健康保険の給付        原則として2009.10月現在の協会けんぽ の説明です

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被保険者に関する給付

療養の給付 | 入院時食事療養費 | 特定療養費 | 療養費 | 訪問看護療養費 | 移送費 | 

高額療養費 | 傷病手当金 | 埋葬料(費) | 出産育児一時金 | 出産手当金 | 

 

1) 療養の給付

A 療養の給付の範囲

健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときは、健康保険で治療を受

けることができます。 これを療養の給付といい、その範囲は次のとおりです。

《療養の給付の範囲》

a診察

b薬剤または治療材料の支給

c処置・手術その他の治療

d在宅で療養する上での管理、その療養のための世話、その他の看護

e病院・診療所への入院、その療養のための世話、その他の看護

 

B 療養の給付の受け方

病気やけがをしたときは、

1.         健康保険を扱っている病院・診療所に『被保険者証』を提出します。70歳以上の方(老人

保健の医療を受ける方を除く)は「高齢受給者証」もあわせて提示してください。

2.         一部負担金を支払い、診察・治療・薬の支給・入院などの治療を治るまで受けることができ

ます。また、医師の処方せんをもらった場合は、保険薬局で薬剤の調剤をしてもらうことが

できます。

 

C 一部負担金

被保険者が病気やけがをしたときは、被保険者証を保険医療機関に提出することにより、必要

な治療などを受けることができます。

この場合には、医療機関の窓口において診療費の3割(70歳以上の方は1割(一定以上所得

者は2割))に相当する一部負担金(入院時の食事に要する費用を除く)を支払うことになってい

ます。(10円未満は四捨五入)

1平成20年3月より、小学校入学前の乳幼児の自己負担割合が2割に軽減されました。

2 平成20年4月から平成21年3月まで、70歳から74歳の方(現役並所得者を除く)の自己負担割合が1割に据え置かれました。

3窓口で支払う一部負担金の支払が多額となった場合、本人の申請による高額療養費が支給されるまでの間、当座の支払いに充てるための資金を貸し付ける制度が設けられています。政管健保の場合は、高額療養費の支給見込み額の8割が無利子で貸し付けられます。この貸付申し込みの窓口は、都道府県社会保険協会(支部)となっています。

4 平成20年4月より高額介護合算療養費が創設されます。

医療保険各制度(健康保険、国民健康保険等)の世帯に介護保険の受給者がいる場合に、被保険者からの申請に基づき、高額療養費の算定対象となる世帯単位で、医療保険と介護保険の自己負担額を合算した額が、新たに設定される自己負担限度額を超えた場合に支給されます。

5 平成20年4月より後期高齢者医療制度が創設されます。

75歳以上の方、または65〜74歳の方で一定の障害の状態にあることにつき、広域連合の認定を受けた方は、後期高齢者医療制度に加入することになります。この場合、現在加入している政府管掌健康保険の被保険者・被扶養者ではなくなります。また、被保険者が資格喪失した場合、75歳未満の扶養されている方も被扶養者でなくなるため、新たに国民健康保険に加入することとなります。 

 

D 療養の給付を行う病院、診療所、薬局

健康保険では、地方社会保険事務局長の指定を受けた病院や診療所が、療養の給付を行うし

くみになっています。このような病院、診療所を保険医療機関といいます。
被保険者が病気やけがをしたとき、被保険者証があればどこの病院にでもかかれるというので

はなく、この保険医療機関にかからなければ、健康保険の診療を受けることはできません。

薬局の場合も、健康保険で薬をもらえるところは、地方社会保険事務局長から指定を受けた

薬局に限られ、これを保険薬局といいます

 

