田の普通名詞  「広辞苑」より拾い出したもの 

  春田(はるた)      前年の秋に稲を刈り取ったままの、春の田

  更田(さらた)      田植え前の乾田

  水田(みずた・すいでん)  稲などを作るために水をたたえた田

  黒田(くろた)      稲の植え付け前の田

  代田(しろた)      田植えの準備の整った田

  植田(うえた)      田植えをすませた田

  青田(あおた)      まだ実らない田

  穂田(ほだ)       秋、稲が穂を出した田

  刈田(かりた)      稲を刈った後の田

  櫓田(ひつじだ)     ひつじ(刈り取った後に再生する稲)の生え出た田

  冬田(ふゆた)      稲を刈り取ったあと、そのままにしてある冬の田

  白田(しろた)      はたけ  雪のある冬期の田

  氷田(ひょうでん)    一面に氷結した田地

  稲田(いなだ)      稲を植えてある田

  苗代田(なわしろだ)   苗代を仕立てる田

  親田(おやだ)        〃

  本田(ほんでん)     苗代に対して、実際に稲を植え付ける田

  草田(くさだ)      草のおい茂った田  稲の茂っている田

  早稲田(わさだ・わせだ)  早稲(わせ)の稲を作る田

  早穂田(さほだ)        

  晩田(ばんでん)     遅く実る田

  遅物田(おそもんだ)   裏作のため収穫期の遅い田

  麦田(むぎた)      麦を作る田畑

  藺田(いだ)       藺を植える田

  瓜田(かでん)      うりばたけ

  陸田(おかだ・りくでん)  はたけ

  白田(はくでん)     はたけ(水が無く乾いている田)

  浅田(あさだ)      泥の深くない田

  深田(ふかだ)      泥の深い田

  浮田(うきた)       

  沼田(ぬまた)       

  泥田(どろた・ひどろだ)  

  堅田(かたた)      水の乾いて畑のようになった田

  口鋭田(くちとだ)    水の出入りが急で、稲の生育に適しない田

  乾田(かんでん)     排水良好で、潅漑を止めると田面が乾燥し畑にしうる田  

  湿田(しつでん・じるた) 排水不良のため、一年中水湿の多い田

  ゆり田(ゆりた)      

  素田(すだ)       肥料をほどこさぬ田

  渟浪田(ぬなた)    水田  沼の田という意味

  墾田(はるた)      乾田

  日焼け田(ひやけだ)  旱(ひでり)のため水が涸れ、いたんだ田

  蛭田(ひるた)      蛭の多くいる田

  熟田(こなた・じゅくでん)  よく開墾してこなれた田

  幸田(さきだ)      神が守り、幸を与え給うので作物のよく実る田

  美田(びでん)      肥えたよい田地

  沃田(よくでん)     肥沃な田

  上田(じょうでん)    地味の肥えた田地

  中田(ちゅうでん)    古代・中世・近世で、田地の肥瘠(ひせき)による等級のひとつ

  下田(げでん)      地味のやせた下等の田地

  荒田(あらた・あれた・こうでん)  荒れた田

  不堪佃田(ふかんでんでん)    荒廃した田

  古田(ふるた)      古びて荒れた田

  老朽化水田(ろうきゅうかすいでん)  長く耕作し、作柄が不良になった田

  石田(せきでん)     極めて石が多く耕すことのできない田地

  損田(そんでん)     水・旱・風・虫・霜などの被害のために収穫の減った田 

  得田(とくでん)     古代・中世、収穫があり、年貢を取得しうる田

  天水田(てんすいでん)  水源を持たず、もっぱら雨のみに依存する水田

  汎用化水田(はんようかすいでん)  稲作と畑作とを交互に行いうる条件を備えた水田

  掘上げ田(ほりあげでん)  沼地の泥を掘り上げて、短冊形に作った水田

  古田(こでん)      もとからあって検地帳に記載されている田

  本田(ほんでん)       

  新田(あらた・しんでん)  新たに開墾した田

  新墾田(あらきだ)         

  墾田(はりた・ほりた・こんでん)  

  初田(はつた)           

  築田(つきだ)      埋立開墾した田地

  川原田(かわらだ)    川原を開墾して田としたところ

  相の田(あいのた)    河川の跡を水田にしたもの

  隠田(いんでん・おんでん・かくしだ)  隠して年貢を納めない田

  忍び田(しのびた)           

  摘田(つみた・つまみだ)  もみを直播する田

  蒔田(まきた)         

  しょずみ田(しょずみだ)   

