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 更新 2016年08月28日(Sun)
Item スモモ(李 プラム Plum)
<バラ科サクラ属 日本スモモ(Prunus salicina Lindl.)類 落葉果樹>
([日本スモモ]を単に[スモモ]と呼称されることが多い。)

すもも栽培中の17品種(50音順)及び諸対策
"アルプス王子" いくみ 大石中生 大石早生 "貴陽(きよう)"
美味しさ抜群
彩の姫”
(さいのひめ)
"サマーエンジェル"
(Summer Angel)
"サマービュート"
(Summer Butte)
サンタローザ”
(Santa Rosa)
"スィートかれん"
涼呂(すずろ) ソルダム”
(Sordum)
太陽 "ハニーローザ"
<極甘なスモモ>
ハリウッド
ビューティー”
(Beauty)
メスレー”
(Methley)
3 4 "八代系ハリウッド"
"整枝・剪定" "花粉"
"摘果"
"病虫害"
"農薬剤"
"アライグマ対策"
"ハクビシン対策"
"カラス害対策"
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スモモ 大石中生
(すもも 大石中生)
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スモモ ソルダム
(すもも ソルダム)

  separate

 note  4つにランク格付け [果実の特性(食味、サイズ、収量性等)、栽培の容・難易性、市場性、将来性など]独断と偏見とにより評価
   1  :果実良好・満足味で栽培価値高い。
    2  :◎に次ぐ。
     3 o : 魅力等がまァまァ。
      4  :主に授粉樹(影の力持ち)に向く。果実等の評価は低い。

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Alps_pri (アンカー)
  [アルプス王子]  2013年早春に植樹
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  果頂がやや尖る大玉(150g程度)で、[太陽]と、ほぼ同じ。 成熟期は水戸市で8月中旬頃で、太陽と、ほぼ同期。
  熟成進むとブルーム(果粉)が少し紫色を帯び、降雨でも裂果しない。糖度15〜19度程度と甘味多く、酸味もある。オレンジ色の果肉は、ブドウ風味に似た独特の好感ある香り味で、緻密、かつ、多汁で、食味極上
  樹勢は強。樹姿は強い直立性で、開張させようと、やや水平方向へ誘引しておくと、伸び出す枝先が直立するように曲り出し、目を離せない。
  自花受粉せず、普通の[ハリウッド]で結実良好。
  豊産性で、陽光良好な枝の実を残すよう適度に“摘果”が望ましく、果実が揃って肥大化し、充実した果実が得られる。

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ikumi (アンカー)
 o [いくみ]
    いくみの特性、 果実サイズは[ソルダム]の約半分、小玉(60g程度)で見映えしない。成熟期は6月下旬頃。
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いくみ 成熟
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果肉が深紅

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いくみの糖度(右の写真に劣る)
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糖度はハニーローザが優越する

  小玉、貧産性な上に、スモモ他樹に高接ぎ木した[いくみ]各々の枝肌全てにクワシロカイガラムシなどが着き、駆除(マシン油剤、アプロード剤とコルト剤が適切)に苦慮したり、糖度も収量もハニーローザに劣り、栽培価値がない。
  自花結実せず、受粉樹は[サンタローザ]が適当だが余りにも貧産で摘果に全く及ばない。樹姿はやや開張性で、[ソルダム]よりも直立する。樹勢貧弱で、樹の肥大化鈍く、遅い。枝が黒斑病(スターナ剤、バリダシン剤が適切)により枝皮が部分的に亀裂し膨らみ惨々になった。
  来歴は[ソルダム]と[大石早生]の混植圃場での偶発実生とのことだが、 疑問残り、 [サンタローザ(成熟果)]と比べて、[いくみ]の成熟果は、(1)果皮が紅紫色。(2)果皮面に微小な白点が点在分布。(3)果皮が硬く強い酸味。また、(4)受粉に適合する品種が[サンタローザ]。これら4点がよく類似・近縁する。他方、 [大石早生(成熟果)] には似ていない ← DNA鑑定すれば…。

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ooishina (アンカー)
  [大石中生]  2012-02から露地栽培中
    中玉(60〜100g余)。成熟期は7月下旬〜8月上旬頃。甘味多く糖度14〜15度程度
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成熟果1
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成熟果2

  熟果皮は 淡紅色 で、果皮が軟らかで口当たりせず、食感良好。だが、軟らか過ぎて傷つき易く、輸送に難点で、直売向き。
  開花時期が一般品種よりも約1週間ほど遅い。受粉品種としては、[ウィクソン](古典的品種)が挙げられているが、 [ビューティー]に高接ぎ木した[大石中生]は結実数が[ソルダム]から受粉したものより多い。受粉品種としては [ビューティー]からが良で、[ソルダム]では微であり、いずれも貧産性である。
  [大石中生]は、樹姿はやや開張性。黒斑病(穿孔細菌病)に強いが、太枝が突然枯れるなど樹勢は弱い。また、ふくろみ病には[ソルダム]同様に冒される。

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ooishiwa (アンカー)
 o [大石早生]
    早生(成熟6月中旬)、[ソルダム]とは交配和合し、相互に結実性が良好、豊産性。
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収穫適時(わずかに紅色)
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黒斑病

  収穫適時は果皮がわずかにほんのりと紅色になった頃が甘味・酸味のバランス良く、おいしい。全面紅色に着色(過熟)では酸味が消失して淡白味になる。
  枝が太めになってから整枝・切除すると、内部木質部の枯れたのが木質部全般に広く波及してしまう[大石早生]特有の悪いクセがあり、細枝時頃に機会失うことなく早期の整枝に心掛ける。
  [大石早生]は黒斑病対策が必要である。
  [大石早生]は日本スモモ総生産量の約30%とトップを占め、単に"プラム"とだけの店頭展示が多い。
  今年(2015年)初収穫したのが、とても甘かった。大玉に肥大したのか?果重圧で、弱小結果枝の折損が目立つ。

