旅行備忘録 キイジ


 限られた休みを利用して、友達のところに遊びに行ってきました。友達もそうらしいですが、実は僕も出発前日と帰還翌日はお仕事してたんです。


7月26日(木)

 家を出て、最寄りまで歩く。うちの最寄は終電が早くて不便なのだが、朝の方はまだ6時だというのに既にほぼ日中と同じペースで走っているからおもしろい。しかも座席には座れないほどに混んでいる。早起きして、初めて気付かされるのだ。もうこんな時間から世の中が動いているという驚きに。

 新宿中央特快に乗り込む。ちょうど座れる程度の混雑だった。ラッシュとは逆方向のはずなのに、こんなに乗っている人がいるとは意外だった。この電車でのんびりと八王子まで行き、そこからスーパーあずさ1号に乗り換える。新宿から特急に乗らなかったのには大きな理由がある。今日は、新宿から乗るのと八王子から乗るのとで運賃に1000円以上の開きが出てしまう。学割によってその差が800円に縮まったとしても、やはり高い。贅沢をせず、八王子までは青春18きっぷで進んでいった。

 八王子では、もう既に始まっていた通勤ラッシュを横目に見ながら、スーパーあずさ1号に乗り込む。自分の席は車両の最前列窓側で、最初あまりつまらないと思ったのだが、実は唯一目の前のコンセント電源が使用可能な席であった。しかし、当時コンセントで使えるものは持っていなかったので、メリットは何も無し。車内は指定席も概ね席が埋まっていたが、隣に座っていたおじさんが大月で降りてしまったので、そこからはゆったりとできた。


天竜川@ 天竜川A


 上諏訪飯田線に乗り換え。最初は人が少なかったが、すぐ後の駅でたくさん乗ってきた。この路線は時刻表で見るとうねうねと曲がっていて、一体どんな山奥を走るのだろうと思っていたら、意外に結構平坦な田舎を走っていた。やはり田舎だなあと感じたのは、「7月は部落差別何とか月間です」とかのポスターが田舎の駅に貼ってあったりしたところだ。乗ること2時間半、飯田に着いてやっとH"が圏内になって、明日合流予定の友達からのメール読む。携帯と違って、H"は田舎で使えないことが多い。お昼時、どこかの駅で普通のおばさんが乗り込んできて、放送で「ただ今からお弁当の販売を行います」と言った後、車内をまわっていた。僕も買おうかな、と思ったがぐずぐずしていたらそのおばさんは降りていってしまった。この電車は長距離を長時間走るので、こういうのは便利なのだろう。その後、天竜川の渓谷を走っていて美しい眺めだった。この電車は豊橋まで行くのだが、中部天竜で下車する。

飯田線トロッコ そこで乗り換えたのがトロッコファミリー号で、ここから豊橋まで、夏の風を浴びながらゆっくりと走ることができた。機関車にトロッコ、客車が2両ずつ付いた編成で、この日は夏休みとはいえ平日だったこともあって乗車率はわりかし低めだった。途中、沿線の解説を若干してくれたりしたので、ちょっぴり歴史に詳しくなった。それにしても涼しかった。豊橋付近で、再びH"が圏内に。また友達からのメール読むと、今回借りる予定のレンタカーが借りられなかったのでどうしようと。飯田で読んだメールは、「レンタカー、何とかなった」という内容で意味不明だったのだが、発信時間を見るとどうやら順番がなぜか前後してしまったらしい。

 豊橋に着くと、すぐさま新快速に乗り換える。同じボックスに座っていたのが、お互いにおべっかを使い合うお受験ママ同士で、大変うざかった。とても上品に、どうでもいいことをしゃべっていられるなんて羨ましい。名古屋で降りて、ちょっと歩き回ってみようかと思ったが、人がたくさんいて暑苦しかったのでやめて、さっさと関西本線に乗り換える。亀山で乗り換え、多気へ。このルートなら伊勢鉄道に490円を支払わなくて済む。多気で降りると、そこに待っていた電車は何と一両編成!当時の僕にはセンセーショナルだった。高校生がたくさん乗っていたが、何とか席は残っていた。H"が圏内だったので、明日合流する別の友達にメールを送っておく。案の定、ここからは本日ずっと圏外だった。尾鷲で降り、本日の宿に。


橋が無い!!!
7月27日(金)

