もっと気軽にアウトドア
しましょう!
新潟県農林公社で発行している「あぐりにいがた」誌に掲載されたものです。

野山のオーナメントでクリスマスリース作り(平成14年12月号掲載)
 晩秋の雑木林で材料を集め、クリスマスリースを作りましょう。
 まず、リース台を作ります。木に巻きついているあけびやふじなどのめぼしいつるを引っぱり、適当なところで切ります。切ったつるはその場で輪にし、からめながら形を作ってしまいます。同時に、飾りつけ用に、マツボックリやナナカマドの実、もみの木やヒノキなどの常緑樹、ヒイラギの葉などクリスマスっぽいものを集めておきましょう。
 飾りつけは室内でやりましょう。はじめにつり下げ用に手芸用ワイヤーでつり金具を作っておくと便利です。飾りつけはいたって簡単。つるで作ったリース台に集めてきた木の実や木の葉をくっつけるだけです。接着剤よりは手芸用ワイヤーで止めるのがいいと思います。木の葉はリース台のつるに差しこむだけでもかまいません。さらに赤・緑・金色のクリスマスカラーのリボンを結べばぐっと雰囲気が出ます。
 もっと簡単に、つるのリース台に市販のクリスマスツリー用の飾りをつけたりリボンを巻きつけたりするだけでもオリジナルリースのできあがり。難しいことは考えず楽しんで作りましょう。

果実をじっくり見よう(平成14年10月号掲載)
  ニッポンはいい国だ! 四季折々こんなに季節の変化を楽しめる国はそうないじゃありませんか?つい先日まであんなに暑くて、青々としていた木々の緑が、もう間もなく鮮やかな紅葉(もみじ)に変化しますね。
  赤や黄に染まった木々の中をちょっと目を凝らして歩いてみましょう。この時期色の着いた葉っぱの他に目に付くのは真っ赤に色付いた果実です。ナナカマド、ガマズミ、ソヨゴ、ツリバナ、アズキナシ、地面を這っているのはツルリンドウの実です。少し紫色がかったムラサキシキブの実も鮮やかです。ガマズミの実は摘んで焼酎に漬けると美味しい果実酒になります。たまに毒を持つ実もありますので良く確認してくださいね。

 
 