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kiyou (アンカー)
  [貴陽(きよう)]  植付2012-02
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中央部の小傷(カラス害)で早熟か?
  超大玉(150-200g)で[太陽]の約1.5倍。[貴陽]は豊産性でなく、細枝に多数結実することは稀で、収穫時期までに枝折れは発生していない。
  成熟は、果皮ブルームが紫掛かった濃深紅に着色し、水戸で7月下旬〜末頃で、[太陽]よりも10日ほど早い。甘味が多く(糖度15-18度)、酸味も伴うのでスモモではトップクラスほどに大変に美味しい。果肉が硬い未熟果でも濃厚に着色しているのは甘味と酸味とがあり、これも美味しい。一般のスモモやモモの早取り収穫では味無し果だが、これとは事情が異なる。
  自花受粉せず、受粉品種は[コチェコ](結実率20%台)、[バイオチェリー]、[八代系ハリウッド]、普通の[ハリウッド]、[七郎]、[関口早生]の順。隣植してある普通の[ハリウッド]からの結実では摘果作業が省略できている。
  来歴は[太陽]x[不明品種]の交雑実生。
  品種登録など[貴陽特性と栽培上の留意] by 熊本県.pdf はごのとおり。樹姿は直立性と開張性との中間、樹勢強いが、注視してカイガラムシ対策は怠らないこと。
  比較的やや新品種で、品種登録期間が満了し、苗等の増殖・譲渡が自由で、樹勢が強く、圃場に無造作に挿し木でも活着するほど、苗づくりが簡単、容易である。

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sai_hime (アンカー)
  [彩の姫(さいのひめ)] …… 品種の特徴、来歴等
    おいしいスモモ品種にしては、珍しく自花受粉(単為結実)し、豊産性で、絶賛できる魅力的な新品種。 苗の増殖(挿し木) や穂木の譲渡など自由な品種。
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成熟果
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糖度(収穫7月14日2016年)

  成熟期が7月上旬〜中旬頃で[ソルダム]よりも数日早い。完熟果の表皮は淡いピンク色で、チョット触れると落果するので、わかに着色するか、否かの早め収穫がよい。果実サイズが100g前後、外寸直径約6.0cmに粒揃い。 核(種子)が小さくソルダム核(種子)の0.7倍、体積・重量比で0.73=0.34=1/3程度と小さく、その分、[ソルダム]よりも果肉が多く、食べ応えある。
  甘味が糖度14-17度余と高く、果汁も豊富で、芳香味も頗(すこぶ)るすばらしく、食味絶好
  自花受粉(単為結実)し、安定した豊産性と粒揃い良好な多産のため枝吊りするが、この枝吊り先部分で枝折れが多発する(下垂枝は収穫直後にでも切除したい)、うれしい悲鳴で、価値高い魅力的な品種である。
  果皮の着色が不十分で、果肉が硬い、やや早取り収穫でも、香味も伴い、スモモと言うよりも、桃を食べてる旨い感じである。
  幼樹期はやや直立性。結果枝の末端部をその全長の1/3〜1/4だけ切り詰める弱め切り返し剪定がよい。
  活動期に北東風が強く当たる栽培地では、枝に部分的に亀裂し膨らむ病害の黒斑病(細菌病)がチョッと少し罹ることもある。北東風の少ない栽培地では無病である。
  とにかく美味しい! スモモ樹1本だけ栽培したいならば[彩の姫]に限る → 挿し木により苗増殖中 → 豊産性のため摘果後
  彩の姫に関する説明が現代農業(農文協)2011年2月号版265頁に掲載あった。
  核(種子)割れや果肉内にコルク質の小塊片が生ずることもある。
 ★note核(種子)割れ対策、果肉内コルク質対策
 o [施策第1案
  単為結果(自花受粉)によらず、他花受粉させて核(種子)を完全に形成させる。彩の姫を台木樹に、他花受粉用の他樹を穂木にして、接ぎ木し、彩の姫樹に両方の花を咲かせ、自然交配による結実をさせてみる。
 o [施策第2案【研究】
  果肉内にコルク質塊の発生現象では硼素(ほう素、B ボロン)不足が考えられ? 開花する3週前頃に次のいずれかの施肥では?
 (a) [ほう酸](眼科用)を試用では…過去の実施例 → 果肉内にコルク質塊が毎年出ていた[ビューティー]では、早春に、土壌上に、[ほう酸]1gを少量の温水に溶解して数リットルの水で希釈してジョウロで散布したら、コルク質塊が解消した。これを模倣する。
 (b) 化成肥料[JAマルチサポート1号](ほう素等微量要素含有)20kg詰め袋のうち、微量を施肥してみる。
 (c) [ほう砂(ほうしゃ)]を微量施肥する。が、当地では入手困難 (;_;)

