My Cameras
従来の103aフィルムを見慣れていた目には水素増感をしたTP(テクニカルパン)フィルムの素晴らしさ,記録能力の高さは驚異的でした.これを使った彗星などの写真捜索を開始するべく,私の社会人最初のボーナスはKodak社への70mmサイズの長巻きTPフィルム制作依頼に消えました.
しかしその後しばらくするとTP6415フィルムの発売により,70mmフィルムは出番を失ってきます.そして1990年代に入るとCCDカメラの導入があり,1980年代,そして1990年代の初めまで続けてきた,銀塩写真による記録はほとんどおこなうことなく,長巻き70mmフィルムは冷蔵庫の奥で眠っています.
※天体用のCCDカメラについて知ったのは1970年代半ばでしょうか?日経サイエンス誌にESOのものだったでしょうか,テスト記事が出ていました.そんなものを自分が使うようになるとは夢にも思いませんでした
昔の星野次郎氏の大判レンズによる美しい写真にあこがれて,いくつかアストロカメラも作りましたが,最近ではなかなか落ち着いて写す機会がありません.今から30年前,直焦点撮影にばかり目がいっていた私に,あるベテランの方は「群馬の郡部で空がまだ暗いようですから,直焦点よりも広角星野をぜひやりなさい」とアドバイスしてくださいました.この意味がわかってきた時には既に群馬の郡部の空からも星の輝きは消えてしまいました.