私たちがなにげなく見ている川の底には、たくさんの小さな生き物が
棲んでいます。代表的なものを写真で紹介します。


 タニヒラタカゲロウ
 (カゲロウ目 ヒラタカゲロウ科)
 
 山地の渓流の流れの速い石に
 くっついて、生活している。
 晩春から秋にかけて羽化する。 
 これがすんでいる水は、たい
 へんきれい。
 
 ヒラベ(アマゴ)の大好物。
 晴天が続いて減水し、釣れ
にくくなったときも、これなら釣れる。
                市川上流の黒川 笹畑


シロタニカワカゲロウ
 (カゲロウ目 ヒラタカゲロウ科)

 中下流の流れの速い石に付着して生活。
5〜6月に羽化する。
 オイカワ(はいじゃこ)の好きなえさ。
黒川虫(ヒゲナガカワトビケラ)より喰いが
よい。





 成虫です。シロの名前のとおり白い。


     市川上流の黒川 笹畑





 クロマダラカゲロウ
 (カゲロウ目 マダラカゲロウ科)

 山地渓流の石の下や間で、落ち葉
 などの下にすむ。
 4月〜5月に羽化。動きはゆっくり
 している。
  きれいな水

                           市川上流の黒川 笹畑




 ヘビトンボ
(広翅目 ヘビトンボ科)

 渓流の石下にすむ。俗名は孫太郎虫と
いい、古くから子供の「かんの虫」の薬として
使われている。
 他の水生昆虫を食して、生活している。
 以前越知川(兵庫県市川支流)の岩屋で、
大量に発生したことがあった。
 腹節に総状鰓ないものは、クロスジヘビトンボという。
           きれいな水
                     市川支流 越知川 越知



 ヒゲナガトビケラ
  (トビケラ目 ヒゲナガカワトビケラ科)

  いわゆる黒川虫というもの。子供たちが
 魚釣りの餌によく使う。成虫のひげが長い
 ので名前になっている。
  石礫を糸でつないで、巣をつくり、この前
 に屋根状に捕獲網を張りめぐらす。捕獲網
 にかかる流下藻類を食べる。
  成虫は直接水中にもぐって、卵を産む。
  釣り餌にすれば、カゲロウやカワゲラより
食いが落ちるが、この虫の絶対数が多いことと、ボリュームがあることから、ヒラベ
の胃袋には多くの量のヒゲナガトビケラが確認される。質より量か。
 実際、川の食物連鎖の中で重要な働きをしていると思われる。
                                      市川 黒川 高路






右 ヒゲナガトビケラの成虫
この長いひげが名前の由来。









  シマトビケラ
   (トビケラ目、シマトビケラ科
  ヒゲナガトビケラとよく似ている。鼻の長さや肛門鰓の大きさが
 かなりちがう。中流域にはヒゲナガトビケラのように棲まない。
                           市川 黒川 笹畑









 右 ムカシトンボ
    (トンボ目 ムカシトンボ科)
  オニヤンマやコオニヤンマと同じく川で育つ。シオカラトンボ
 のように直接水に卵を産み落とすトンボは止水域に育つ。
  オニヤンマやコオニヤンマは川べりの草などに、サナエトンボ
 やムカシトンボはしめった砂地に卵を産み付ける。




 産卵場所の近くにはキノコが生えている。ずっとしめっている砂地
 であることの証明。

   産卵の動画

                         市川 栃原 倉谷






 右 コオニヤンマ
    (トンボ目 サナエトンボ科)










    左 ナガレトビケラ
     巣を作らないタイプ。
     きれいな水に棲んでいます。

        市川 生野中学校前






 右  ウスバガガンボ
   ガガンボ科
 糸で網状の巣をつくり、ふとんのように
かぶっている。エサは藻類。
 水中でさなぎになり、水中で羽化して
直接空中へ飛び出す。成虫はカを大き
くしたしたような姿。
 きれいな水に棲む。
                    越知川 大畑




右  ガガンボの成虫
 カを大きくしたような姿とはこれ
   足もやたら長い。








   左 ヒラタドロムシ
   岩にくっついてじわじわ移動している。
   成虫は甲虫
   やや汚れた水に棲むが、田圃の多い地域では、
  きれいな水の
   川にもいる。
         越知川 アジサイ橋付近




モンカワゲラ
 (積翅目カワゲラ科)
 水量の豊富な上流部に棲む大型の
 カワゲラ。このカワゲラの棲む川は癒し系です。
静かに訪れてみてください。
人人人でごったがえす尾瀬よりいいかも
 標高500m以上の栃原倉谷で撮影
黒川では笹畑に多く見られる
 トップページの写真が成虫です。
      渓流のきれいな水

     市川支流 栃原川 倉谷
                    



  グマガトビケラ
   (ケトビケラ科グマガトビケラ属)  
  このようなタイプをツツトビケラとよん
 でいる。ケースは細かい砂でできている。
 長さ1cmぐらい。
  渓流から下流まで、砂地に生息する。
 川やわき水がはいる池などにもいることがある。

