マックで現代ギリシア語(02.5.25)

はじめに
ギリシア語を書く
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メール
テキスト
北野研究室に
美学美術史学科に


はじめに

ここではマッキントッシュを使って現代のギリシア語を書き、ギリシアのホームページを読み、メールでギリシア人とやりとりをし、現代ギリシア語の電子テキストを読む方法を紹介します。この方法を述べたページは、日本では現在の所(99/04/12)他にないと思います。このページの特徴は、必要なリソースへのリンクをたどることが出来る点です。また、ギリシア語のホームページへのリンクも幾つか貼っておきます。

ギリシア語を書く

現代ギリシア語は古典語の気息記号、鋭アクセント以外のアクセント記号を廃止しましたので、古典ギリシア語用のフォントがあれば現代ギリシア語も書くことが出来ます。実用的には、大抵のパソコンにはインストールされているSymbolフォントさえあれば、アクセント記号がないのでやや変ではありますが、何とかギリシア人に分かるギリシア語を書くことができるでしょう。古典ギリシア語のフォントは、「マックでギリシア語」を参照していただくとして、それらがあれば、現代ギリシア語のすべての文字を書くことが出来ます。この中には、かなり美しい文字もありますので、あなたのギリシア語の利用があなたのマックの中にとどまるのなら、何の問題もありません。

ウェブページ

しかし、インターネットで流れている現代ギリシア語の文書を読むには、古典ギリシア語用のフォントや、Symbolフォントは役に立ちません。インターネットで流通しているコードに対応した現代ギリシア語用のフォントが必要になってきます。

インターネットで主に流通しているのは、少し前まではELOT928 (ISO 8859-7)という文字コードでしたが、最近、Windows 95の普及とともに、Windows 1253で書かれたページも増えてきました。実際上、両者の違いはアクセント付きの大文字のAだけです。他方、マッキントッシュのギリシア語システムが採用している文字コードはELOT 823と呼ばれ、前二者とは全く異なっています。したがって、マックで現代ギリシア語を読むためにはELOT928コードのマック用フォントとキーボードを入手するか、マックのギリシア語システムで用いられているフォントとキーボードを入手してコード変換を行うか、どちらかの方法が必要になります。

これらのギリシア文字コードは、いずれも英語で使われているアルファベットの部分のコードはローマ字に当てられており、一つのフォントで英希両方の言語が入力できると言う点で、古典語用のギリシア語フォントとは違っています。ギリシア文字はhigh-ASCIIと言われる、英語フォントで特殊文字などに当てられているコードを利用して表示します。したがって、ギリシア語を正しく入力するためにはフォントとキー配列の両方が必要になります。

さて、私は以前には、現代ギリシア語を記述し、表示するのに、ELOT928用のフォントを利用することを薦めていました。コード変換をしなくてすむ、というのがとても便利に思えたからです。

しかし、現在では、余程のことがない限りマック用のELOT 823のフォントとキーボードを入手した方が簡単だと考えています。最近のブラウザでは、ELOT928コードのフォントではELOT928で書かれたページを正しく読むことが出来ない場合が多いからです。

どうしてそうなるのか?

たとえばNetscape Navigator (3.0以上)でELOT928フォントでギリシア語のページを読むときには、Document EncodingでGreek (Mac)を選ぶ必要があります。Document EncodingでGreek (Mac)を選んだとき、Netscape Navigatorは送られた文字コードを解釈せずにそのまま表示します。従ってELOT928対応のフォントがマックにインストールされているなら、それがそのまま表示されるわけです。しかし、ページのMETAタグに使用文字種が記述されている場合、ブラウザはその記述を理解して、Document Encodingを勝手にGreek (ISO 8859-7)に変更してしまいます。するとELOT928対応のフォントではもう正しく読めません。

マック用の現代ギリシア語システムを持っているのなら、Document EncodingでGreek (ISO)を選択すればELOT823のコードを自動的にELOT928のコードに翻訳してくれるので、ブラウザ上のギリシア文字を読むことが出来ますし、またメール等でギリシア人に連絡することも出来ます。

ギリシア語システムをインストールする(1)

したがって、ここではまずマックのギリシア語システム用のフォント、キー配列を入手することにします。これは、Transparent Language社より販売もされていますが、インターネットからダウンロードするならこちらへどうぞ。展開すると、このようなフォルダが出来上がります。TrueType用とPostscript (type1)用のフォント、キー配列が入っています。アルファベットの名前のものも、文字化けしたものも同じコードですので、好きなフォントをインストールして下さい。(インストールは、フォントやキー配列、スクリプトの場合、システムフォルダへドロップすることでなされます。Finderが各書類を適切なフォルダへ振り分けてくれます。)

