね。生のお花の最高の形の刻をよく味わう・・・
ほんとうに一期一会です。これからも椿との幸せな出会いを期待したいと
思っています。





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