  御田(みた)       神領の田

  大御田(おおみた)     

  神田(かみた・しんでん)  

  社田(しゃでん)      

  供田(くうでん)     供米(くまい:神仏にそなえる米)を作る田

  供米田(くまいでん)    

  御供田(ごくうでん)    

  斎田(さいでん)      

  占へ田(うらえた)    収穫する稲を神饌(しんせん)として供えるためにうらない定めた田

  悠紀田(ゆきでん)    悠紀(大嘗祭で東方に設けられる祭場)に供える新穀を作る田

  主基田(すきでん)    主基(大嘗祭で西方に設けられる祭場)に供える新穀を作る田

  寺田(てらだ・じでん)  寺院所有の田地

  仏餉田(ぶっしょうでん)  仏にそなえる米を得るための田

  野田(のだ・やでん)   野の中にある田

  里田(さとだ)      里にある田

  山田(やまだ)      山にある田

  小山田(おやまだ)      

  峰ろ田(おろた)       

  深山田(みやまだ)    深山(みやま)にある田

  棚田(たなだ)      急な傾斜地を耕して階段状に作った田

  上田(あげた)      高い場所にある田

  汲田(かえた)      土地が高く、しばしば用水を汲み込む必要のある田

  谷地田(やちだ)     谷地にある水気の多い湿田

  谷津田(やつた)       

  沢田(さわだ)      沢辺にある田  冬・春の候、水の溜まった田

  川依田(かわよりだ)   川にそう田

  岸田(きした)      岸にそった田

  江差田(えさしだ)    田と田との間にある小川に、稲を植えたもの

  小島田(おじまだ)    小島にある田

  凹田(くぼた)      窪んだところにある田  窪田

  門田(かどた・もんでん)  門の前にある田

  金門田(かなとだ)      

  外面田(そともだ)    建物などの外側にある田

  曠田(こうでん)     広くて何もない田

  千町田(ちまちだ)    広い田  千町もある田という意味

  十代田(そしろだ)    狭い田  十代(代は稲一束を収穫する面積)ほどの田 

  小田(おだ)       小さな田

  作り田(つくりだ)    耕作する田

  耕田(こうでん)      

  打つ田(うつた)     打ち耕す田

  休田(やすみた)     休閑地 地味が劣悪のため数年おきに耕作・使用する田

  猪田(ししだ)      鹿や猪などの踏み荒らす田

  垣田(かきた)      禽獣の害を防ぐため、周囲に垣をめぐらせた田

  化粧田(けしょうだ・けわいでん)  嫁入りの際に婦人の持参する田畑

  ほまち田        家族の中で、個人的に所有する田。嫁や隠居が小遣いを得るために耕すもの等

  病田(やまいだ)     耕作すると病気やけがをすると伝えられている田

  我が田(わがた)     自分の田

  寄合田(よりあいだ)   共有の田

  競田(きょうでん・きおいだ)  訴訟の対象となって係争中の田

  班田(あかちだ・はんでん)  人民に分け与えた田

  戸田(こでん)      律令時代、田祖の賦課単位となった郷戸の耕作田地

  口分田(くぶんでん)   律令制で、班田収授法に基づいて人民に割り当てた田

  位田(いでん)      律令制で、五位以上の位階に応じて給与した田地

  職分田(しきぶんでん)  律令制で、中央の高官および国司・郡司ら地方官の官職に応じて支給した田

  職田(しきでん・しょくでん)  

  駅起田(えききでん)   諸道に駅を設置し維持するための財源として駅ごとに支給した田       

  駅田(えきでん)       〃

  勧学田(かんがくでん)  平安時代、学問奨励のため、大学寮・勧学院などに付属させて、諸学生の食料・費用にあてられた田

  学田(がくでん)       

  学料田(がくりょうでん)   

  救急田(きゅうきゅうでん)  平安時代、諸国に設置して飢饉の救助にあてた田

  公廨田(くげでん)    律令制で、官庁の諸費にあてた田

  警固田(けいごでん)   平安時代、太宰府の警固の士の糧米に充てるため筑前国に置かれた田地

  けい独田(けいどくでん)  平安時代、けい独(身寄りのない独り者)を救済するために設けた不輸租田

  健児田(こんでいでん)  奈良・平安時代、諸国に配置し健児の食料にあてた不輸祖田

  雑色田(ざっしきでん)  平安時代に、種々の費用に充てられた田地

  飼戸田(しこでん)    平安時代、馬寮の飼戸に支給された田

  射騎田(しゃきでん)   奈良・平安時代、射騎奨励のため、諸衛府の用にあてた不輸租田

  射田(じゃでん)        