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2) 入院時食事療養費

a)         被保険者が病気やけがで保険医療機関に入院したときは、療養の給付とあわせて食事の

給付を受けられます。

b)         入院期間中の食事の費用は、健康保険から支給される入院時食事療養費と入院患者が

支払う標準負担額でまかなわれます。入院時食事療養費の額は、厚生労働大臣が定める

基準にしたがって算出した額から、平均的な家計における食費を勘案して厚生労働大臣

が定める標準負担額を控除した額となっています。

入院期間中の食事の費用の図

入院時食事療養費は、「療養費」となっていますが、保険者が被保険者に代わって医療機

関にその費用を直接支払うこととなっており、患者は、標準負担額だけを支払うことになり

ます。

c)         標準負担額は、平均的な家計の食費を勘案して厚生労働大臣が定めることとなっていま

す。また、市町村民税非課税世帯と標準負担額の減額を受けなければ生活保護法の要

保護者となる世帯(以下、低所得者世帯という)の人及び市町村民税非課税世帯に属し、

かつ所得が一定基準に満たない方(70才以上の高齢受給者に限る。)については、次の

ようになります。
また、標準負担額など食事療養費に要した自己負担額については、高額療養費の対象か

ら除外されることとなっています。

一般の方

1日 780円

市区町村民税非課税世帯の方

1日 650円

市区町村民税非課税世帯の方で91日目以降の入院患者

1日 500円

市町村民税非課税世帯に属し、かつ所得が一定基準に満たない70才以上の 高齢受給者

1日 300円

d)         標準負担額の軽減措置を受ける場合は 『健康保険標準負担額減額申請書』(70歳以上

の場合は「健康保険限度額適用・標準負担額減額申請書」)に被保険者証と低所得の証

明書を添付して、社会保険事務所に提出します。申請が認められると『標準負担額減額認

定証』(70歳以上の場合は「健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証」)が交付され

ますから、被保険者証と標準負担額減額認定書を医療機関の窓口へ提出することで標準

負担額の軽減措置がうけられます。低所得の証明は、低所得者世帯(市町村民税の非課

税世帯)の人については、住所地の市区役所または、町村役場等で証明を受けた市町村

民税の非課税証明、所得が一定基準に満たない場合は非課税証明に給与や年金の源泉

徴収票、生活保護法の要保護者については、福祉事務所長が行う標準負担額認定該当

の証明となります。

 

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3) 特定療養費

被保険者が自ら希望して大学病院など高度先進医療を行う医療機関として厚生労働大臣の

承認を受けたもの(特定承認保険医療機関)で医療を受けたときは、一般 の診療と変わらな

い基礎的な部分については特定療養費が支給されます。

特定療養費の給付率は、療養の給付又は家族療養費の支給と同じです。 特定療養費に係

る医療を行った医療機関は、差額徴収分と保険診療分とを区分した領収書を発行しなけれ

ばなりません。

特定承認保険医療機関の承認要件は、厚生労働大臣が中央社会保険医療協議会の意見

を聞いて定めることとされており、病床数、常勤医師(歯科医師)数、看護体制等について具

体的な基準が定められています。

また、一般の保険医療機関における厚生労働大臣が定める特別のサービスや治療材料とし

ては、特別の病室の提供及び金歯を使った歯の治療などが定められています。

 

4) 療養費

健康保険では、保険医療機関の窓口に被保険者証を提示して診療を受ける『現物給付』が原

則となっていますが、やむを得ない事情で、保険医療機関で保険診療を受けることができず、

自費で受診したときなど特別 な場合には、その費用について、療養費が支給されます。

 

A 療養費が受けられるときは?

a) 保険診療を受けるのが困難なとき

〈例えば〉
(1) 事業主が資格取得届の手続き中で被保険者証が未交付のため、保険診療が受け

られなかったとき
(2) 感染症予防法により、隔離収容された場合で薬価を徴収されたとき
(3) 療養のため、医師の指示により義手・義足・義眼・コルセットを装着したとき
(4) 生血液の輸血を受けたとき
(5) 柔道整復師等から施術を受けたとき

b) やむを得ない事情のため保険診療が受けられない医療機関で診察や手当を受けたとき

〈例えば〉
旅行中、すぐに手当を受けなければならない急病やけがとなったが、近くに保険医療機

関がなかったので、やむを得ず保険医療機関となっていない病院で自費診察をしたとき

などがこれにあたります。この場合、やむを得ない理由が認められなければ、療養費は

支給されません。

 

B 療養費の額

療養費の額は、実際に支払った額ではなく、保険診療を行ったとした場合の基準(診療報

酬点数表)によって計算した額が支給されます。

ただし、実際に支払った額が、保険診療の基準による額より少ないときは、実際に支払っ

た額が支給されます。

なお保険診療では、一部負担金を負担することになっていますので、一部負担金相当額を

差し引いた額が療養費として支給されます。

 

