アリストファネス 女の平和(Jam session)

アリストファネスの反戦劇『女の平和』をとてもスピーディに上演したもの。3年ほど前の上演の再演だが、初演時も極めて評判が高かった。

男女計10人くらいの劇団なのだろうか。女たちは全員和服だけれど別に翻案している訳でもなく、かなりの省略を加えながら(特にコロスや作者の観客への直接の呼びかけ部分)、全体を1時間にまとめている。この劇団は笑いのセンスが優れているし、作品のエッセンスを取り出したという点では、あまり文句のつけようのない上演。面白かった。

幾つかいちゃもんをつけるとしたら、
(1) もう少し下品であっても良かった。アリストファネスの作品はもっと卑語・猥語が飛び交うものだが、上演はやや上品に流れた。男性器の作り物もズボンの下になっている設定だし。
(2) 後二人俳優が欲しい。スパルタの二人は、アテネの人物たちとは分けて欲しい。
(3) 一時間は短い。適当に膨らませて欲しい。あるいはもう一本やって欲しい。演劇的なボリュームを味わうという点では少し物足りない。(もう一本やるなら反戦劇つながりで『アカルナイの人々』とか)

まあ、観客は本当に楽しそうに笑っていたし、変に教養主義に走ることのない、良いギリシア喜劇上演だった。