Military

JAPAN AEROSPACE 2004

2004年10月 6日(水)から10日(日)にかけて、パシフィコ横浜で行われた国際航空宇宙展『JAPAN AEROSPACE 2004』に行ってきました。

6日から8日はトレードデーで、9日、10日は一般公開されるパブリックデーでしたので、私は9日に。ブルーインパルスの展示飛行が行われた初日は秋晴れに恵まれたそうですが、9日は関東地方に台風22号が接近しつつあり、徐々に強まる風雨の中、デモフライトの類はすべて中止となったのが残念でした。

入り口から入って、まず目につくのが特別展示ゾーンの宇宙機関係。

航空宇宙研究所(NAL)が宇宙開発事業団(NASDA)と共同で行った高速飛行実証実験フェーズI(HSFD1)の実験機、微小重力下での材料製造実験を行ったUSERSの再突入モジュール、再使用ロケット実験機RVTといったあたりが目立っていました。

USERSあたりはともかく、HSFDとかRVTって、実験の成果を実用する機会があるんでしょうかね?

先日ニュースにもなった北海道宇宙科学技術創成センターのCAMUIロケット。最大到達高度1km。液体酸素と固体燃料を使う再利用可能のハイブリッド型で、お値段は1基210万円とか。

他にもH-ⅡAがらみの展示とかも色々ありましたけど、宇宙開発関係はここのところの停滞感からか、あまり元気がないように感じました。はやいとこ、ロケットの打ち上げを再開して欲しいところです。

軍事関係の出展物も多くあります。今年目立っていたのは、なんと言っても弾道ミサイル防御関係。

イージス艦からスタンダードSM-3を発射して迎撃するNAVY BMDは、ブース全体をタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦レイク・エリーに見立てて展示(SM-3の背後に艦番号70が振ってあるの、判りますよね?)。キネティック弾頭の模型や、迎撃実験のビデオなど、展示内容も豊富でした。

一方の陸上配備型迎撃ミサイルのペトリオットPAC-3。もっとも、ミサイルそのものは現行のペトリオットとは別物ですが(PAC-3の方がずっと小型で、射程も短い)。

これはまったくの余談ですけど、PAC-3を展示していたロッキード・マーティンのブースで、写真を撮ってる私にいきなり話しかけて来たブースのガイジンさんがいまして。

You are Navy?」「ノー、ノー、ノー。あ、アイム シビリアン」突然のことにしどろもどろに答えると、そのおじさん、頭の上を指差しながら「MYOKO very good Aegis ship !」と。

この時、私は海上自衛隊の護衛艦みょうこうの帽子を被っていたんで、海上自衛隊の関係者かと思われた模様。

みょうこうのイージス・システムの運用成績が非常に良い、って話は聞いていましたけど、50隻以上のイージス艦を運用する、本家アメリカの関係者からの評価を直に耳にするとまた話は別。このような艦が日本海の護りの中核を成していることを、非常に頼もしく感じました。

こちらは弾道弾迎撃でもいささか毛色の違うもの。ボーイング社の大型旅客機の機首に、高エネルギーレーザー兵器の旋回ターレットを搭載してミサイル迎撃に使用するABLのカットモデル

ところでコレ、射撃管制用のレーダーらしきものが見当たらないんだけど、射撃緒元はどうやって得るんでしょう? 早期警戒機とのデータ・リンクだけに頼るんでしょうか?

そんでもって、国産機関連。まずは、正式採用の暁には、US-2と名乗ることになるであろう救難飛行艇US-1A改の1号機2号機の模型。

原型となったUS-1Aは、世界で最も高度な荒海着水能力を持ち、船より速く、ヘリより遠くへという特性を活かして、海難救助や航空救助に八面六臂の活躍をしています。反面、操縦システムの旧式化や、キャビンの与圧ができない為に飛行高度が制限されるといった問題点もあり、改良型の開発につながったものです。

海水を取水して現場に急行する消防飛行艇や、旅客飛行艇の開発も提案されていると聞きます。ニッチな機体には違いないでしょうが、数少ない日本独自のユニークな技術を継承する航空機として、ますますの活躍が期待されます。

航空自衛隊の多用途小型無人機。偵察や標的として使用するとされており、雑誌などにもF-4EJが搭載しているシーンが掲載されたこともあります。

翼の後縁にREMOVE BEFORE FLIGHTと書かれたゴムカバーが取り付けてある点や、無骨な台車にも注目です。

締めは色んな意味で要注目な、ロッキード・マーティンの提案した航空自衛隊向け多用途戦闘機F-2 Super Kaiの模型。米空軍の次期主力戦闘攻撃機F/A-22とのツーショット。

支援戦闘機のF-2は、高価な割に性能、発展性に劣るとされて生産打ち切りが検討されており、Super Kaiの提案が逆転の秘策になるのか注目。

一方のF/A-22は、これまたあまりにも高価ということで、米空軍向けの生産数を議会に削られまくっています。F-2の生産打ち切りと、現行の要撃戦闘機F-4の減勢にともなって、航空自衛隊の次期多用途戦闘機の候補にも上がると思われますが…。どちらも前途多難な機体であります。

台風の接近もあって、駆け足で周った航空宇宙展でした。色々と関係者のお話も聞けましたし、展示物も色々と見られました。が、やっぱりデモンストレーション飛行、見たかったなぁ。