1リットル牛乳パックの秘密


ちょっとしたコネタ、でも油断しとったら寝首かかれるでぇ ( ̄ー ̄) ニヤリ…。

 

1リットル牛乳パックの各辺の長さを測定し、容積を算出すると約988.2cm3

1000cm3 の牛乳が入っているはずの牛乳パックの容積が高々 990cm3 そこら???

まさか、詐欺か!!?

 


 

お客様相談室に怒鳴り込む前に冷静に考えよう、ふにゃ…。

断面は正方形で1辺の長さは7cm

直方体部分の体積は
7 x 7 x 19.5 = 955.5

四角錘の体積は
7 x 7 x 2 ÷ 3 = 32.66...

よって全体積は約988.2cm3

1リットル牛乳パック

中の形はこんな↑感じ

容積を計算で求める

 

有効数字の取り扱いとか測定誤差とかを考慮しても 1000cm3 には満たない。牛乳パックの上部・四角錘部分は実際はもう少し複雑な形状ではあるが、そのへんの事情を考えても1リットル牛乳パックの容積は1リットルより小さいのだ!!!

しかも牛乳は牛乳パックの容積に満タン詰まっているわけではない! 未開封状態で振るとチャプチャプいう。つまり、パック内に気体が入っているわけで、その分、牛乳の内容量は必然的にパックの最大容積よりも幾分小さいわけである。ただでさえ容積が小さい上に充填率も低い!
庶民をナメてんのか!?

 

やはり『1リットル入り牛乳パック』、実は『1リットル入っていない』のか???

 

牛乳パックを開封して中を覗くと牛乳は直方体エリアに収まっているのが分かる。って事は1リットルパックの牛乳は実は0.95リットルしか入っていないって事デスか?

 

ところが、牛乳の体積を測定するとバッチリ 1000cm3 入っている!!!

 

うにゃ!!?

 


 

コイツにはちょっとした落とし穴があった。普通、『紙で特定の容積を有する容器を設計しろ』と言われたら上記のような単純な立体を考え、各辺の長さを決定するだろう。だが、紙容器は弾性に富む為、歪みを生じる。

 

直方体の容器は内容物である牛乳から受ける圧力によって微妙に変形し膨らんだ形状になる。
これにより当初の理論容積以上の牛乳が中に収まることが可能だ。

「断面は正方形」って仮定したのが間違っていたワケ

 

紙パックに使う紙の量は当然少ない程良い。材料費が節約できますから。1リットルの牛乳パックは、牛乳を詰めた時の変形まで力学で考えようとすると非常に複雑で (三次元なので材料力学の演習問題のように解くわけにはいかない)、コンピュータを用い、FEM 等で数値計算するしかない。牛乳パックの設計にそこまでするか? 昔から存在するものだし、最初は単純計算で容積1リットルの紙パックを作り、実験的に『もう少し小さくても大丈夫』という事に気づいて作り直し、最終的に今日のサイズに落ち着いたのではないか?
 ...と思うデス。

 

『微妙に変形し膨らんだ形状になるから容積が増える』というのは『素材が伸びているわけでは無い』同じ周長では円に近ずく程 (つまり丸こくなる程)、内面積が広くなるからデス。 
数学的には等周問題と言う。
 要望があれば、そのうちページを設けるケド…。

要望ないケド設けた(^^; ↓

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