  諸司田(しょしでん)   奈良時代、中央諸官庁の経費にあてるため諸官司に支給された公田

  賑給田(しんごうでん)  平安時代、賑給(窮民に米塩を支給すること)のために諸国におかれた田地

  采女田(うねめでん)   采女(古代、郡の小領以上の家族から選んで奉仕させた後宮の女官)を出す郡にその諸経費の財源として支給した田

  放生田(ほうじょうでん)  古代、放生(捕らえた生物をはなちにがすこと)の費用に充てるために諸国においた不輸租田

  屯田(とんでん)     平安時代の鎮守府や明治の屯田兵のための田

  品田(ほんでん)     親王・内親王に、その品(位階)によって賜った田地

  賜田(しでん)      古代、特に功労ある人や高位高官の人に賜った田

  功田(くでん・こうでん)  律令制で、国家的功労者に与えた田

  大功田(たいこうでん)  律令制で、大功のあった者に賜った田

  節婦田(せっぷでん)   平安時代に節婦(節操のかたい婦人)を賞して与えられた不輸租田

  公田(くでん・こうでん) 班田法で位田・職田・口分田などとして与えた残りの田

  乗田(じょうでん)      

  剰余田(じょうよでん)    

  輸租田(ゆそでん)    律令制で、私的用益を許し、田租を課した田

  不輸租田(ふゆそでん)  律令制で、公用・準公用に供するために田租を免除された田

  公営田(くえいでん・こうえいでん)  平安初期、太宰府管内の諸国で試みられた国営の農場

  私営田(しえいでん)   奈良・平安時代、荒廃地・空閑地などを利用し、個人的に開発・経営した農場

  勅旨田(ちょくしでん・てしでん)  平安時代、皇室関係の経費にあてるために勅旨(天皇の意志)によって開墾された公田

  公墾田(こうこんでん)  律令時代、食料・賃金を支給し、農民を徴用して開墾させた官有地

  私墾田(しこんでん)   古代、農民などが自力で開墾した田

  治田(ちでん)         〃

  百姓治田(ひゃくしょうちでん) 

  絶戸田(ぜっこでん)   死亡によって戸口の絶えた口分田

  職写田(しきしゃでん)  平安時代、左右京職で計帳を申告しない戸の田を没収して設定した不輸祖田

  国写田(こくしゃでん)  平安時代、職写田の例にならい、諸国で計帳に記載されず、調を納めない戸の田を没収して設定した不輸祖田

  没田(ぼつでん)     官に没収した田地

  輸地子田(ゆじしでん・ゆちしでん)  律令制で、地子として収穫の5分の1にあたる賃貸料を取って耕作させた田

  地子田(じしでん)       

  易田(えきでん・やくでん)  律令時代、地味がやせていて毎年耕作するのに適せず、隔年に耕作した田

  私田(わたくしだ・しでん)  上代、私有を許された田

  私田(しでん)      私有の田地

  一身田(いしでん・いっしんでん)  古代の土地国有制のもとで、一代を限って所有を許された田地

  永業田(えいぎょうでん)  北魏・隋・唐などの均田法で世襲を許された田

  荘田(しょうでん・そうでん)  荘園の田地

  定田(じょうでん)    荘園領主が年貢・課役を課する土地

  除田(じょでん)     荘園制下、免租の田地

  免田(めんでん)     荘園制のもとで、荘官・地頭や手工業職人などに与えられた年貢課役免除の田地

  間田(かんでん)     荘園で、荘官に給与し、年貢・課役を免除した田

  余田(よでん)        〃

  一色田(いっしきでん)  荘園制で、公事(くじ)を免除され、年貢だけ出す田地

  正作田(しょうさくでん) 中世、荘園領主や荘官・地頭などの直営田のこと

  給田(きゅうでん)    中世、荘園の上級領主や武士の主君から給与された田

  散田(さんでん)     中世、没収または農民の死亡・逃散などによって耕作者のなくなった領主直属の田地

  講田(こうでん)     中世、寺社で行なった経典の講筵や祖師讃仰の講会の費用にあてるために定めた田         

  官田(かんでん)     畿内にあって、皇室の用に充てる供御田(くごでん)

  幣田(へいでん)    幣帛(へいはく:神に奉献する物)を進ずる料に供する田

  維摩田(ゆいまでん)   維摩会を修する目的で寺院に布施する田地