青年団『ソウル市民昭和望郷篇』

赤旗に書いた劇評はこちら(PDF)

日曜日の公演で、三本連続で見た。こういう静かな政治性を持つテーマは嫌いではないが、三本も続くとさすがに飽きてきた。何も起きないんだもの。俳優も三本目には若く、あまり上手でない人が増えてくる。

全体の印象としては赤旗に書いたことに特に付け加える点はないが、パンフレットの関川夏央との対談がとても面白かった。「ソウル市民」番外編の感じ。いや、関川が、日本人はそんなにひどいことをしていない、とか、三・一運動も最初はそんなひどくはなくて(後で韓国人がひどくしたとの認識)、とか、引き揚げの時期のことまで書くなら大変だよ、とか、でも僕は韓国人好きなんですよ的態度に終始し、それってこの主人公たちと同じ。で、平田はそれに一々抗わず、すこしずれた応答をすることで、関川の傲慢な善意の本音を明らかにしている。彼の芝居の手法を実際の対談でも使った点を非常に買う。