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相続が始まってからやらなければいけないこと
死亡届けの提出
被相続人(亡くなった方)の死亡を知った時から7日以内にします(市役所 区役所)
相続放棄・限定承認
被相続人(亡くなった方)の債務が大きい場合に相続放棄,限定承認を行うには相続のあったことを知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所にてしなければなりません。
相続税の申告・納税
被相続人(亡くなった方)の死亡から10ヶ月以内にする必要があります。
その他
世帯主変更と年金受給者であれば年金を停める手続き(年金受給者死亡届)を14日以内を目安に行う クレジットカードの脱会届け 運転免許証の返却 パスポートの返却 電気・ガス・水道・電話・NHK等の名義変更と引き落とし口座の変更など
相続が始まりますと葬儀,法要,故人の確定申告,その他煩雑な手続きが波のようにやってきます。 相続手続きを済まさないと,故人の土地を売却することもできませんし預貯金もおろすことができなくなります。
相続良くある質問と回答
相続は被相続人(他界された方)の事情、相続人(配偶者,子供など)の事情により様々です。ひとつひとつ個別事情が異なり、個性があります。 そこで相続でよくある質問をまとめてみました。
夫が死亡しましたが、相続人となるのは誰ですか?
まず、妻のほかに子がある場合は、配偶者である妻(民法890条)と子(887条1項)が相続人となります。
子は、養子も含みますし、非嫡出子(いわゆる婚外子)も含みます。養子が養親から相続できるのなら、実親からは相続できないことになりそうですが、他家に養子にいった子も実親の相続人となります。胎児も相続についてはすでに生まれた子として相続権がありますが、死んで生まれたときには最初から相続人でなかったものとされます(886条)。
子が夫より先に死亡しているときでも、孫が生きていれば、孫が子に代わって相続人となり、これを「代襲相続(たいしゅうそうぞく)」といいます(887条2項)。子も直系尊属もなく亡夫の兄弟姉妹がいる場合には、妻のほかに夫の兄弟姉妹が相続人となります(889条1項)。兄弟姉妹が先に死亡しているときでも、その子(甥や姪)が生きていれば、甥や姪が代襲相続します(同条2項)。
子供がいない場合の相続人はどうなりますか?
まず、第2順位である父母や祖父母が相続人となります。父母や祖父母もいない場合には第3順位である兄弟姉妹が相続人となります。
内縁の妻ですが、相続権はありますか?
内縁の妻には夫の相続権はありませんので相続できません。。ただし、相続人が存在しない場合には、内縁の妻は、特別縁故者として分与の請求をすることができます また借主に相続人がいない場合であれば、内縁関係にあった者が借家権を承継できることになっています(借地借家法36条、旧借家法7条の2)。いずれにしても 内縁の妻には相続権がありませんので、夫の生前中に、夫に遺言書を作成してもらうことをお勧めします
ただし労災で死亡した場合,内縁の妻と生計を一つにしていた場合,内縁の妻が労災補償を受けることができる場合もあります。
遺言書があった場合、必ず遺言書の通りに遺産分割しなければならないのでしょうか?
遺言書があっても相続人全員の合意があれば、必ずしも遺言による指定相続分や法定相続分によることはありません。
被相続人(故人)がアパートを経営していた場合、相続開始から遺産分割までの賃料はどういう扱いになるでしょうか?
遺産に含まれるのは故人が死亡した時点の被相続人の財産です。
死亡後に発生した賃料は被相続人の遺産に含まれないことになります。共同相続人はこれを相続分に応じて分割された債権として取得することになります。さらに、賃料債権の帰属は後の遺産分割に影響を与えません。(最高裁平成17年9月8日判決)
被相続人死亡後から、発生する賃料は遺産分割の対象から外され、相続人の相続分に応じて分割された債権になるということです。ただ家賃が口座に振り込まれる場合、被相続人の死亡により銀行の口座は凍結されるので銀行は相続分に応じた払い戻しには応じていません。後でトラブルに巻き込まれることをさけるためだろうと思われます。
故人の預金の解約、名義変更、引き出しに必要なもの
- その銀行預金を誰が具体的に取得したかを示す遺産分割協議書
- 遺産分割協議書を作成していない場合、引き出すことに相続人全員が承諾した旨を示す承諾書
- 亡くなった人の戸(除)籍謄本及び相続人の戸籍謄本
- 銀行所定用紙の死亡届出書
- 相続人全員の印鑑証明書(発行後3か月以内のもの)
- 印鑑
- 通帳
相続開始後,遺産分割協議がまだ整っていない場合、金融機関が用意している書面に従い、全員の署名、実印の押印、印鑑証明書の添付をした上で窓口へ提出して手続きを行ってください。(各銀行所定の様式があります)
このような煩雑さを避ける為に,あらかじめ公正証書遺言で遺言執行者を決ることでスムースに口座から預貯金を引き出すことができます。
生前に妻や息子、娘を受取人とした生命保険は相続財産に含まれるでしょうか?