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sum_ang (アンカー)
  [サマーエンジェル(Summer Angel)]  2012-02に苗植付
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  大玉 (山梨県のデータ:150g程度)。 品種特性。 中生(成熟は8月初旬頃で[ソルダム]よりも数日ほど遅い)。甘味が多い(山梨県データでは糖度15-17度)だが、経験ではサマービュートのほうが優れている。果皮の地色は、黄色だが、成熟に従い全面がやや紫掛かった紅色に美しく着色するので[サマービュート]よりも、見映え良く、市場性高く、栽培樹数が多い。果肉は淡黄色。
  自花受粉せず、普通の[ハリウッド]で結実良好。(ソルダムはサマーエンジェルの花粉で結実するが、ソルダムの花粉でサマーエンジェルは結実しない)。
  結実良く、豊産性。生理落果少ない。樹姿は開張性だが、やや直立する。樹形は大。樹勢は強で伸長旺盛。
  クワジロカイガラムシが少し枝に付着が気に懸かる。他樹に高接ぎ木したサマーエンジェルでも同様である。
  また、サマーエンジェルには少数だが、黒斑病(穿孔細菌病)によると考えられる、枝の途中に亀裂、膨らみ症状がチョット見られる。
  来歴は[ソルダム]x[ケルシー]の交配実生。
  味に拘(こだ)わった包括的な経験上の栽培価値はサマーエンジェルよりもサマービュートが優秀と判断している。

  noteニュース平成26年のサマーエンジェルの核割れ果の発生について(山梨県).pdf

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sum_but (アンカー)
  [サマービュート(Summer Butte)]  2012-02に苗植付
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  大玉( 山梨県のデータ:150-200g)。 品種特性。 中生(成熟は7月下旬〜8月初旬頃で[ソルダム]とほぼ同じ)。甘味が多い(山梨県データでは糖度16-20度)。酸味も多く、濃厚味で食感良好。果皮色は成熟に従い陽光面だけが紅色に着色する。カイガラムシが少し着く。
  核(種子)が小粒で、そのな分、果肉が多く、食べ応え十分で、やや離核性で果肉からやや離れ易く食べやすい。
  自花受粉せず、普通の[ハリウッド]で結実良好。(ソルダムはサマービュートの花粉で結実するが、ソルダムの花粉でサマービュートは結実しない)。
  結実良く、豊産性。生理落果少ない。重量感ある大果で作業中に落果させないよう慎重に。
  樹姿はやや開張性で、多量着果では太い枝などが垂下傾向で、支柱による吊り上げも考慮。樹勢はやや強で伸長旺盛。
  来歴は[ソルダム]x[ブラックビュート]の交配実生。
  味に拘(こだ)わった包括的な経験上の栽培価値はサマーエンジェルよりもサマービュートが優秀と判断している。

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santar (アンカー)
  [サンタローザ(Santa Rosa)]
    授粉樹として、[いくみ]、[涼呂]、[ソルダム]、[大石早生]などに向く。
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熟果の表面は赤紅色で微小白点が分布

  自花受粉もする。熟果皮面は、赤紅色で微小な白い点々が分布(リンゴのよう)。完熟したようでも、甘味が果肉内に留まり、果皮の酸味が強く、硬く口中にゴミ様に残る。過熟まで待つと一応果皮の酸味も消えるが、自然落果しやすく果実の傷み激しいので食用品種としては期待できなく、授粉向きである。
  樹皮が黒斑病(穿孔細菌病)に弱く、枝枯れしやすい。
  なお、[ソルダム]と[大石早生]とは相互に交配親和性があって、これらが共に食味良好なのでこの組み合せが多い。が、[サンタローザ]も、[ソルダム]などへの授粉樹に向く。

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sweet_k (アンカー)
  [スィートかれん]  2013年早春に植樹
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  中玉〜やや大玉(80〜100g余)、[ソルダム]程度で、[太陽]に近い。熟期は水戸で8月上旬頃。甘味強く(糖度15〜18度)、酸味(pH4)も伴なっいるので濃厚味に感じられ、果肉が密で、やや軟らかくジューシーで食味が[李王]よりもはるかに優れる。熟果皮色は濃赤茶色で、この色に着色すれば、果肉硬い早取りでも味無しでなく、美味しい。
  樹姿はアルプス王子ほどではないが、直立性で主枝などの誘引が必要。
  自花受粉せず、普通の[ハリウッド]で結実良好。
  豊産性で、所定の果実サイズには“摘果”すべき。
  note 黒斑病(細菌病)に枝類が罹り易い。栽培地に北東面一帯に防風林のある環境を選定し、晩秋〜冬期にZボルドー、活動期の4月早々からスターナ水和剤、バリダシン液剤5など散布、スイートかれんは、やや太い枝も少し冒され、亀裂やヤニ吹きする。剪定の際に躊躇(ちゅうちょ)せずに病変部を除去する。

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suzuro (アンカー)
 x [涼呂(すずろ)] ← 大変に病弱で太枝なども、亀裂、ヤニ吹き、腐敗等のため、Jan.-04-2016に伐採した。
    冷風害少ない他樹に高接ぎ木した[涼呂]は一応少数だが、栽培中である。
    サイズは大玉(120g程度)で[太陽]とほぼ同じ。成熟は[太陽]よりも約1ヵ月早い7月中旬頃。甘味が多く、酸味もあってパリッとした硬さ(過熟では酸味少になり軟化)と多汁とにより素晴らしい食味。核(種子)はやや小さく、核に近い果肉はピンク色で、この色は核から離れるにつれて薄くなる。豊産性。樹姿はやや開張性。
    受粉品種は[サンタローザ]>[ハニーローザ]>[ハリウッド]。     来歴は[太陽]x[ウィクソン(古典的品種)]。
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豊産性
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大玉(120g程度)