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5)訪問看護療養費

居宅で療養している人が、かかりつけの医師の指示に基づいて訪問看護ステーションの訪問

看護師から療養上の世話や必要な診療の補助を受けた場合、その費用が、訪問看護療養費と

して現物給付されます。

 

A 支払われる額と利用料

訪問看護療養費の額は、厚生労働大臣が定める基準にしたがって算出した額から、患者

が負担する基本利用料を控除した額です。

訪問看護の基本利用料は、被保険者、被扶養者ともに3割となっています。なお、訪問看

護療養費の基本利用料は、高額療養費の対象となります。

訪問看護療養費の額

基本利用料

平均的な費用の7割

3割

 

B 支払方法と領収書の発行

訪問看護療養費は、保険者が被保険者に代わって、指定訪問看護事業者にその費用を

直接支払うこととなっており、患者は、直接基本利用料を支払うことになります。

また、患者は、交通費・おむつ代などの実費や特別サービス(営業時間外の対応等)を希

望して受けた場合の特別 料金を支払うことになります。

指定訪問看護事業者は、基本利用料とその他の料金について区別して記載した領収書を

発行することになっています。

 

6)移送費

病気やけがで移動が困難な患者が、医師の指示で一時的・緊急的必要があり、移送された場

合は、移送費が現金給付として支給されます。
《支給要件》

移送費の支給は、次のいずれにも該当すると保険者が認めた場合に行われます。

·       移送の目的である療養が、保険診察として適切であること。

·       患者が、療養の原因である病気やけがにより移動が困難であること。

·       緊急・その他、やむを得ないこと。

《支給額》

·       移送費の額は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の旅費に基づ

いて算定した額の範囲での実費です。

·       なお、必要があって医師等の付添人が同乗した場合のその人の人件費は、『療養費』とし

て支給されます。

 

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7) 高額療養費

重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高

額となります。そのため家計の負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超え

た部分が払い戻される高額療養費制度があります。
ただし、特定療養費の差額部分や入院時食事療養費は支給対象にはなりません。

平成19年4月より、医療機関での窓口負担を軽減するため、70歳未満の方でも事前に社会保険事務所の認定を受けることにより、一医療機関ごとの入院費用の窓口での支払いを高額療養費における自己負担限度額までとすることが可能となりました。

 

A  自己負担限度額

被保険者、被扶養者ともに1人1か月の自己負担限度額は所得に応じて、次の計算式によ

り算出されます。

70歳未満の方〕

(ア)      生活保護の被保険者や市町村民税非課税世帯などの方……35,400円

(イ)      標準報酬月額が56万円以上の被保険者及びその被扶養者……139,800円+(医

療費−466,000円)×1%

(ウ)      ア、イに該当しない方…… 72,300円+(医療費−241,000円)×1%

70歳以上の高齢受給者〕

(ア)      生活保護の被保険者や市町村民税非課税世帯などの方……24,600円

(イ)      生活保護の被保険者や市町村民税非課税世帯などの方でかつ所得が一定基準

に満たない方……15,000円

(ウ)      一定以上所得者……72,300円+(医療費−361,500円)×1%

(エ)      ア、イ、ウに該当しない方…… 40,200円

 

B 多数該当世帯の負担軽減

高額医療費に該当となる療養を受けた月以前の12か月間における高額医療費の該当回数

が4か月以上となる場合、自己負担限度額は次のようになります。

70歳未満の方〕

(ア)      生活保護の被保護者や市町村民税非課税世帯などの人………24,600円

(イ)      標準報酬月額が56万円以上の被保険者及びその被扶養者………77,700円

(ウ)      ア、イに該当しない人………40,200円

70歳以上の高齢受給者〕

(ア)      一定以上所得者…… 40,200円

 

C 世帯合算

同一世帯内で、同一月における自己負担額が21,000円以上の人が2人以上いる場合の自

己負担限度額は、それぞれの医療費を合算し、A又はBに当てはめて算出した金額となりま

す。

なお、70歳以上の高齢受給者は自己負担額すべてを合算します。

 