 朝8時過ぎに起き、9時過ぎの電車に乗る。そこから熊野市の一歩手前、大泊まで。無人駅で寂しかったが、すぐに海岸に出ることができた。「引っ張ると温まるカレー」の自販機とかあって謎だった。ここから海沿いの道を歩いて熊野市まで行くつもりだったのだが、鬼ヶ城で海際の遊歩道の橋が何と落ちていた(!)ので、足止めを食ってしまった。跳んで跳べない距離ではなかったが、荷物も抱えていたし、落ちたら確実に死ぬ。それにこの後、遊歩道が向こうまで利用可能な保証も無い。どう考えても、これを跳び越えていくのは自殺行為だったので、泣く泣く峠越えをする羽目に。予定していなかったことで荷物も抱えていたのでかなりきつかった。それこそ死にそうだった。でも、それだけあって上からの眺めは素晴らしかった。

峠から… 何とか、乗る予定の電車の時刻に間に合って熊野市に到着。ここでもし乗り遅れると、次は3時間以上後なので、幹事のくせに遅刻をしてしまうことになる。まあ僕が幹事をやった場合、それは日常茶飯事でもあるのだが。新宮まで乗り、待ち合わせまでずいぶん余裕があったので徐福公園で自転車を借りて、適当に市内をサイクリングしてみた。海岸とか城跡とか裁判所とかに行った。4時ごろ、その自転車に乗ったまま駅で待っていると、一人、また一人と予定の五人が集まってきた。みんな別々の手段で来て、まさに現地集合である。食べるものや飲むものを買い物してから、今回のホストの家に着く。転勤で来ているのだが、一人には広すぎる家に住ませてもらっているらしい。というわけで全員寝泊りできる。その代わりに何かくれ、と家主から事前に言われていて、みんなちゃんと何かしら持ってきていたのだが、僕はすっかり忘れてしまっていた。

 夜になって、さらに一人増える。東京を午後に出たので、遅くなったらしい。一応、新宮和歌山県に存在しているのだが、三重県との県境で、県庁所在地の和歌山名古屋と同じくらい遠く、なかなか不便な都市である。今回は、敢えてそんな辺鄙な場所だからこそ、そこで働いている友達に会いに集まってみたということもある。僕以外はみんな社会人で、今朝まで働いていた人二人、昼過ぎまで働いていた人一人を含む。社会人って忙しいのねー、と思った。



7月28日(土)

ここらへん、本州最南端 朝ごはんを食べた後、レンタカーを借りに行ったらしい。今回は六人いるので、車がもう一台必要なのである。六人のうち四人は車を運転できるらしいから、免許を持っていない僕でも安心である(おい!)。そして、車二台に分乗して串本方面に向かう。海で泳ぐという案もあったが、一人水着を持ってこなかった人がいたこともあり、ボツに。念のため、その一人は僕ではない。本州最南端とかいうところに行ったりして、帰りは勝浦の温泉に寄った。

 もう夜遅かったが、いつの間にか新宮付近は雨が降っていたようで、地面が濡れていた。突然もう一台の車が、何を考えたか、こっちを追い抜いていった。まるで向こうの車は酒でも飲んでるんじゃないかというくらいの暴挙だ。道案内人はこっちの車で運転していて、しかも曲がらなければならない道が近かったので、慌てて抜き返して先導した。そのとき付近では、赤の他人の車が一台併走していたのだが、その一台にはご迷惑をおかけしました。

 この日、僕は眠かったので、結構早くに寝に入った。



7月29日(日)

 朝、三人ほど起きて、テレビ見ながら朝ごはんを食べていたが、残りの三人がなかなか起きてこない。一応、今日が最終日で翌日はみんな仕事なのでもう戻る日なのだが、わざわざこんな辺境まで来ているので、別に今日は帰るだけの日ではない。寝ている人たちは今日どうするつもりなのだろうと思いつつ、よく考えたら僕が早く起きれたのは昨日早く寝たからだったか。

那智の瀧 しばらくしてみんな起きて、那智に向かう。天気予報は晴れだったのに、雨模様になった。どうやら、山の天気は地上とは違うらしい。突然、土砂降りが降ってきたりした。

 その後、先に東京に帰る一人を駅まで送っていった後、時間があったのでまた温泉に。個人的には、温泉とかはどっちかというとどうでもいいのだが、僕以外の人がみんな「温泉は疲れがとれていいねー」とか完全に温泉モードだったので、しょうがないので僕も行く。

 もう夕方になっていたが、新宮からワイドビュー南紀10号に乗って帰る。いくら新宮が陸の孤島とはいえ、夕方の五時に出ればその日のうちに東京に戻って来れるのである。切符を買うとき、僕一人だけ学割だったので、みんなに笑われた。帰りの電車の中では、北陸のことを裏日本と言ったら、北陸出身の人から怒られた。名古屋からは新幹線に。新幹線ってとても便利だけど、趣が無い、ってのはこの頃から感じたりしています。





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