  樹の肥大化はすこぶる旺盛で、これを他品種樹の枝などに高接ぎした場合、すぐに穂木などが太く肥大する。
  note 黒斑病(穿孔細菌病)には、果実に被害少ないが、枝への悪影響が甚大で、樹皮が大規模、広範に渡りガチガチ亀裂状に肌荒れし、ヤニ吹くなど無惨な姿に陥り、他品種では一応有効である@防風林による防止策、AZボルドーによる予防策、Bスターナ水和剤、Cバリダシン液剤5の散布による諸策も効無く、この樹本体を伐採し、他品種樹に高接ぎ木したのが少し残っている。

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sordum (アンカー)
 ◎ [ソルダム(Sordum)]
    古い品種だが、今なお人気高い。果サイズ80-100g → 摘果すると120-140g余に玉揃いする、熟期は7月中旬頃、早取りせずに樹上で完熟した果実を糖度実測→ 13.4 13.7 15.3 Brix、 豊産性、黒斑病(穿孔細菌病)に強い、樹姿が強い開張性。
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樹上自然完熟 濃厚味

  花が束ねたように多く枝に着く。豊産性。摘果して大玉化するほど甘味増で良好味、果肉が濃赤紅色。樹上自然完熟では濃厚味になる。
  ただし、早取り収穫貯蔵したのを見映え良く着色するまで倉庫等で寝かせてからでは強い酸味ばかり。
  黒斑病(穿孔細菌病)に強いようである。樹姿が開張性で、せん定や受粉、摘果の作業が容易。
  [ソルダム]に受粉向く品種は[大石早生]、[ハニーローザ]、[サンタローザ]からである。逆に[ソルダム]が授粉性を発揮できるのは、前者2つと、[大石中生]とである(サマーエンジェルや、サマービュートから⇒[ソルダム]への和合性について観察中)。

 note [ふくろみ病(袋実病)] には[ソルダム]、[大石中生]、[フォーモッサ]が罹る。罹病した幼果は、花後4週頃に豆のサヤのように異様に長大な奇形になり、間もなく茶灰に変色し、病胞子(病菌)を放散しながら1ヵ月も経たないで落果する。発病を免れた健全果へは二次感染せず、大丈夫。病果の処分も不要である。
  予防策は、毎年1回、休眠期に、小枝先(芽)までも絵筆でなぞるように綿密、入念に薬剤散布する。
  対応薬剤(例)として 花芽内への浸透・固着力が強い展着性剤含有の [ホーマイコート].pdf が最善。希釈倍数が小さいので多く必要である。
  石灰硫黄合剤(高濃度)だけによる効果は期待薄かった。

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sun (アンカー)
  [太陽]
    150g前後の大玉。成熟は8月中旬頃で果粉を伴った果皮色が少し紫色になった頃。食味良(糖度12-14度)。大玉の割に核(種子)が小さく、その分、果肉が多い。病害に強く、栽培容易。
    受粉は、[ハニーローザ](♂)に限る。
    数本の太陽を栽培中で、これら殆どに[ハニーローザ](♂として)を高接ぎ木し、豊産化しており、細い小枝に2果が着果では枝折れしやすい。
    [ハリウッド](♂)からでは微少しか結実しない落第・欠陥授粉樹である。

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[ハニーローザ](♂)からの受粉で!
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収穫果

  自花受粉しない。[太陽]を豊産性にする作戦術 → 受粉は[ハニーローザ]からが抜群で、摘果を要すほど。
  [ハニーローザ](を台木)に高接木した[太陽](穂木)が自然に受粉して着果オーバーで枝折れしてしまった
  挿し木増殖が容易。一緒に、[ハニーローザ]も挿し木増殖しておこう。

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  [ハニーローザ](すもも農林1号) …… ハニーローザの特性 …… [太陽]との相互結実性が特に良い !
    小粒(45〜50g)だが、甘味が高く、糖度が 15.818.322.5 Brix極甘で、いくみを大きくしのぎ、スモモ最高の甘味
  成熟・収穫期は、大石早生、メスレーに続き、梅雨末期の6月下旬頃。
  [太陽]も豊産化するほど相互の授粉・受粉に優れ、ソルダムとの授粉・受粉も良好
  超豊産性で、着果数量が葉の全枚数に匹敵するほどなので、摘果ではなく、早春に摘蕾しておくほうが良い。
  摘蕾はモモの場合と同様に、枝の上側面に在る蕾全部を棒などで擦(こす)り落とし、下側面に在る蕾を残す。
  そして花後に、良好に日照受ける枝・葉に着果している幼果を重点的に残すように4〜5cm間隔程度で摘果する。
  これにより極甘な品質の向上が期待できる。

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成熟期は6月下旬〜7月初め頃
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スモモの中で甘味最高、旨い

  [ハニーローザ](♂)は授粉樹にもなり、[太陽](♀)、[涼呂](♀)、[ソルダム](♀)向きの交配和合性がある。
  特に[太陽](♀)には[ハニーローザ](♂として)に限る。
  黒斑病(穿孔細菌病) に弱い。
 【裂果】
  甘味が特に高いと、成熟期の降雨で裂果
する → 裂果したのは特に甘味多(写真1)裂果(写真2)
 【原因】
  成熟近い時期は果肉の糖度が上がっており、土壌が乾燥気味で果肉(の糖分)も硬くなっていたところに、突如の降雨で土壌から水分が急に吸い上げられ、甘味が高いほど果肉(の糖分)は水に溶質で、水分の浸透による果肉の膨張割合が小粒なほど急激で、裂果じてしまうようだ。
 【対策】
  成熟前から果肉に水分を多く含ませた状態を継続させておくと、晴れ⇔雨が繰り返えされても急激な膨張に至らず、裂果が回避できる。
  成熟近づく6月上旬頃から収穫終了の間、土壌を湿潤に保持するように、樹株周辺付近の土壌面を稲ワラ等で厚めに覆い尽くしておく。

