とある科学の超電磁砲(アニメ) (2011/8/11)

本作品をジャンル分けするならば、サイバーパンク風味ラノベと言ったところであろうか? 超能力というものが実在する近未来的世界観の中で、その超能力を開発するために作られた学園都市。主人公はその学園都市において7人しかいないというレベル5の超能者、超電磁砲(レールガン)の異名を持つ美坂美琴。そのパートナーはレベル4のテレポート能力を持つ、学園都市における学生警察とも言える存在のジャッジメントに所属する白井黒子。この二人を中心とした仲間たちが、近未来学園都市において起こる不思議な事件を解決して行き、やがてその奥に潜んでいた巨大な陰謀を打ち砕くと言った、そんなお話である。

おおまかに紹介したとおり本作品の設定は、作りようによっては、超本格派にもなれば中二全開作品にもどちらにでもなりうるところであるが、本作品はうまいバランス感覚で、サイバーパンク風味の、イイ意味でのラノベに仕上がっていた。

近未来ファンタジーというジャンルは、凝れば凝るほど、その面白さと比例するようにとっつき難いマニア向け作品になっていくものだし、かと言ってあまりにその設定をいい加減にすると、それこそ出来損ないのラノベになってしまう。本作品はどちらかと言えば、いい加減設定の部類に入る方だと思うが、そのへんは学園モノであるというアドバンテージを活かして、うまい具合に近未来モノ設定の難しい部分を排除してイイとこだけを取ることに成功している。また、全24話中、その半分くらいはジャッジメントの事件解決とは関係無い話に費やしてキャラクターの魅力を掘り下げている点もうまいと思う。
正直なところ本作品の事件&解決パートについては、ちょっと世界観設定がお粗末だなと思える。だが本作品の半分を占める学園日常ほのぼのパートにおいて十二分にその魅力が引き出され、結果愛着が沸いて好きになったキャラたちの活躍する姿を見るのはとても嬉し楽しいのだ。また、世界観設定が薄い分だけ、ストーリーに意識を取られることなくキャラクターだけを追っていけるという分かりやすさも良い。

薄淡い色彩で描かれた近未来ファンタジーというキャンバスの上を自由自在にかけまわる魅力的な登場人物たち。キャラ萌えアニメと言ってしまえばそれまでだが、そのキャラの魅力を120%引き出すために、あえてストーリーと世界観設定を薄くしてあるという潔さには好感がもてる。
また、本作品は、努力・友情・勝利という、ジャンプ三大要素を全て網羅しているという点も何気に見逃せない。

評価/★★★☆


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