成田平和仏舎利塔落慶法要の御案内

南無妙法蓮華経

 愈々百花徐乱の春を迎え、皆々様には益々御健勝の御事と拝察申し上げます。

 さて、成田平和仏舎利塔の落慶法要を左記の通り執り行うはこぴとなり、謹んで御案内申し上げます。

 思えば今年、開港二十三周年を迎える成田空港の陰には、三里塚闘争に始まる地元農民の血涙の苦悩がありました。それは過去の出来事ではなく、今日もなお空港によって分断された農地として残り、癒えることの無い引き裂かれた心の傷みがあります。

 暴力闘争の渦中に恩師、行勝院日達大聖人様は不殺生戎を宣説せられ、昭和四十四年、現在の滑走路上に御払合判塔を建立されました。御仏舎利塔は、この空港が決して軍事利用されないことを条件に政府・空港公団と合意に達し、昭和四十七年解体され、現在地に御仏舎利様だけが御遷座奉安されました。その遷座式において恩師日達大聖人様は御法話で、

「その中に純精神的な対策として、人間世界に殺生禁制の戒律を制定し、絶対平和の社会生活を教えられし仏教の開祖釈迦牟尼世尊の舎利を求めて七宝荘厳の宝塔を延建て、かの釈尊金口の平和を祈願する対策が、この新東京国際空港公団の宝塔退座の提案であります。

 この提案は、器械文明の絶頂に、精神文明を登場せしむる所以であります。現代の社会に於いて、精神的力、即ち武器を用いぬ平和のために化学的器械を利用する旨を表示するものであります。もしこの提案が真剣に実行されるならば、世界の航空界に魁て航空安全の対策を、ここ新東京国際空港が開拓する所以であります。」と、お説き遊ばされました。

 遷座式より更に二十年の歳月が経ち、平成四年、漸く時至りて再建のための基礎工事が開始されました。そのあいだ多くの先師光徳の積功累徳をはじめ、空港公団、地元の方々、さらには多くのご奉仕の方々からの物心両面にわたる御協力と御力添えを戴き、今日落慶法要を迎える事ができました事、そして徳薄垢重のこの身を以て、寄しくも恩師日達大聖人様の第十七回忌の年にこの御法要を勤めさせていただく不思議の因縁を思い、恩師大聖人様の大慈大悲の御心に甚深の感謝を申し上げたいと存じます。

 皆々様の御参詣を心よりお願い申し上げ、立正安国・世界平和のご祈念を共に凝らしたく存じます。

合掌三拝

平成十三年四月吉日

日本山妙法寺成田道場