ヒロイン編

 ここまでは少年たちに想い出深いヒーロー物を並べたが、同時期に少女だった人達の夢物語……「魔法使いシリーズ」を挙げてみたい。


 魔法使いサリー
 魔法の国のお姫様。魔法の呪文は「マハリク マハリタ 」  魔法シリーズの中でも、登場人物の個性が強いのが特徴ではないだろうか。  サリーちゃんの友達の物まねでもおなじみの「よしこちゃん」、「スミレちゃん」の他に「よしこちゃんの三つ子の弟」、元はカラスでサリーの弟として人間界にやってくる「カブ」、髪型が特徴的な「サリーちゃんのパパ」など……。 ホウキに乗って空を飛ぶ昔ながらの「魔法使い」のイメージを色濃く残した作品。 最終回では友達と別れて泣きながら、ホウキに乗って魔法の国へ帰っていく。

 魔法使いチャッピー(題名からして記憶が怪しい)
 チューリップのような赤い花が両端についた棒で魔法をかける女の子。  家族全員が魔法使いで、ペットとして「ドンちゃん」というパンダが登場するが、なんとこのパンダまでが魔法を使う。しかし、大抵の場合その魔法は中途半端な失敗を繰り返して騒動が起きてしまう。  最終回ではチャッピーが命を懸けた魔法で水害から人々を助ける感動のエンディング。

 ひみつのアッコちゃん
 魔法のコンパクトで色々な人に変身してピンチを切り抜けるアッコちゃんに女の子の変身願望がくすぐられ大ヒット。  変身の呪文は「テクマクマヤコン」で、元に戻るときは「ラミパス ラミパス ルルルルル」  主題歌の「それは秘密、秘密、秘密、ひみつのあっこちゃん」というフレーズは今も頭に残っている人が多いと思うが、エンディングテーマの「あっこちゃーん 好き好きー」というフレーズが今も頭に残る私は、やはりちょっとアニメマニア?

 魔女っ子メグ
 魔法の国の次期女王の座をかけてライバル「ノン」とともに人間界でその資質を試されている魔女の女の子。魔法の呪文は「シャランラ」  父親が人間、母親が魔女で弟と妹は普通の人間である。最終回では、人間界で生活をするうちに魔界の女王の座よりも家族の絆が大切であることに気づき、女王決定戦に勝ったにも関わらず人間界に戻ってくるという感動的なラストを迎えた。  魔法に夢見る少女のみならず、大きな瞳に真っ赤な巻き毛、スリムな体にミニスカートという当時のアイドルを意識したキャラクターで、少年たちの心にも残るアニメ。

 ミンキーモモ
 魔法の星のお姫様で地球では子供のいない夫婦に魔法で「自分の子供」であると記憶させて生活しているため魔法が使えることは秘密にしている。故郷の星では、本当の父母がその模様をテレビで見ているという設定。 魔法で様々な姿(職業)に変身するという点では前述の「ひみつのアッコちゃん」と同じであるが、「ピピルマ ピピルマ プリリンパ パパレホ パパレホ ドリミンパ」と呪文を唱えて変身する際にペンダントが魔法の棒に早変わりし、新体操のリボンのようなテープに包まれる様子は、当時日本で新体操が脚光を浴び始めていたことを色濃く反映している。 第1部の最終回で死んでしまうが、第2部では地球上の両親の間に本当の赤ちゃんとして生まれ変わり、その「赤ちゃんが見ている夢」という設定でモモが活躍する姿を魔法の星の両親が見るという少し悲しい物語になっている。 「少女向けアニメはハッピーエンドが原則」であった当時では珍しい第1部の最終回に「まさか」の涙を流した子供が多かった。



この他にもアニメでは「魔女ッコ チックル」「魔法のまこちゃん」、実写版では「コメットさん」など想い出深い作品があるが、詳しい設定や呪文が思い出せない……。 全体的に見て、哀愁を漂わせた少年向けアニメとは違い、ハッピーエンドを原則とした1話完結のストーリーに徐々に別れの伏線を張りながら、最終回で涙を誘うというパターンが確立されている。キーワードは、「夢」・「愛」・「絆」など乙女心を如何にくすぐるかにあったと思われる。 以上、少女アニメ編でした。