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意匠デザイナー・設計者のための金型知識

Last Updated : 14 Sep 1999


抜き勾配

    射出成形品の抜き勾配は成形(離型)時だけでなく、金型加工の際にも非常に重要な項目ですから、その指示方法には十分な配慮が必要となります。
    よく見かけるのは、「一般抜き勾配」などとして1種類だけ指示されているものですが、部品形状や表面処理、成形性などを考慮すると、必要に応じて数種類の抜き勾配を指示しなければなりません。

    離型だけを考えれば、出来るだけ大きな抜き勾配が良いのですが、製品形状としては抜き勾配を小さくしたい場合が多いので、下記を目安に指示すれば良いでしょう。

    製品の形状 抜き勾配備考
    キャビティの外周(通常) 最低でも、1°は必要
    キャビティの外周(エッチング加工)エッチングの深さによって異なるが、5°以下はカジリなどが発生する
    コアの外周 部分的には、0°も可能(但し、突き出しは必須)
    コア側のボス(スリーブ突き出し) 0.25° 可能であれば、0.5°とする
    コア側の底リブ 0.5°
    コア側の壁につく縦リブ 0.25°
    格子孔

    上記に限らず、透明部品、エッチング部、サンドブラスト部、スライドコア部、深いボスやリブについては、出来る限り抜き勾配を大きくします。

    また、抜き勾配は先端寸法と角度で指示することを原則とし、先端寸法と根元寸法で指示することは避ける様にします。
    先端寸法と根元寸法で指示してしまうと、ボスやリブの高さ毎に角度の異なる加工用のカッターを用意しなければなりませんから、金型加工の能率が悪くなってしまいます。
    逆にいうと、設計者がそこまで考慮して指示することによって、加工用のカッター角度が数種類に統一できるため、金型加工の効率を良くできるとともに金型費のコストダウンにも繋がります。


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