    市川 生野中学校前



 左 オオフタオカゲロウ
 (カゲロウ目 フタオカゲロウ科)
 上流から中流域にかけて生息する。
   市川 生野中学校前

                        右 ミズムシ

                   大都会の河川ならともかく、
                   生野町を流れる川にいるとは・・
                   もう少し上流の通称「つづら橋」
                   でも生息している。
                         市川 生野中学校前



 左 ニンギョウトビケラ
   石をくっつけてつくった巣が人形の
  形になることから名がついた。


   越知川 アジサイ橋付近







  右 キイロカワカゲロウ
    写真でわかりにくいがえらが2つに分かれている

    越知川 大畑 淵







  左 チラカゲロウ
    水の中を泳ぎ回るタイプ
    きれいな水に棲む

    市川 黒川橋下流






    右  シマトビケラ
       ヒゲナガトビケラに比べて目立ちにくいので
       見逃しがちだが、個体数はかなり多い

       市川 黒川橋下流








   左 ナベブタムシ
      成虫もこの形 越知川には広範囲に生息している

      越知川 大畑 淵








      右 ゲンジボタル
 カワニナを食べる。
 ホタルが棲むために、成虫が休む
草や木、卵を産み付ける水から頭
を出したコケ、蛹ですごすための
土手などが必要なことから自然な
川の状態すなわち、きれいな川と
いうことができる。幼虫もお尻が光る
   越知川 アジサイ橋付近


 ちょっと変わった生き物

  チョウ

 魚に寄生している
 流れのきつい瀬の中から
 釣れる鮎にもついている。
 吸着力は抜群
 自身もうまく泳ぐ

 黒川で釣れた鮎についていた







 出ましたオオサンショウウオ
 体長1m
 
 あたまがやたらと大きい
 井伏鱒二の作品「山椒魚」の
 主人公のように岩の穴から出られなく
 なる大きさだ。

 市川上流のオオサンショウウオは
 すべて名前がついている。

  市川  黒川 高路

姫路市立姫路水族館の元館長栃本武良さんは長年オオサンショウウオの観察を続けて
おられ、今年も水生生物調査の帰りに川をのぞいておられる姿を見かけた。
 市川の上流にはたくさんのオオサンショウウオが棲んでいる。確か1,500匹ぐらい。
ところが小さいのが見つからないそうだ。大きいサンショウウオに食べられてしまうのでは
ないかと言われている。卵がふ化した幼生は現認されている。
巣穴をめぐって雄どおしが死闘を繰り広げる。護岸工事で巣穴に適した場所が少なくなって
いるからか。最近人工の産卵床がつくられ、そこで幼生が育っている。



 お食事中のサワガニ
 ヒゲナガトビケラの幼虫をムシャムシャ食べている。

 川に棲むカニはサワガニとモクズガニの二種類だけ。









     右 ヨシノボリ
  地方によって呼び方がちがう。
 生野町ではババタ、神崎ではイシクボ、テッチンコ、チチンタ

 オオヨシノボリ(下)とルリヨシノボリ(上)の違いかどうかわか
らないが、色と柄はかなり違う。
                      市川 黒川 笹畑





  左 カジカ
  魚にもカジカという名前があるが、これはカエル
  川の流れる音にカジカの声はとてもよく似合う。

  雌もいっしょにいたのだが、カメラを向けたとたん
 水の中にもぐってしまった。








数少なくなった魚たち
これらの魚は水が汚れると即いなくなってしまう。

      
 アカザ                    カジカ
  アカニコとかニコンジョと        地元越知ではではヒヨンドという
  よぶ。ひげでさされると        おいしいのでよく採られる
  とても痛い                ヨシノボリと似ているが別種


       
    ムギツク                シマドジョウ
    クチボソという            きれいな流れにしか棲まない。
    半分見えているのが        市川上流の魚が滝で必ず見る
    ゴトンボ(アブラハヤ)       ができたが、最近見かけなくなった。
                        

これらの魚はめっきり少なくなりました。大問題なんだけど・・・
          越知川 越知から大畑(1997年撮影)



子供のころに採ったけど、今はいない魚(市川上流) 
 











ギギタ
  ヤスで突いたら声(音)を出していたように
 記憶している。たしか少し小さいドンコと
 区別していた。魚ヶ滝にたくさんいた。












スナホリ(カマツカ)
 今は銀山湖の底に沈んでいる奥銀谷小学校上生野分校の
前でつかまえたことがあった。


この二(三)種類は、市川上流では、おそらく姿を消してし
まったのだろう。いずれも琵琶湖水族館で数少なくなった
淡水魚の特別会場で撮影したもの。


写真はすべて私が撮ったものです。写りが悪くてごめんなさい。

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 日本産水生昆虫検索図説 川合禎次編 東海大学出版会 (高価で専門的 でもわかりやすい)
 水生昆虫の世界 大串龍一著 東海大学出版会 (流水の生態 専門的)
 日本の水生昆虫 柴谷篤弘・谷田一三編 東海大学出版会 (すみわけなど 専門的)
 水生昆虫ファイルT U V 刈田敏 つり人社  (これがおすすめです 写真中心 成虫もわかる)
 カラー自然ガイド 水生昆虫 津田松苗・六山正孝共著 保育者 (これもおすすめ)
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