主宰ご挨拶
 プロ野球を球場に見に行くと、バッターが打席に立つときにエレクトーン演奏なんかで曲がかかることがあります。これは選手が自分の好きな曲を頼んで弾いてもらうらしいのですが、集中力だとか、気持ちを高めるという意味では非常に効果があるということです。自分が好きな曲をふとした瞬間に聞いたときにテンションが一気に上がったりするのはよくあることで、そういう意味では自分のテーマソングを持っている人はうらやましくなったりします。

 はじめまして。きっとそういう言い方をしたほうがいい人が多いと思うので、言ってみます。劇団CHAN’Tの佐藤と申します。今回、第31回浦青まつりに参加させていただきました。浦青まつりへの参加は昨年に続き2度目になります。これも職員の皆様や実行委員の方々のおかげと感謝しております。

 さて、昨年初参加したときは「あの娘ぼくがカルアミルクあげたらどんな顔するだろう」という非常に長いタイトルの芝居を上演いたしました。実は、わかる人にしかわからないのですが、この浦青まつりの舞台は僕にとっては大きな実験の場になっています。

 今回のタイトルをみてはっとした人は何人かいらっしゃるかと思いますが、昨年も今年もこの浦青のステージで行う芝居は、僕の好きなアーティストにちなんだ作品になっています。ネタばらしをしてしまえば今回パンフに説明を入れましたが、岡村靖幸というアーティストの世界観をつかって、この2作は作られました。

 僕にとってはこの岡村靖幸というアーティストは好きという次元以上に自分の一部になっているような存在感の非常に大きな人です。高校生のときに聞き始めて、どっぷりと染まってしまいました。そんな人に対する憧れや興味や愛着で芝居を作ってみようと思い、こうして今回の芝居は完成しました。

 つまるところ、言ってみればこの人のこの世界が自分にとってのテーマソングそのものなのかもしれないと思います。もちろん緊張感もテンションもそこにはありますが、そんな中にも安心感があるのです。だから、僕は自身と余裕を持ってステージを迎えることができるのだと思います。

 もちろん、岡村靖幸を知らない人のほうが客席には多いと思います。ですが、そんな人でも楽しめるように努力をしたつもりでもあります。ぜひ最後までごらんいただきどんなことを思われたか、教えてください。

 時間的に余裕がなく、未熟な点も多々あろうかとは思いますが、ぜひ最後までおつきあいいただければ幸いです。ごゆっくりとお楽しみください、では。
劇団CHAN'T 佐藤 武