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h_wood (アンカー)
  [ハリウッド]
    授粉樹として栽培され、果実は、果表が赤い小玉で50〜60g程度の球形であるが、数樹からの収穫物の中に、枝変わりか?、肥大化し60〜70g余に粒揃いし、果頂部が少し尖るのがある。
    自花受粉性(授粉用途樹)、豊産性、核(種子)は、小粒、やや離核性で食べやすい。甘味はメスレーよりも若干劣る。
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果表面が赤色で、毎年豊産である

  授粉樹として[アルプス王子]、[スイートかれん]、[サマーエンジェル]、[サマービュート]、[ソルダム]、[涼呂]などに向く。[貴陽]にも向き、結実量が摘果作業を要しない程度の好都合な量である。[太陽]には向かず、微少結実量に留まる。
  成熟は7月初旬頃で、この期間末では甘味が微増する。 果表面が赤色(果肉は白い)。 自花受粉する。豊産性。酸味やや多。栽培容易で素人栽培向き。樹姿が直立性。葉が暗赤色。
  黒斑病(穿孔細菌病) に弱い。

h_wood2 (アンカー)
  授粉特性が良好な[八代系ハリウッド]が登場 …… 2016-Mar.-04に植樹
   切り戻し剪定屑を穂木に転用し、自花受粉しない他品種樹類に対し、受粉作業省力化のために、自然受粉するように高接ぎ木を予定中…。
   多数量樹の栽培では既に、このような高接ぎ木策により、大いなる省力化が図られ、のん気で居られる。


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beauty (アンカー)
  [ビューティー(Beauty)]
    授粉樹向き。特に[大石中生]への授粉樹として優れている。小〜中粒(60〜75g)。成熟は7月初旬頃。食味劣る。黒斑病(穿孔細菌病)に特に弱い。
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紅色に差し始めた頃が収穫絶好期
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黒斑病で、枝に亀裂や,ヤニ吹き…

  果肉中に核(種子)のように固いコルク質小塊片の混在が時々ある。この現象は肥料の微少成分のホウ素等不足のためか?。苦土(マグネシウムMg)やカルシウムCaが過度では微少成分の吸収阻害が起こる。カリウムKの多施肥によりMgやCaの吸収が抑制されて微少成分の吸収が促進される。K成分が目立って多いのには牛糞がある。また、微少成分の多い化成肥料には商品名[JAマルチサポート1号]がある。
  手っ取り早くホウ酸(眼科用)を1g散布したら、コルク質小塊片の混在のない果実が収穫できた。
  収穫絶好期は紅色に差し始めた一時期頃が収穫適時。 果表全面がまっ赤にまで進行した遅延収穫では酸味が消失し、水っぽく淡白で,まずい味。
  黒斑病(穿孔細菌病) に特に弱い。果実、小枝、太枝、主幹に膨張亀裂、ヤニ吹きなど至るどころに多発し、枝類の枯死も頻発。

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methley (アンカー)
  [メスレー(Methley)]
    サイズは小玉(40〜50g)。成熟は7月早々。自花受粉性。大きいサイズほど食味良く、50g以上の糖度は 12.813.5 度と、おいしい。50g以上を来して摘果すべき。
   大石早生への授粉樹にも向くが、自花受粉、豊産性、食味もサイズも優秀な 彩の姫には及ばない。
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ほぼ完熟
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果肉は赤い

  栽培容易で素人栽培向き。カイガラムシ対策としては、冬期(2月頃)に[マシン油剤]散布、活動期に入った4月中旬頃からIGR剤[アプロードフロアブル](カイガラムシ幼虫)とIBR剤[コルト顆粒水和剤](カイガラムシ兼アブラムシ)とを混合して散布。
  黒斑病(穿孔細菌病) に罹りやすい。活動期の4月早々からスターナ水和剤バリダシン液剤5など散布に努める。[ストレプトマイシン]などは殆ど効果無かったので使用してない。

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sentei (アンカー)
 ■ note スモモの整枝剪定のポイント by 山梨県.pdf……休眠期(冬)に行う基本的剪定
 ■ note モモ・スモモの新梢管理のポイント by 山梨県.pdf……活動期(主に夏)に行い、太枝皮面の火傷防止、充実果実のための陽光確保など諸策