  ちょっと変わった実もあります。ほおずきが開いたようなクサギの実に、お正月の羽根つきの羽根そっくりなのはツクバネの実です。一枚羽根のようなカエデ類の実もあります。ツクバネやカエデ類の実は空に向かって投げ上げてみましょう。どんな風に落ちてくるかな?
  足下をみるとズボンに何かくっついていませんか?  アメリカセンダングサ、イノコヅチ、ヌスビトハギ、キンミズヒキ、オナモミなどどんな果実がどんな仕組みでくっつくのかルーペで見てみましょう。子ども達と投げ合ってくっつく数を争っても良いですね。
 子ども達が喜ぶ果実と言えばやはりどんぐりです。一昨年実施された環境省生物多様性センターの身近な生きもの調査によれば県内で多いのはコナラ、ミズナラ、クヌギの実です。街路樹や公園にはアラカシやシラカシ、マテバシイなども植えられていますので比べてみても面白いですね。因みにあの帽子の部分は専門用語では殻斗(かくと)と言います。
 天高く馬肥ゆる秋のひととき、様々な秋の果実に触れにちょっと出かけてみませんか?
松代町でトンボ池づくり(平成14年5月号掲載)
松代町のトンボ(松代高校小林寛先生調査による)
1 イトトンボ科    @モートンイトトンボ Aキイトトンボ
2 モノサシトンボ科 Bモノサシトンボ
3 アオイトトンボ科 Cオツネントンボ  Dアオイトトンボ
4 カワトンボ科   Eハグロトンボ Fカワトンボ
5 サナエトンボ科  Gコサナエ
6 オニヤンマ科   Hオニヤンマ
7 ヤンマ科     Iクロスジギンヤンマ
8 トンボ科     Jシオカラトンボ  Kシオヤトンボ
  Lオオシオカラトンボ  Mヨツボシトンボ
  Nショウジョウトンボ?  Oアキアカネ
  Pマユタテアカネ  Qノシメトンボ?
 昨年の6月9〜10日に松代町蓬平(よもぎひら)地区の棚田休耕田で行われたボランティアによるトンボ池づくりに参加してきました 。このイベントは平成11年にスタートし、昨年で3回目を迎えています。
 主催は巻高校教諭の藤田久さんで、以前松代高校で教鞭を執っておられたのが縁とのこと。地元松代で貸し民家「みらい」を経営している若井明夫さんが棚田を提供し、役場の鈴木政広さんが作業用道具を用意してくださいました。参加者はスタッフも含めて約20人。子どもや若い女性から御年輩の方まで年齢層は様々でした。
 さて、1日目は早速棚田で鎌を持ってガマ・イグサ刈り作業です。水が漏れないように畦を塗り固める作業もありました。水が溜まっていればトンボ池になりそうなものですが、ある程度水面が見えていないとトンボが来てくれません。水たまりでトンボが産卵しているのを良く見ますよね。上空から水面がキラリと光って見えることが重要なのです。
 夕食後は「棚田セミナー」が行われました。注目されている中山間地域の棚田をとりまく現状について参加された方に知ってもらおうという試みで、中山間地域等直接支払制度も話題になりました。
 棚田などの農地保全の重要性は農業に携わっておられる方なら十分御承知のことと思います。中山間地域においては過疎化、高齢化の進行は急速で、農地の耕作放棄も急激に増加しています。
 一方、近年の環境教育の浸透から学校中心に各地でビオトープと呼ばれるミニ生態園をつくる動きが盛んです。バケツに水を入れて庭に置いておくだけでも、ミジンコがわき、モノアラガイが発生し、ボウフラが育ち、トンボがやってきます。そこを中心に様々な生き物の営みが広がるわけです。
 棚田の保全には松之山町で活躍している棚田フットワークや越後棚田サポーターなどの一般市民を巻き込んだ活動がありますが、この松代トンボ池づくりも新たな形での棚田保全の一つとして注目されるとともに、自然環境を考える良い機会になりました。
 2日目は裏山や棚田の自然観察会、トンボ池への水棲植物移植等を行って解散となりました
畦道の自然観察(平成14年4月号掲載)
 植物の名前は姿・形から付けられているものが多い。たとえばツクシ。漢字で「土筆」と書きますが、いかにもそれらしい姿ですよね。ツクシはスギナの胞子茎で、いわばスギナの花に相当する部分です。軽く指先で弾いてみましょう・・何が出てくるかな?
 青く小さな花がいっぱい咲くオオイヌノフグリ。実はこの名前の意味は、犬のキ○タマだったんです。どこがキ○タマかは、良く見ればああ本当だとうなずくこと間違いなしです。花が散った後を良く見てください。
 海外から入ってきたヒメオドリコソウも畦道の常連です。小さなピンクの花が多数付いて畦道を被います。田んぼに下りて横から花を眺めると、ホント小さな踊り子が多数並んでいるようです。
時には耕起前の水田一面を真っ白に被う花。タネツケバナです。漢字では「種漬花」と書き、種籾を水に漬ける頃に花が咲くことが名前の由来です。この仲間は花弁が対に四枚あることから十字花植物と言われています。
 春の七草に数えられるハコベは小さな白い花が沢山咲きます。ハコベには類似した種類がいくつかあって、その中でも近年は外国から来た種類が増えています。花弁は一見10枚あるようですが、実は違うんですよ。
 外国から来たと言えばセイヨウタンポポ。がく(総苞)片が反り返っているのがセイヨウの特徴です。そのセイヨウタンポポも実は2種類あります。在来種が多いか外来種が多いかは都市化の指標として使われます。みなさんの住んでるところではどちらが多いですか?
 春です。例年より早いですね。身も心もうきうきする季節です。農作業もいよいよ本格的にスタートです。忙しい仕事の合間に、少し道端を眺めてみてはいかがでしょう。農家のみなさんにとっては雑草という小憎らしい難敵ですが、よく見ればかわいい顔をしています。退治に乗り出す前にまずは敵を良く知りましょう。
 音を出して遊んだぺんぺん草(ナズナ)、ツクシのはずしたとこ当て、スズメノテッポウの笛、オオバコの草ずもう、花で編んだ首飾り。みんな子どもたちの遊びでした。こんなところからも自然と付き合う心が失われているようで残念です。
スプリング・エフェメラルを求めて(平成14年3月号掲載)
 春、雪が融けるとすぐに芽を出し、葉を広げるよりも早く花が咲き、1〜2ヶ月のうちに枯れてしまう草花があります。ユキワリソウやカタクリ、キクザキイチリンソウ、エンゴサクなどの仲間がそうです。これら春先に早く咲いて早く枯れる短命な花のグループを総称してスプリング・エフェメラルと呼びます。スプリング・エフェメラルとは春のはかない命の意、いわば春の妖精と言っても良いかもしれません。春の暖かな日射しの中でこれらの花々に出会うと、ああ今年も冬が終わってようやく春が来たんだなあという爽やかな気持ちになります。
 スプリング・エフェメラルの仲間にあうにはいわゆる里山散策が最適です。これらの植物が育つには落葉樹林内で春は林床まで十分日が当たる必要があります。そのためには人手の入った管理された林でなければなりません。以前は雑木林の柴刈りをして薪にしたり、落ち葉を集めて堆肥を作ったり生活の糧としての里山でした。今は人が意識して守ってやらなければならない里山です。そんなことも少し考えながら里山を歩いてみてくださいね。
 下越周辺なら秋葉丘陵や護摩堂山、角田山、弥彦山、大峰山などがお手頃です。必ず雨具を持って、コンビニでお弁当を仕入れ、運動靴でも大丈夫ですから頂上を目指してのんびり歩いてみましょう。初心者の方は市町村実施の市民ハイキングなども狙い目です。春の新緑の登山道を歩けば目の保養と共に心地よい汗をかくことができます。
 さて、そんな体力を使う山登りはいやだという人は、春を求めて近所の路地や農道を散策してみてはいかがでしょう? 畦畔にだってオオイヌノフグリやタネツケバナ、ハコベの仲間、ヒメオドリコソウなどの春先にしか見られない草花が穏やかな日射しを一身に浴びて輝いています。
そしてその中には食べられる野草が多くあります。フキノトウやつくし、ヨモギ、セリ、ナズナ、タンポポ、ハコベ。スズナ(カブ)にスズシロ(ダイコン)があれば春の七草ももう少し(あと何があれば良いですか?)。こういうものを摘みながら歩けるところは大変幸せです。これを専門用語では“道草を食う”と言います(笑)。
 今年は田植えも遅らせなきゃならないし、穏やかな日射しの中を弁当片手に道草を摘みながら大いに春を満喫してみませんか?
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