D 長期高額疾病についての負担軽減

人工腎臓を実施している慢性腎不全の患者については、自己負担の限度額は10,000円とな

っており、それを超える額は現物給付されるので、医療機関の窓口での負担は最大でも

10,000円で済みます。
この他、血友病(先天性血液凝固因子障害)患者のうち第8因子障害、第9因子障害の人

や、後天性免疫不全症候群で血液製剤の投与によるHIV感染者の中からの2次、3次感染

の人についても、自己負担の限度額は10,000円となっています。なお、人工透析患者などに

ついては、医師の意見書等を添えて社会保険事務所に申請し、「健康保険特定疾病療養受

療証」の交付を受け、医療機関の窓口にその受療証と被保険者証を提出して診療を受ける

ことが必要です。

 

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8) 傷病手当金

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度

で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給さ

れます。

 

A 傷病手当金が受けられるとき

傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、連続して3日以上勤めを

休んでいるときに、4日目から支給されます。
ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場

合には、傷病手当金は支給されません。

 

B 支給される金額  (平成19年4月より 6割が3分の2に変更されました)

支給額は、病気やけがで休んだ期間、一日につき、標準報酬日額の3分の2に相当する額

です。なお、働くことができない期間について、ア、イ、ウに該当する場合は、傷病手当金の支

給額が調整されることとなります。

(ア)      事業主から報酬の支給を受けた場合

(イ)      同一の傷病により障害厚生年金を受けている場合(同一の傷病による国民年金の障

害基礎年金を受けるときは、その合算額)

(ウ)      退職後、老齢厚生年金や老齢基礎年金又は退職共済年金などを受けている場合(複

数の老齢給付を受けるときは、その合算額)

・ア〜ウの支給日額が、傷病手当金の日額より多いときは、傷病手当金の支給はありま

せん。

・ア〜ウの支給日額が、傷病手当金の日額より少ないときは、その差額を支給すること

となります。

 

C 支給される期間

傷病手当金は、病気やけがで休んだ期間のうち、最初の3日を除き(これを「待期」といいま

す。)4日目から支給されます。
その支給期間は、支給を開始した日から数えて1年6か月です。

 

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9) 埋葬料および埋葬費

被保険者が亡くなったときは、埋葬を行う人に埋葬料または埋葬費が支給されます。

 

A 埋葬料

被保険者が死亡したときは、埋葬を行った家族(埋葬を受けられる家族とは、被保険者によって生計を維持されていた者で、親族でも生計意地関係がまったくない場合は該当しません)に一律5万円の埋葬料が支給されます。

 

B 埋葬費

死亡した被保険者に家族がいないときは、埋葬を行った人に、埋葬料の額の範囲内で、埋葬

にかかった費用が埋葬費として支給されます。 (実際に埋葬にかかった費用でも、葬儀の際の飲食代など、支給対象にならない費用もあります)

 

10) 出産に関する給付

 

A 出産育児一時金   平成21年10月1日から改正されました。

被保険者が出産をしたときは、1児ごとに42万円が、出産育児一時金として支給されます。

申請・受取を医療機関等に任せる「代理契約」を書面で行い、かかった費用は協会けんぽから医療機関等に直接支払われます。出産費用が42万円以上の場合、差額は請求されます。逆に、42万円未満の場合、差額を受け取れます。
正常な出産のときは病気とみなされないため、定期検診や出産のための費用は自費扱いに

なります。
異常出産のときは、健康保険が適用されますので療養の給付を受けることができます。
多生児を出産したときは、胎児数分だけ支給されますので双生児の場合は、出産育児一時

金は2人分になります。

※妊娠22週未満または産科医療補償制度に加入していない医療機関で出産した場合は、39万円です。

 

B 出産手当金 (※平成19年4月より6割が3分の2に改定されました)