  主枝2本立て開張自然形が一般的樹形で、摘果、管理、収穫などの作業面から、低樹化栽培が望まれる。
  着果樹齢に達した新梢枝の休眠期せん定では、小枝の新梢がΨ状の場合では中央の1本を残して左右の2本を切除し、Υ状の場合では真っ直ぐに良く伸びた方の1本を残して他方の1本を切除する。
  スモモでは品種により、枝の伸長、花芽の持ち方などの特性が異なり、これに適合したグループ別に分けて剪定が行われる。
 o 1 <ソルダム>タイプ
  樹齢増すに従い開張してゆき、これに合わせた樹形造りをする。花芽の着生が多い。若木でも結果枝の形成が容易で、全体として強い切り返し(枝の先端の方を1/2〜2/3切除)をする。切り返さないと枝が弱まる。
 o 2 <大石早生>タイプ
  太い枝を誘引すると折れやすい。小枝の発生数は、ソルダムよりも多く、サンタローザよりも少ない。成木では枝の発生が少なく弱い枝になる。一旦、弱くしてしまうと、強く切り返しても、葉芽を持たず、強過ぎる切り返しを避ける。
  元枝から発生した枝のうち、先端部から発生の第2〜3番目枝は強く太くΨ状になる → 冬に、左右の2本を切除し、残した中央の1本を先端の方で1/3切除する。
  成木になってからは、全体として弱い切り返し(枝の先端の方を1/3切除)。例外的に樹勢が弱ったときだけは強い切り返し(枝の先端の方を2/3切除)をする。
  大石早生を始め、太枝を切除する場合、傷口から枯れが全体に及ぶので、樹液出ない冬期を避け、枯れないように樹液が出やすい活動期に切断する。 切断位置は太枝の付け根から20〜30cm先の点にする。 次いで、翌年の活動期には残した20〜30cmの部分を太枝の付け根で切除する。いずれの場合も傷口が乾かないうちに癒合剤を塗布する。
 o 3 <太陽・貴陽・サンタローザ>タイプ
  花芽の着生が少ない。枝は直立して箒(ほうき)状に多く発生する。若木時から誘引して開張させる。太枝を切ると枯死する。太枝は折れやすく、誘引は若枝時に行う。
  若枝の徒長が多発する傾向なので、@4月に芽掻き、A5〜6月に枝捻り・摘枝、B7〜8月に夏剪定と、@〜Bを励行する。
  主枝、亜主枝、この候補は強い切り返し(枝の先端の方を2/3切除)をする。これら以外の殆どの枝類は弱い切り返し(枝の先端の方を1/3〜1/4切除)に心がける。強い切り返しでは、徒長枝が多発したり、花芽・花束も着かなくなる。
  他のタイプよりも灰星病が多発傾向なので、防止策として、着果枝の陽光を妨害する枝を切断・除去しておく。
 o 4 <ビューティー>タイプ
  自花受粉し、豊産性な上に、黒斑病に罹りやすく、樹勢が著しく弱体化する。
  樹勢強化のため、若木時から、強い切り返し(枝の先端の方を2/3切除)をする。また、躊躇(ちゅうちょ)せず、黒斑病の罹病枝(枝の途中が膨らみ縦亀裂の周回やヤニ吹)も除去する。これも強い切り返しによる樹勢強化策の一環である。
kahun (アンカー)
 ■ note 花粉の確保(採取から開葯) by 山梨県.pdf
          用具の一部として 花粉精製ふるい 100円ショップから購入し、転用
jjuhun (アンカー)
 ■ note 人工受粉(スモモ・モモ・オウトウ) by 山梨県.pdf
        この説明 5.スモモの交配親和性 の表において[花],[花粉]とは曖昧で、[♂],[♀]の明示なく、重大な取り違いが起こっている。
      x 多くの人の誤解は、(例)♂=ソルダムで、♀=サマービュートや、サマーエンジェルも結実。…… etc.
      o 正しくは、(例)♀=ソルダムの結実には、♂=サマービュートでも、サマーエンジェルでも。…… etc.
tekika (アンカー)
 ■  note スモモの摘果
 ★ 目的
  大きく、高糖度、美味しく、品質良好な充実した果実を得るのが目的で、多数着果したのを自慢気に放漫したり、怠って、貧弱にしか成長しなかった果実を収穫するは情けない。
  ここでは比較的簡便な作業方法の説明に留める。
 ★ 作業の主旨
  1) 実施時期:初期摘果は4月下旬〜5月初旬頃の着果して間もない幼果期で、これで大抵は摘果完了する。が、自然落下(生理落果)しやすい品種やカメムシ被害多発が予想される場合や年では、初期摘果と仕上げ摘果とに分けて、初期摘果の際に少し余計に残しておき、仕上げ摘果を5月下旬頃に行う。
  2) 除去・摘果対象は、
   @結果枝に、着果している場所近辺に葉や葉芽が無い。
   A結果枝に、葉や葉芽が少なく、これに陽光が不十分にしか当たらないもの。
   B変形した幼果、傷ある幼実、貧弱な幼果など。
   C上向きに着果している実、これは強い陽光で果肉が硬化し、雨で軟化し、果肉の収縮と膨張とが追い付けず、糖度が高くなるに従い裂果する品種(ハニーローザなど)や強烈陽光で果表が粟粒状に汚れる品種。
  3) 残すのは、陽光が当たる葉を着けた結果枝に、下向きや側方向きで、立派な幼果。
   幼果1個当たり必要な葉数を定義するのが原則だが、ここでは1結果枝における実施容易で簡便な方法を示す。
   陽光が良く当たる葉を多く持つ枝では実を多目に残す。つまり、実と実との間隔を少なくする。陽光が不十分な葉を持つ枝や葉数が少ない枝では実を少な目に残す。つまり、実と実との間隔を長くする。
  摘果は大雑把で構わない。厳密には、次の目安で果実の大きさにより、
  ・ 1個所に房状に多数着果では、必ず1個に限定した上に、
  ・ 小玉系(メスレー etc.)では、4〜5cm間隔毎に1個を残す。
  ・ 中玉系(大石早生 etc.)では、6〜8cm間隔毎に1個を残す。
  ・ 大玉系(大石中生、ソルダム、太陽 etc.)では、8〜10cm間隔毎に1個を残す。
   ただし、害虫カメムシ多発の予報が出ている場合は、残果数を多目に残す。老齢樹など樹勢が衰弱気味な場合は、残果数を減らして少な目にする。
   摘果作業において、果梗を、細長いハサミ(摘果用ハサミ)で切り落とすのが安全で、剪定ハサミでは刃が広く葉(葉柄)までも切り落としてしまうので使用しない。
   高所作業では、3足脚立の方が安全で、4足脚立では浮き足立って転倒する危険性が大きい。
   摘果作業と並行して、即効性の化成肥料(N-P-Kが10-10-10程度と同値)を追肥する。施肥量は樹サイズにより異なり、樹齢数年の樹勢旺盛な小形幼樹で1株当たり0.5〜1kg程度。ただし、休眠期に元肥として完熟した(C/Nが十分低い)有機肥料(鶏糞と牛糞とが同量に混合が理想)が十分な量(1株当たり10kg or 10L程度)で施肥済であることが前提条件である。その他、耕種的(栽培上の諸条件を的確に選択して計画的実施)栽培に心掛ける。