生命保険は第三者のための契約とされ故人の死亡時点で相続財産に含まれません。従って、相続人が相続放棄しても生命保険金が受けとれるということです。
ただし、受取人名義が[被相続人(故人)]となっている場合は相続財産に含まれることになりますので注意が必要です。 また、税法ではみなし相続財産として扱われ課税対象になります。生命保険金にはそれぞれ法定相続人一人当たり500万円の非課税枠があります。2500万円の生命保険に入っていた場合、法定相続人が2人であれば、1000万円が非課税となります。
また死亡退職金も受給権者が社内規定や就業規則で定められているような場合には相続財産には含まれません。受給権者の固有の財産とされます
遺産がありますが借金もある場合どうしたら良いでしょうか?
まず、被相続人の借金や債務ががいくらあるか把握する必要があります。借金などのマイナスの財産も相続されるので借金が膨大だったり、全体額がわからない場合は相続放棄がベターです(相続人独りでもできますが実際は相続人全員でやってくださいと家裁でアドバイスされます)。また故人が連帯保証人のまま亡くなられた場合,相続人が連帯保証債務を相続してしまいますのでこの場合も亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所において相続放棄をした方が良いです。相続人が未成年者(または成年被後見人)である場合には、その法定代理人(もしくは特別代理人)が代理して申述します。
ただ、相続放棄により次順位になる者に相続放棄の手続をとってもらえないような場合や借金の金額がわからないような場合は限定承認という道もあります。注意点として限定承認は相続人全員(相続放棄したものは除かれます)でやらなければならないこと、不動産などは競売手続が必要になること、税金関係では相続開始時に相続財産を時価で譲渡したものとみなされて、被相続人に譲渡所得税が課せられるなど煩雑な手続が必要になります。
また債務の額がはっきりしている場合でなおかつ財産もある場合,あらかじめ生前贈与をし,被相続人の財産を限りなくゼロにしてから相続人全員で相続放棄する方法もあります。
相続放棄は亡くなって3か月を過ぎるともう不可能でしょうか?
相続放棄は、あなたが「故人の他界を知ったときから3ヵ月以内」です。
故人が亡くなってから3ヵ月、ではありませんのでご注意ください。 故人の財産も多いが負債も多い場合、その財産の関係書類などが見当たらず時間が足りないときは、亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所に「熟慮期間伸長の申立」をすることができます。 これは3ヵ月以内に相続をするか放棄をするかの決定ができない事情を申し立てて、家庭裁判所に3ヵ月の熟慮期間を延長してもらうようお願いする手続きです。
遺産分割協議が終わりましたが、もう一度やり直しできるでしょうか?
相続人が合意で前の遺産分割を解除して、再びやりなおすことは出来ます( ただし再度の遺産分割をした時点で、不動産を譲渡したと考え、譲渡所得税がかけられます)一方で、遺産分割と同時に老親の面倒をみる約束を守らない場合に、債務不履行として解除するのは出来ません。
相続税の申告が必要な人は
各相続人の課税価格の合計額が、遺産に係る基礎控除額を超える場合には 相続税の申告をする必要があります。
課税価格の合計額が、遺産に係る基礎控除額以下である場合には、相続税の申告をする必要がありません。 ただし、配偶者の税額軽減で相続税額が0になる場合、 小規模宅地等の特例・特定事業用資産の特例を適用する場合など、 相続税の申告をする必要があります。
遺産に係る基礎控除額=5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)
ペットに遺産を残したいんですができますか?
