デジタルICを使う                      2000年8月

 こんなこと書いているけど、私なんぞが書かなくても、本を読めば分かることなんですが、私なりにこう理解しているということを書いていきます。

 普通、よく使うデジタルICはTTLの74LSシリーズとCMOSの74HCシリーズです。ほかに、モトローラ社の4000Bシリーズとかがありますが、ちょっとおいといて、まあ、4069UBなんてアナログ回路にも使えるものもありますので、そのうちに使ってみたいと思います。

 TTL ICの電源電圧は、5Vプラスマイナス5%、すなわち、4.75Vから5.25Vが規格になっていますが、ちょっと実験するときは、乾電池4本の直列(6V)で十分です。絶対最大定格の7Vを越えなければ良しとします。それに、乾電池は、内部抵抗により、やや下がりますし。
 CMOSの電源電圧は、2V〜6V(HCシリーズの場合。4000B/4500Bシリーズは、3〜15V、最大18V)、絶対最大定格は、7V。古くなった電池でもしばらくは使えるといったところでしょうか。

 次に、デジタル回路は、1と0で表すわけですが、これは、電圧のHIGHとLOW(以降に省略)に対応させています。では、何ボルト以上がHで何ボルト以下がLなのかという話です。電源電圧は、5Vとしています。

  74LS入力 74LS出力 74HC入力 74HC出力
HIGH 2.0V以上 2.7V以上 3.5V以上 4.34V以上
LOW 0.8V以下 0.5V以下 1.0V以下 0.33V以下

 「以上」といっても、電源電圧の5Vは越えませんし、「以下」は、マイナスは考えません。
 ここで、入力と出力に差があることに気づかれたでしょうか。これは、74LSシリーズの場合、無茶な使い方さえしていなければ、最悪でも、2.7Vは出力されます。これが、次のICの入力に接続されたとき、ノイズなどで、この電圧がふらついたとしても、2V以上あればHIGHと認識されるということです。この0.7Vの電圧の違いをノイズ・マージンといいます。
 また、LSの出力にHCを接続した場合、LSのHレベルが最悪の場合、2.7VでHCタイプのHレベルとして認識できる最低レベルの3.5Vに届かない、すなわち信号の伝達ができない場合がでてきます。そこで、以前は、信号線と5V電源との間に10KΩの抵抗を入れてプルアップしていました。最近は、HCタイプの入力をLSタイプレベルに改良したシリーズ、74HCTというものがでています。品種はやや少ないですが、その方がスマートです。
 もっとも、これは最悪の場合で、実験などで、74LSタイプの出力に74HCを1つしか繋がないならそのままでもいけると思います。

 出力電流についてです。出力といっても、Hレベルは確かに電流が流れ出ますが、Lレベルの時は、電流が流れ込んでいます。

  74LS00
HIGH 0.4mA
LOW 8mA

 これから分かることは、Lレベルの時の方が電流はたくさん流れるということです。8mAあればLEDがつなげます。

 では、入力側の電流はどうなのでしょう。Hレベルの時は、電流は流れ込みます。Lレベルの時は、流れ出ます。つまり、信号が、LOWレベルの時の電流の流れは、入力側から出力側へ逆流していることになります。

  74LS00
HIGH 0.02mA
LOW 0.4mA

 この表をよく見ると、出力電流は、入力電流の20倍になっています。これは、1つの出力端子に、20個の入力を接続できることを示しています。これを、ファンアウト20といいます。では、74HC00のファンアウトといえば、74LSがいくつ接続できるかということで、答えは、10です。ちなみに、74HCに74HCを接続する場合は、HCなどのCMOSタイプは、信号線を電流がほとんど流れないため、いくつでもよいことになっています。

 次に、ICの消費電力についてです。電源電圧が5Vと決めていますので、ICに流れ込む電流が多いほど消費電力が大きくなります。この電流ですが、TTLタイプは出力がHの時、Lの時と違いはありますが、常に流れています。CMOSタイプは、出力がLからH、HからLへと変化するときに瞬間的に流れます。それ以外はほとんど流れません。CMOSタイプをゆっくり動かしているときは低消費電力ですが、高速で動かすと発熱するほど電流が流れます。
 このことは、入力端子がどこにも接続されず、LでもHでもない中途半端な状態になると、大電流が流れ、ICを壊してしまうことがあります。使わない入力端子は、プルアップかプルダウンしておきましょう。

これは、74LS00(74HC00も同じ)のピンの機能です。通常、デジタル回路図には、GNDとVccは省略して書かれています。時には、使っていないピンも省略してあります。回路図に省略してあっても、VccとGNDの接続、0.1uF(マイクロをuで書いています。)のコンデンサ、C-MOSタイプの未使用入力ピンのプルアップもしくはブルダウンを忘れないように。

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