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作者ごあいさつ
相 田 やかん 

 昨年とちょうど同じ頃、第1回はとがや芝居小屋「ウチのイマでシュウマツを」の公演が終わった。実は私は劇団と違うところで、何の縁か、似たテーマのゲームシナリオを書いていた。お陰で私は昨年から各方々で「家族」だ「家族」だと騒ぎ続けており、改まった挨拶ともなれば、若輩者の私でも「家族」ついて書かなければいけない強迫観念に駆られてしまう。…冗談のような話だが、本当にそれを書かなければこのA4用紙が埋まりそうもなく困っている。どうか、鼻持ちならない稚拙な内容かもしれないが、未熟な若輩者を見守る気持ちで、今回もお付き合い頂きたい。

 今回の原作を担当するにあたり、前回の公演もあってか、一番に浮かんだのはやはり父のことであった。そして再びこの席をお借りして自分なりに纏めたいと思っていた。と言っても、それほど十分な哲学をしてきたかといわれると、苦しい限りではあるが、死後、8年の月日が経ち、今でも小骨のように引っかかる父親の存在を解明したい気持ちは強い。

 別段、思い出深い出来事があったわけでも、今でも悲しみに暮れているとか、そういうことは全然ない。更には人として尊敬出来る人物であったかと言われると、首を傾げざるを得ない、私の父ではある。しかし人の死とは不思議なもので、それだけで心に残ってしまう。そして死んで初めて、家族としてのフィルターが外れ、人間として「何を考えていたのか」関心が湧いてきた。生きているときには聞こうとも、考えようともしなかったが…。

 さて今回も例によって、想いとは裏腹の無責任なプロットを書いて、佐藤氏に丸投げさせてもらったわけだが、前作に引き続き非常に素晴らしい演劇として昇華してもらい、かつ、不足していた幼い洞察を、彼自身の人生観が大きく補ってくれた。正直なところ安堵と共に、原作を担当しておきながらも、完成した作品に対して目からウロコの喜びを感じている。私が思い至らなかったのは、なるほどこういうものだったのか…。

 手前勝手なことを書かせて頂ければ、今回の作品を見て頂く皆様に、ぜひ詳しいご感想を頂きたい。本作品は「1つの家族」並びに「1つの生死観」を描いている。「1つの」と書くのは、世の中に沢山の人がいて、沢山の考えがある中、正解なんてないことが前提である。だからこそ、今回の1つの考え方に、ぜひとも皆様の洞察を頂き、出来れば次はその洞察を交えた作品でお会いする、そんなキャッチボールのお相手をお願いしたい。

 最後に本日、ご来場頂いた皆様、そして第二回となる「はとがや芝居小屋」を実現させた関係各位に深く御礼を申し上げると共に、毎回恒例の長々とまとまりのない苦手な挨拶文を終わりにしたいと思う。ありがとうございました。
 

 PROFILE
相田やかん 相田やかん 【あいだやかん】
埼玉県さいたま市出身。25歳。
もちろん「相田やかん」はペンネーム。高校時代から作家志望で、卒業後は大学進学を志すが2浪し断念。アルバイトで働いていたコールセンターを運営する会社に就職。ほぼ同時期より「劇団CHAN'T」へ参加。以来、劇団の製作・運営に携わるとともに、公演作品の原作も手がける。
劇団作品に「歯車泥棒」、「シシャノウタ−序章−」(原案)、「ウチのイマでシュウマツを」がある。

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