被保険者が出産のため会社を休み、事業主から報酬が受けられないときは、出産手当金が

支給されます。
これは、被保険者や家族の生活を保障し、安心して出産前後の休養ができるようにするため

に設けられている制度です。

a 出産手当金が受けられる期間

 出産手当金は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産の予定日)以前42日

目(多胎妊娠の場合は98日目)から、出産の日の翌日以後56日目までの範囲内で会

社を休んだ期間について支給されます。ただし、休んだ期間にかかる分として、出産手

当金の額より多い報酬が支給される場合は、出産手当金は支給されません。

b 出産が予定よりおくれた場合

 予定日よりおくれて出産した場合は支給期間が、出産予定日以前42日(多胎妊娠の

場合は98日)から出産日後56日の範囲内となっていますので、実際に出産した日まで

の期間も支給されることになります。たとえば、実際の出産が予定より4日おくれたとい

う場合は、その4日分についても出産手当金が支給されます。

c 支給される金額

 出産手当金は、1日につき標準報酬日額の3分の2に相当する額が支給されます。  
会社を休んだ期間について、事業主から報酬を受けられる場合は、その報酬の額を控

除した額が出産手当金として支給されます。

 

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被扶養者に関する給付

家族療養費 | 高額療養費 | 家族埋葬料 | 家族出産育児一時金  

 

1) 家族療養費

被扶養者の病気やけがに対しては、家族療養費が支給されます。その給付の範囲・受給方法・

受給期間などは、すべて被保険者に対する療養の給付と同様です。  
家族療養費は、被扶養者の療養に要する費用の7割(3歳未満の乳幼児の場合は8割、70歳

以上の方の場合は9割(一定以上所得者は8割))相当額を現物給付することになっています

ので、実際の取扱いとしては被扶養者が外来で保険診療を受けたときは診療費の3割(3歳未

満は2割、70歳以上の方の場合は1割(一定以上所得者は2割))相当額を保険医療機関な

どに支払えばよいことになります。  
保険診療として家族療養費の支給を受けることができない場合には、現金給付として家族療養

費の支給を受けることができますが、この場合には、被保険者に対する療養費と同様次の条件

が必要です。

(ア)      保険診療を受けることが困難であるとき

(イ)      やむを得ない事情があって保険医療機関となっていない病院などで診療・手当等

を受けたとき

なお、入院時食事療養費と特定療養費は、家族療養費として給付されます。

 

2) 高額療養費

被保険者と同じです。

 

3) 家族埋葬料

被扶養者が死亡した場合、その埋葬の費用の一部として被保険者に家埋葬料が支給されます

(死産児については支給されません)。家族埋葬料の額は5万円となっています。

 

4) 家族出産育児一時金

被扶養者が出産した場合、被保険者に家族出産育児一時金として30万円が支給されます(被

保険者に支給されるものですから、被保険者が死亡した後の出産、被保険者が会社をやめた

後の出産については、家族出産育児一時金は支給されません)。

 

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資格喪失後の保険給付

手当金継続給付 | 死亡に関する給付 | 出産に関する給付

 

健康保険の保険給付は、被保険者に対して行われるのを原則としていますが、退職などにより被

保険者でなくなった(資格喪失)後においても、一定の条件のもとに保険給付が行われます。

 

1) 保険給付を受けている人が資格を喪失した場合(継続給付)

資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であった人は、資格を喪失した

際に現に受けていた傷病手当金及び出産手当金を引き続き受けることができます。

傷病手当金は1年6か月間、出産手当金は出産前後合わせて原則98日間の範囲内で、支

給を受けることができることになっていますが、この期間から被保険者である間にすでに支給

を受けた残りの期間について受けることができます。

 

2)資格を喪失した後に保険給付を受ける事由が生じた場合

これには、死亡に関する給付と出産に関する給付の2種類があります。

 

A 死亡に関する給付

次の場合は、埋葬料か埋葬費が支給されます。

(1)     1)に該当する人が死亡したとき

(2)     1)に該当する人が継続給付、老人保健の医療又は特定療養費の支給を受けなくなって

から3か月以内に死亡したとき

(3)     被保険者が資格を喪失して3か月以内に死亡したとき

 

B 出産に関する給付 

資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であった人が資格喪失の日後、

6か月以内に出産をしたときは、被保険者として受けられる出産育児一時金が受けられ

ます。

    (※平成19年4月より資格喪失後の出産手当金は廃止されましたが、資格喪失後6ヶ月

以内である平成19年5月11日までに出産した方については、改定前の資格喪失時の

標準報酬日額の6割が、産前42日産後56日の範囲で支給されます)

 

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