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補給艦「ましゅう」一般公開

7月19日、伏木富山港で行われた補給艦「ましゅう」の一般公開をレポートします。

当日の見学順路は、右舷の舷門から第2甲板右舷の補給通路を艦首に向かい、艦首楼部分で第一甲板に出たあと左舷を艦尾に向かい、格納庫、飛行甲板を経由して艦橋に登るルートでした。見学者も多く、艦が巨大なため、ややせわしない見学となりました。

「ましゅう」の第一印象は、とにかくデカい!ということに尽きるでしょう。ワイドコンバータを付けて岸壁から撮影しようとしたのですが、フネがあまりにデカいものだから全景が判る写真が撮れなかったという…。

特に艦橋構造物の巨大さには圧倒されます。これだけ巨大な艦橋構造物になると正面からのレーダー反射面積が気になるんですが、そのへんどうなんでしょう?

「ましゅう」のマストは、ステルス性にも配慮した塔型形状のものが採用されています。上部に設けられたプラットフォームなど、見上げるとどことなく旧海軍の戦艦の艦橋構造物を連想させます。

「ましゅう」の洋上補給ステーションは、従来の補給艦と同様の配置を取っていますが、給油用ポスト、貨物用ポストともに、従来の門型からモノポール型に変更されており、艦橋からの前方視界が、かなり改善されたとのことです。

また、第3、第4補給ステーションと第5、第6補給ステーションの間にはクレーンが配置されています。

艦内に入ると、第2甲板の左右は艦の前後方向に補給通路が全通しています。

船体中央部が補給品の倉庫になっており、物資は補給通路のサイドコンベアやサイドフォークに搭載されて昇降機まで運ばれ、第1甲板の補給ポストや飛行甲板荷扱所に搬出されるそうです。

補給通路は幅も広く、天井も高くなっており、床面にはサイドフォークの拘束レールが敷設されています。

艦尾には巨大な倉庫(飛行甲板荷扱所)が設置されています。「ましゅう」は固有の艦載機をもたないのですが、必要時にはヘリコプター格納庫として使用可能だそうです。

船体最後部は飛行甲板となっています。左舷側甲板には昇降機が設けられ甲板上に物資を上げたのち、ヘリコプターによる航空補給を実施可能とされています。

飛行甲板荷扱所の左舷側には大型のクレーンも装備されています。

「ましゅう」は戦闘艦ではありませんが、自衛用にファランクスCIWSが搭載されることになっており、飛行甲板荷扱所の上部にはCIWS搭載用のスペースが確保されています。ちなみにCIWSは2基搭載予定で、もう1基は艦首部に搭載される予定になっています。

艦内での説明を見る限り、CIWSには、対水上射撃能力を持つ新型のブロック1Bを搭載する模様。

ミサイル護衛艦「ちょうかい」は、既にファランクスをブロック1Bに換装しており、目下実用試験中とのこと。

ファランクス ブロック1Bは、レドームの横に光学センサを追加装備しており、従来の対空目標に加えて、水上目標への射撃にも対応しています。また、機銃も長銃身化されており、性能が向上しているとされています。

また、「ましゅう」の艦橋ウィングの後方には、6連装のチャフ・ランチャーが片舷2基づつ装備されています。

「ましゅう」の一般公開は、人出も多く、艦のサイズから見学に要する時間もかかるため、全般的にせわしないイベントでありました。スケジュール的には止むを得ないのでしょうが、もう少し時間をかけて見たかったというのが本音です。

艦の印象はというと、スペースも広く取られており(特に、天井の高さは衝撃的でした)、余裕のある造りがなされている感じで、これまでの補給艦には不可能な多用な任務に充当できるのではないでしょうか。

「ましゅう」は秋にもインド洋への派遣が内定していると聞きます。テロ対策特別処置法に基づくインド洋派遣が、海上自衛隊、とりわけ補給艦とその乗員には大きな負担となっているであろう現状では、世界屈指の能力を持つ新鋭「ましゅう」には大きな期待が寄せられていると思います。

「ましゅう」の航海の安全と、対テロ作戦支援部隊の無事の任務完遂を心より祈念いたします。