無重力は安くない…、まだ今は…


 

何年か前にぺプシか何かの企画で『宇宙ツアー』なんてのがあったような気がする。これは飛行機で上空100キロまで行って、2分半程、無重力を味わえるというナイスな企画。
でも1000万円ほどかかるそうな…。

最近はもう少し安い無重力旅行もできて、ロシアの特殊ジェット機76MDK型で上空35000〜25000フィート(10668〜7620メートル)を行ったり来たりすることにより7〜10秒の無重力体験ができるそうな。
基本料金は5500ドル(1998年)…。

 

[参考情報↓]
宇宙旅行・無重力旅行:スペーストピア ≪無重力旅行≫  個人的にはマジで興味あるんだけど(^^;

 


 

あんまり物理とか習ってない人には『無重力の実現の難しさ』がピンとこないカモ。

『飛行機のエンジンを停止して落下させたら機内は無重力じゃないの?』
というのは間違いデス。

空気抵抗があるからね

 

先ず、空気抵抗が有る場合とない場合の落下速度の時間変化を考えてみる。

空気抵抗は速度の2乗に比例する。よって運動方程式は

この微分方程式をVについて解く( I.C: t=0 ,V=0 )と、

抵抗係数Cは面積・形状・空気の動粘性係数etc、に関係する。
スカイダイビングで人間が落下する終端速度は時速200km/h 程度らしいので、人間の体重を60kg として単純に逆算し
『抵抗係数C=0.19 』とした。

『時速200km/h』は『約56m/sec』である。台風などで秒速50mくらいの暴風で人間が吹っ飛ぶらしいので終端速度が約200km/hってのは結構妥当カモ。無論、人間が空中でとる姿勢に依るけど。

 

速度の時間変化はグラフにすると大雑把にはこんな感じ↓

赤線が上で求めた空気抵抗を考慮した場合の速度変化の様子( m = 60、g = 9.8、C = 0.19)
青線が空気抵抗を考慮しない場合の速度変化の様子(当然 V=9.8t である)

空気抵抗の効果の程が良くわかりますな。
って言うか、空気抵抗考慮しないと非常識な速度になってしまうのが良くわかる。

 


 

細かい所は目をつむり定性的に見るとして、飛行機を自由落下させると空気抵抗を受けるので図の赤色のような速度変化となる。一方、飛行機の中にいる人間は空気抵抗を受けないのだから
本来、図の青色の速度変化を起こすことが可能である。これから『自由落下する飛行機に乗っている人が感じる重力』が計算できる。

 

こんな感じに重力がかかる↓

無重力なのは本当に一瞬だけで、実質これじゃ『無重力を体験したコト』にはならない。

 

10秒なり何なり無重力を体験するには、
重力による落下にジェットエンジンの推進力による加速を上乗せして落下が
図の青色の速度変化に一致するようにコントロールして、やっと無重力を体験できる。

 

かなり手間かかるよね〜!!!

 


 

でも『無重力体験』っていうのは凄く面白いらしい。人間は無意識の内に『重力を考慮した行動』をとっているから、実際に無重力状態におかれると予想を越える現象に遭遇・体感できるわけ。

まあ、理論的に『無重力ではこうなることが…』とか予想できるんだけど、卓上の議論と実際の体験は
次元が違いますわな。

2002年現在、ボクらが海外旅行に行くような感覚で、
201X年には一般人が10〜20万円程度で宇宙に行けるようになるだろうと予想されている

ボクは宇宙に自分が行く事より、宇宙に人間を送り出す技術(宇宙航空工学など)の方に興味があったけど、『201X年に手軽な海外旅行程度で宇宙に行ける』なら是非とも行きたいですな。

 



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