ただし、ここにはギリシア語スクリプト(WorldScript書類)は入っていません。あくまで、Roman Scriptの上でギリシア語を扱うことになります。キー配列をインストールすると右上の言語メニューが変わっているはずです。ギリシア語のスクリプトはインストールされていないので、国旗の横の言語名が文字化けしていますが、実用に支障はありません。

このようにフォント、キー配列のインストールが終わったら、Netscape NavigatorのPreferenceでAppearance→Fontsで、For the EncodingのポップアップメニューでGreekを開き、今インストールしたフォントを二つ指定します。これでギリシア語のページを読むことが出来ます。

ギリシア語のページが正しく表示されなければ、メニューのView→Encodings→Greek (ISO-8859-7)を選びましょう。

ギリシア語システムをインストールする(2)

たしかに、上の方法で、Netscape NavigatorやInternet ExplorerでWEBページを見ることが出来ますし、Netscape NavigatorやOutlook Expressに付属のメーラーを利用してメールを送ることも出来ます。ただし、上の方法は、World Script書類が欠けているため、たとえば本格的に多言語対応のPowerMailではギリシア語メールを送ることが出来ません。

また、MACOS8.5から採用された、「フォント・スクリプト同期」を利用すると、スクリプトを切り替えるだけで多くのエディタなどでそれにふさわしいフォントに自動的に切り替わってくれるのですが、上の方法ではギリシア語スクリプトが欠けているため、フォントとスクリプト、さらにキー配列をそれぞれ切り替えねばなりません。

その意味ではギリシア語スクリプトも入手したいものです。私は最近までそれは不可能だとあきらめていましたが、こちらにEversonさんの作ったスクリプトがあることが分かりました。これは、フォントもそろっており、文字のマッピングもアップルのマッピング(ELOT 823)です。提供されるのは、システムスクリプト、Truetypeフォントが一つとBitmapフォントが三つですので、DTPなどでPostScriptフォントが必要な場合以外は、こちらを利用する方が良いかも知れません。直接ダウンロードするならここをクリックして下さい。

ダウンロードしたものを解凍すると、上の三つのアイコンが現れます。それらを、インストールするHD以外のヴォリューム(フロッピーディスクで構いません)に裸で、つまり全体をまとめて一つのフォルダに入れずに、ヴォリュームの最上階層(ルートフォルダ)に直接コピーします。

そしてインストーラーをダブルクリックします。インストールされるのはGRで始まる四種類のフォントとギリシア語スクリプトです。スクリプトはシステムフォルダのなかのSystemスーツケースに収められていますが、普段は見えませんので、取り外すときには、システムCDなど、ギリシア語スクリプトの入っていないシステムから起動して、ギリシア語スクリプトを可視状態にして取り外して下さい。

うまく現代ギリシア語スクリプトがインストールされたなら、言語メニューのところが次のように変わるはずです。再起動して確認して下さい。(下のロシア語の所は気にしないで下さい)

なお、このスクリプト上で、「ギリシア語システムをインストールする(1)」で紹介したフォントを利用するためには、フォント・スクリプトの同期を切っておかねばなりません。これは、(1)で紹介したフォントが英語(ローマン)スクリプト上で利用することを前提にしたものであるためです。

このフォント・スクリプトを利用してギリシア語のネットサーフィンを行うときにも、「Netscape NavigatorのPreferenceでAppearance→Fontsで、For the EncodingのポップアップメニューでGreekを開き、今インストールしたフォントを二つ指定する」のを忘れないで下さい。

メール

ギリシア語のメールも、このフォントを使ってEncodingをGreek (ISO-8859-7)に指定すれば送ることが出来ますし、読むことも出来ます。対応しているのはNetscape Communicator, Powermail, Outlook Express4.5 (以前のヴァージョンに関しては対応しているかどうか知りませんが、他の問題が多かったので、Outlook Expressを使うならば4.5以上を使いましょう)です。おそらくEudora(商品版)も大丈夫だと思います。

このフォントとキー配列でのギリシア語のキーボードは次のようになっています。λの右のキーの後で母音を打つとアクセント付きの文字が打てます。

 

テキスト

ギリシア語のネットサーフィンとメールのやりとりはこれで可能になりました。

しかし、現代ギリシア語のE-Textが入手できるようになれば、ELOT928用のフォント、キー配列も必要になるかも知れません。ELOT928で書かれたギリシア語やロシア語の生テキストを受け取ったとき(メールの文章ならば先程述べたように全く大丈夫です)には、HTMLタグを付加してやってから、ブラウザで読み込み、テキスト保存すればマック用コードのテキストに変換されるので、ELOT928のフォントは絶対に必要なわけではありませんが、場合によっては便利なことがあるかもしれません。

ELOT928用のフォント、キーボードはこちらにあります。

なお、ELOT823であれELOT928であれ、正しくギリシア語を入力するためにはエディタがマルチフォント対応で、ギリシア文字の入力に適応していなければなりません。これについては「マックの多言語エディタ」をご覧下さい。