万葉の旅  

第二回

淡路の 野島の崎の 浜風に 妹が結びし 紐吹きかへす

 

 

柿本人麻呂

(巻3 - 251

野島の岬のところで、海岸の風が吹いた。
旅立ちのときに妻が結んでくれた着物の紐が浜風にひるがぇった。
(・・今頃は妻はどうしているかなあと思う)

 

 


淡路島と柿本人麻呂

私は、高校まで淡路島で過ごした。 今も実家は淡路島(旧:津名郡一宮町竹谷)にある。
本四架橋が出来る前は、明石から播淡汽船で岩屋に着き、西浦周りのバスに乗ると蟇浦(ひきのうら)辺りで野島崎の側を通って帰省した。
現在は、高速バスで帰るため、西浦周りのバスに乗ることはほとんど無くなった。
しかし、この歌は私の万葉集との出会いと逍遥への始まりの一首であり、柿本人麻呂との最初の出会でもある。

人麻呂には、この付近の明石大門(海峡)を詠んだ歌もあり、かっては渡し舟の上から、今は海峡大橋を通過しながらいつも口ずさむ。・・・

 ともしびの 明石大門(あかしおおと)に いらむ日や  漕ぎ別れなむ 家のあたり見ず (巻3-254)

 天離(あまざか)る 夷(ひな)の長道(ながぢ)ゆ 恋ひくれば 明石の門(と)より大和島見ゆ (巻3-255)

明石には天文台の側に柿本(人丸)神社もある。


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