縮小均衡の先にあるもの (2010.03.01)
会社更生法の適用を申請した日本航空が1月22日、3,000人弱の特別早期退職の募集などで来年3月末までの約1年間に、グループの従業員数を1万
5,000人程度減らす方針を固めた。同社の再建を支援する企業再生支援機構と策定した経営再建計画案に盛り込まれたことで、日航のリストラは本格始動す
ることとなった。
日本一処遇水準の高い会社といわれた企業が、どのように再生していくのか。余剰人員が本当にいるのだとすれば、その方々の解雇は致し方ないとしても、残
された者の処遇の行方は気になる。
もちろん、日航の場合は国がバックアップしているリストラであるから、解雇される人たちにも、手厚く再雇用の機会が与えられるに違いない。
それにしても、「リストラ」と言う言葉が社会に定着して、すでに十年以上も経っているのに、見事再生したという例をほとんど聞かないというのはなぜか。
確かに瞬間風速的には、「日産がV字回復」したなどという報道がなされたこともあったが、今思えばあれは、あくの強いカルロス・ゴーン氏にマスコミが撹乱
されただけのことだったようだ。
いつしか日本の「リストラ」は、首切りの異名となってしまった。企業を支えているのは人である。働く人が一人もいない企業というのは、ペーパー会社であ
り、犯罪の温床である。生きている会社には、生きている人がたくさんいなければならない。そう考えてみると、首切りは会社の生命力を弱める手法の一つであ
る。
そんなきれい事を言っても、仕事がないのだから仕方があるまい、と言われてしまえば返す言葉もないのだが、縮小均衡を狙っていって、はたして企業の再生
は出来るのか。浅学の私には、明るい未来が見えてこない。
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