犬などのペットには、法律上権利能力(財産や権利の主体となる能力のこと)がありませんので直接ペットに遺産を相続させることはできません。しかし、犬の世話をすることを条件として、特定の人に遺産を遺贈(いぞう)をすることは可能です。これを負担付遺贈(ふたんつきぞうよ)といいます。また、遺贈を受ける人を受遺者(じゅいしゃ)といいます。
遺贈を受ける方が犬の世話をすることを条件とするわけです。 その方法としては、負担付遺贈の内容を書いた遺言書を作成し、併せて犬の世話の仕方 や病気の際の対応などを具体的に書いた「合意書」を受遺者との間で交わしておくことを おすすめします。
また、合意書にある世話の仕方などが受遺者によって確かに履行されるか確認するため に、遺言書に遺言執行者を指定したほうがよいでしょう。実際の犬の世話の仕方などが合 意書の内容とかけ離れており、適切な世話がなされていないと判断したときは、相続人ま たは遺言執行者から受遺者に対して相当の期間を定めて履行の催告をします。 それでもなお、受遺者が履行しない場合は、相続人は負担付遺贈の遺言の取消しを家庭 裁判所に請求することができる、と民法に定められています。
仏壇なども相続の対象ですか?
祭祀を営むための系譜(家系図)、祭具(仏壇・位牌など)、墳墓(墓地・墓石)などの祭祀 財産は、相続財産に属せず、祖先の祭祀を主宰すべき者が承継します。
香典・弔慰金は
葬儀の際の香典の性質は、相続財産ではなく、葬式費用の一部を負担し、遺族に対する相 互扶助の精神にもとづくものであり、一般的には喪主に贈られたもの解されています。したがっ て、相続財産とはなりません。
生前贈与したほうが良いですか?
生前贈与で気をつける事は
- 贈与は、口頭でもできるが、証拠を残すために書面による贈与契約が望ましい
- 場合によって、非課税限度を超える贈与を行い申告納税をすることも有効な手段である
- 贈与を繰り返す場合は、贈与する時期や金額を毎年同じにすると、定期金の贈与として、一括課税される恐れがあるので気をつける 贈与した金銭や財産の管理は、贈与された者が自分で自己の責任において行うようにする
生前贈与の具体例
- 長期間における多人数への基礎控除額内の贈与
- 時価より評価の低いものの贈与
- 将来評価額の上昇する可能性のあるものの贈与
- 世代間飛び越し贈与(親から孫へ)
- 相続人以外の者への贈与
- 配偶者に対する居住用不動産等の贈与
- 子に対する住宅取得資金の贈与
住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度とは
相続税・贈与税における「相続時精算課税制度」の説明は財務省のページへ
夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除
婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できるという特例の説明については国税庁のサイトへ
農地を相続しました
農地の相続や時効取得した場合には、農地法の許可を得る必要はありません。ただし、特定遺贈(遺言で指定した特定の農地をあげること)においては農地法の3条許可が必要です。これは農地法が相続など特定の場合を除き、農地の処分を制限することで適正かつ効率的に耕作する者に農地が取得されることを目的としているためです
自動車の相続手続きは?
保管場所が同じ場合,陸運局にある所定の協議書に相続人全員で署名、実印の押印をし,陸運局にてOCR用紙様式1を購入し、申請書を作成します。 相続関係を証する戸籍、除籍、原戸籍等一式を集めます。陸運局にて手続きしてください,同時に陸運局内の財務事務所にて自動車税の申告書も提出しましょう
相続人が居ない場合
相続人の存在,不存在が明らかでないときや、相続人全員が相続放棄をして,結果として相続する者がいなくなった場合には,家庭裁判所は,利害関係者等の申立てにより,相続財産の管理人を選任することにができます。 選任された相続財産管理人は,亡くなった人の債権者等に対して被相続人の債務を支払うなどして清算を行い,清算後残った財産を国庫に帰属させることになります。 また、場合によっては、 特別縁故者(被相続人と特別の縁故のあった者)に対して相続財産分与というかたちで対処する場合もあります。