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tugiki (アンカー)
 ■接ぎ木概説.txt(常識逸脱で成功/裏ワザ)も。
sasiki (アンカー)
 ■スモモは、 “成功例” に示すように、 挿し木.txt で増殖ができます。

 ■花芽分化時期頃の手入れ
  スモモの花芽分化時期は8月頃(2年枝以上の花束状結果枝に結実)で、果樹を充実させる方法として、
  @夏せん定(8月下旬〜9月)により樹冠内に陽光が十分に差し込むように改善し、結果枝の充実を図る。
  A適正な肥培管理(礼肥)により、花芽の充実を図る。つまり、8月下旬〜9月上旬(遅くも葉がまだあるうち)頃に、速効性の化成肥料を礼肥として、少量施用し、樹体に貯蔵養分を蓄積させると、翌春の4〜5月の新梢の伸びや、幼果の肥大が良くなる。樹の折角の貯蔵養分を吸い盗ってしまうカイガラムシの休眠期駆除にも努める。

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byochu (アンカー)
 note ウィルス(virus)ウィロイド(viroid) に感染した穂木を接ぎ木すると、接ぎ木した翌年に発症し、穂木を介して台木に、更に、この樹全体への伝染は4〜5年掛かるらしい。また、汚染樹液の接触など剪定等刃物でも伝染する。また、受粉によっても伝染する。
  感染樹の治療は不可能 → 感染樹を引き抜き焼却 → 土壌消毒 → (空白期間を置いて)健全苗の再植。穂木、剪定等の刃物類は作業前に消毒が望ましい。
★参考1   [紫峰], [さわやか姫], [夏乙女] はウィロイド汚染の疑いがあるらしい。これらの穗木で接ぎ木するのはどうも?
★参考2   (a) ウメ輪紋ウィルス (プラム ポックス ウィルス) 農林水産省
          (b) ウメ輪紋ウィルス 感染した植物の症状  農林水産省
  既に[キリン果(仮称)ウィルス](キリンの背中模様に似た症状)として農文協2000年3月第1版発行 果樹園芸大百科14 スモモ・アンズ に掲載されていた。が、 今般の公表や諸対応策などが余りにも遅く、伝染し、感染が拡大してしまった。汚染地の回復にはチョット時間が掛かりそうらしい。
  水戸市でも感染との悲報ですが、偕楽園の極く一部に限られ、増地個所に記念樹などとして市民達が植えた少数樹だけだったらしく、今は処分済で、大多数を占める古来からの梅樹林は健全そのものとのこと。
  プルーンのページの★参考1 に掲載の軽微なウィルスとは別種で、★参考2に示すように伝染力が強く、悪味化する深刻重大で悪質なウィルスらしい。
  私のアンズ、ウメ、スモモ、ネクタリン、モモ、プルーン栽培地は偕楽園から北々西へ約15kmも離れた地にあり、ウメ輪紋ウィルス (プラム ポックス ウィルス)やキリン果(仮称)ウィルスなど、感染の兆候も症状も少しも出現せず、及び前記のウィロイド(viroid)感染樹を、これらの育成者が作った苗・樹も、全く栽培しておらず、また、私の栽培地の近隣にはスモモ等の栽培業者もおらず、伝染受けず、全て順調に経過しており、ご安心ください。

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 note スモモには栽培上の難題が2つある

 (1) 自花受粉して、すばらしい旨味で、激賛できる[彩の姫]や、[ジュピター]は魅力的だが、これら以外で、旨味ある魅力的品種においては、自花受粉しない傾向が大きい。→ 交配和合性ある特定な品種からの受粉が必要である。ただし、旨味乏しい品種には自花受粉する品種は多いが…。

 (2) スモモ最大の難病 = 黒斑病(穿孔細菌病)に罹り易い。葉、果実、枝に感染する。
  耐病性には品種により差異.pdfがある。
  糸状菌(カビ性)の病気は対処容易だが、黒斑病(穿孔細菌病)は細菌(バクテリア)性の病気で、対処は難儀甚大である。発病する品種の枝では、新梢が伸長中の4〜7月頃には軟らかで傷つき易く、その頃に強く吹く冷風により新梢が損傷受け、この傷に黒斑病(穿孔細菌病)が侵入して冒されてゆく。感染した若い緑枝は、やがて皮肌が茶色に成長し、罹病部分の枝は 膨(ふく)らみ、 枝を周回するように亀裂が縦に幾筋に走ったり、凸凹したり、ヤニ吹いたり、枝枯れたりする。膨らんだ箇所に病菌が存在し、ここから雨水等により、葉、果実、新梢へ伝染してゆく。翌年への予防のため、冬期の選定時に、罹病枝を切除する。(罹病枝全てを切除では丸坊主になり得る、少しは手加減したいが…)この切除枝を地面に放置のままでも、他の腐敗病菌により黒斑病菌が死ぬので構わないとのこと。
  なお、幸いにも落葉(冬期)期間中の極く寒冷な風によっては発病せず、大丈夫。
  果実では、 病気病している枝 からの雨水等により病菌が伝染し、 果実が発病する。見つけ次第、除去処分する。

