街

  発売機種   サターン
プレイステーション
メーカー チュンソフト 
発売日 1998/1.22(サターン版)
 

レビュアー

点数

総プレイ時間

愛の旅人

  99点

  40時間

 『街』は、それぞれの8人の主人公が渋谷の街で繰り広げるアドベンチャーゲームである。全く関係ない人間同士なのに何気ない行動が他の主人公の結末に影響を与えてしまう、ザッピングシステムはとても上手いものがある。
「あぁ、ここでこういう行動をしたらアイツがバッドエンドを迎えるからこうした方が良いみたいだな」と言ったような、他の主人公のバッドエンドの原因を取り除いていくこの一種のパズル的要素は、従来の読むだけと言うイメージがあるサウンドノベルに一種の革命を起こしたといっても良いだろう。
 主人公もゲーム好きの刑事、プレイボーイ、ノイローゼ気味の脚本家、フランス帰りの軍人・・・等と個性豊かな人ばかりで、お笑い系、哲学系、破天荒系、シリアス系と1本のソフトで様々なジャンルのストーリーが楽しめるのもこのゲームだけだろう。
 シナリオによっては、ちょっと考えさせられる終わり方をするのもあり、また読んでみたいと思わせる魅力があるのもある。
 また、主人公だけでなく脇役も味のあるキャラが多く、所々説明している脇役達の話を読んでいると主人公以上に楽しい話が聞ける事もあるのも醍醐味の1つであろう。
 画面はほとんどが実写撮りで、人によっては違和感を感じる事もあるだろうが、オレにとっては実写ならではの役者の演技力とかシュールさみたいなのが楽しめるように思える。

 8人全員でクリアーすると更に2人の隠しシナリオが登場する。これらのシナリオはお笑い系と感動系だがどちらも味のあるストーリーなので食事のデザートと言う感じで良い。(もっとも、お笑い系の方はデザートとしてはかなり濃い味ではあるが・・・) ただ、感動系の方はとても泣かせるのだが、やや(・・・と言うかかなり)シナリオが短いのは残念な所だ。

 このゲームは、ストーリー、システム、音楽性、と全てが良い出来だと思う。ただ1つ欠点を挙げるのであれば、それぞれザッピングシながら読む・・・つまり、8冊の本をまとめてちょっとずつ読むような感じになるので、ちょっと頭の中でストーリーがゴチャゴチャしてしまう所だろう。それを除けば『街』は、ストーリー重視派の人にはお勧めの1本だと思う。

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