 【対策】としては以下が効果的である。
 o 栽培に好適な【場所】としては、早春〜夏頃の冷風(表日本においては北東風)に、全く又は弱くしか当たらない場所。
  具体的には、冷風(北東風)が抑えられる盆地、山かげ、丘陵かげ、森林かげ、防風林、防風ネット、建造物かげなどの栽培地。
  なお、冬の寒冷な北西風(カラッ風)は果樹が休眠中なので問題ない。また,初夏頃に吹く西寄りの風は(列島の中央山脈越えによるフェーン現象で)温暖なので問題ない。

 o 【農薬】では、休眠期(落葉直後の12月頃)に予防処置として[ムッシュボルドーDF](or [Zボルドー])を十分に散布が効果的である。([ICボルドー412]も挙げられるが、調合等が面倒。) 炭酸カルシウム剤(商品名:[クレフノン])の加用は、休眠期では不要。
  カイガラムシ駆除にマシン油剤も散布する場合の順番は
 (1) [ムッシュボルドーDF] or [Zボルドー])を先に散布すべき。なぜなら、マシン油剤に含有の乳化剤により樹皮が湿潤化し、黒斑病(穿孔細菌病)等の病菌を活性化させてしまい、ここで黒斑病予防のボルドー剤散布では予防にならない。
 (2) @ボルドー剤散布1ヵ月程度後にA石灰硫黄合剤散布、更に、この1ヵ月程度後にBマシン油剤散布が妥当で、これによりも遅す過ぎたマシン油剤散布も好ましくない。冬遅くでは樹は活動期に入りつつある時期で、マシン油剤によって、開き始め出した樹木の気孔を塞ぎ、活動を低下させるためである。でも、この心配が少ない97%マシン油剤(乳化剤が3%と少量)もある。97%マシン油剤はカンキツなど常緑果樹向きに多用されている。一般落葉樹向きの95%剤(乳化剤が5%と多量)では、樹木の気孔を詰まらせてしまうので使用を控えるべき。97%マシン油剤には、[ハーベストオイル](バイエル、4L)や[スピンドロンマシン油乳剤](北興、500mL)がある。が、他社では少量製品を扱っていない。
  これら@、A、Bは有機栽培でも使用が認められている農薬類で、安全性が高いだろう。

  活動期に入っては、ボルドー剤では薬害を起こすので使用せず、予防剤では[スターナ水和剤]やチウラム剤での防除に努める。発病後はこの細菌病の治癒が困難である。前兆症状では、抗生剤として、[バリダシン液剤5]が一応の効果であり、ストレプトマイシン剤、[アグリマイシン100]等では全く効果無かった。
  特に栽培環境や耐病性品種の選定、予防剤措置が大切・重要である。

   黒斑病品種別耐性.pdf のとおり、[ソルダム]、[太陽]、[貴陽]、[大石中生]などが強いようである。

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nouyaku (アンカー)
 note スモモに使用できる農薬.pdf
      【有機栽培に使用できるJAS農薬.pdf
      【薬剤の系統別分類(重要).pdf
      【薬剤の形.pdf

  一般に、[ダントツ水溶剤](ネオニコチノイド系薬剤)は、害虫を食べてくれる大切な天敵虫(*)までも殺してしまい、翌年には、害虫類が始末に負えないほど増殖し、逆効果を招く。間違ってもこれを散布しない。
 (*) カイガラムシ類の天敵虫9種類:クワコナカイガラヤドリバチ、コナカイガラクロバチ類、チビトビコバチ、ナナセツトビコバチ、ベダリアテントウ、ベルレーゼコバチ、ヤノネキイロコバチ、ヤノネツヤコバチ、ルビーアカヤドリコバチ。

 o [バリアード顆粒水和剤]や[モスピラン(顆粒)水溶剤]は、花粉づけ昆虫や天敵虫への悪影響・危険性が低くく、穏やかな上に、アブラムシやシンクイムシにも効き、前者薬剤は残効性も期待でき、これらは好ましい殺虫剤である。
 o カイガラムシ退治については、落葉樹では、冬期(1〜2月頃)に石灰硫黄合剤(希釈7〜10倍)の散布である。完璧を狙うならば、更に石灰硫黄合剤の散布後1ヵ月ほど経ってから、マシン油剤を散布する。
  活動期では、やや硬めのブラシや、狭い箇所では硬めの歯ブラシで、カイガラムシをこすり落とすことと、更に[モスピラン(顆粒)水溶剤]散布の併用だろう。
  IGR剤(成虫に無効)の[アプロード水和剤]は活動期でのカイガラムシ退治に卓効だが、成虫の駆除も狙って[モスピラン(顆粒)水溶剤]との混合散布が良い。[アプロード水和剤]はスモモの他に、ウメ、モモ、カキ、カンキツ、キウイフルーツ、クリにも使用できる。

  灰星病などカビ性の病気(糸状菌)は地上に直径10mm程度のキノコ(キンカー)を作り、ここから病菌胞子を多量に飛散させる。地表面を草で覆い尽くすと、キンカーの発生を阻止でき、雨天時には(病菌付着の)泥跳ね上がりも防止できる。除草せず、果樹下を背丈低くく害虫が好まぬ草を密集させよう=草生栽培。ノビル、ニラ、ラッキョウ類はアブラムシが嫌がる。マリーゴールド(の根先から発散する臭い)はネマトーダ(土壌線虫)が嫌がる。これらも樹下や、空き地にも生やしておこう。他の多くのコンパニオン プランツ(お友達 植物)も育成しよう。農薬散布の手間や薬代が節約できるエコ栽培にもつながる。


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