Military

「カーティス・ウィルバー」新潟入港

2005年8月29日、米海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦カーティス・ウィルバーUSS Curtis Wilbur DDG-54)が新潟県聖籠町の新潟東港に入港しました。入港時は平日だったので流石に撮影に行く訳にもいかず、出航予定日の9月1日を狙いました。

出航予定時刻は午前9時。ってことは、8時には色々と動き始める筈ですから、道路が混むのを嫌って深夜に移動。新潟東港近くの道の駅・豊栄で仮眠を取ることにします。

んでもって午前5時半に起床。コンビニで朝ご飯。ここまではよかったのですが、この後、ウィルバーの接岸している岸壁が判らなくて右往左往。

中央埠頭とは聞いていたので、前回のレイク・エリーと同様、西岸壁かと思って、対岸にポジションを取ろうと東側に回り込んだのですが、西岸壁にそれらしき艦影はなく。しばらく辺りを走り回っていたら、道路規制中。まさかと思ったら、今回は東岸壁に接岸していたようです。

港の最奥部から見ると、確かに東岸にアーレイ・バーク型のミサイル駆逐艦が。いくら東岸から見回しても、わからない訳だよなぁ。

海上自衛隊のこんごう型ミサイル護衛艦のタイプ・シップとなったアーレイ・バーク型ですので全体の配置はよく似ていますが、こんごう型が(旗艦設備をもつ関係で)帝国海軍の高雄型巡洋艦を彷彿とさせる巨大な上部構造物をしているのに対し、アーレイ・バーク型はロー・シルエットで精悍な印象を受けます。シンプルな三脚マストや煙突のエッジの処理も、こうした外見イメージの違いに影響している筈です。

そんなこんなで、東港西岸に撮影ポジションを確保したのですが、どうにも逆光が酷くて着岸中に撮った画像が壊滅状態なのは痛かったです。岸壁はあちこち立ち入り規制されてますから、場所の選択肢がほとんどなかったのですが、あるいは湾口の防波堤上から撮影するのもひとつのテだったかもしれません。

午前7時前には海上保安庁の巡視艇や、県警の警備艇が周辺警戒を開始。8時頃には2隻のタグボートが現れます。入港時には抗議行動とかあったみたいですけど、私の見た範囲では、出港時にはそうした混乱もなかったようです。

8時15分頃、主機を始動させた模様。煙突から発煙。フムフム。巡航タービンは前の排気筒に接続されてるんですな。

8時40分頃にはタグが牽引を開始。中央水路が充分な幅を持つためか、そのまま回頭。180度の回頭をおえると、湾口に向かって前進を開始。

船体各部をアップで撮影したんですが、あちこちに対テロ用と思わしき自動火器らしきものが装備されています。画像を見て発見しただけで、連装機銃が2基、(多分)25mm単装機銃が2基、シールド付きの単装機銃が3基確認できました。

掲載した画像は、JPEG画像から原寸で切り出して、画像処理で強調しているんで、ノイズが強かったり色味がおかしかったりしますがご了承ください。

艦橋前の上甲板右舷の連装機銃座。12.7mmクラスでしょうか?

同じく艦橋前上甲板左舷の連装機銃座。

艦中央部、前後煙突間の上甲板左舷に装備されていた大型機銃。多分、25mm。逆光ではっきりとは判りませんが、右舷側にも同様の銃座があるようです。

艦後部上甲板左舷のシールド付き単装機銃。右舷側の同位置にも同様のシールド付き機銃が確認できました。。

艦尾端にあるシールド付き単装機銃。

自衛隊の護衛艦は、左右に単装機銃が1基ずつ装備されているだけですから、近接火力の差は圧倒的です。

イージス艦コール襲撃事件という苦い教訓があるからでしょうね。自衛艦は大丈夫でしょうか? ちょっと、心配になります…。

マストには巨大な星条旗が翻えっていました。また、船体後部のハープーン対艦ミサイルの装備位置には8本のキャニスターを搭載。最近の日米艦艇は対艦ミサイルの搭載数を減らしている艦が多いようなので、フル装備しているのは珍しく思いました。

艦尾から見ると、船体がそろばんの玉のようなシルエットをしているのが判ります。これはレーダー・ステルス対策で、電波が相手のアンテナに返らないようにするため。補給ポストにも傾斜がつけてあり、全体として海上自衛隊の護衛艦よりステルス対策は徹底していると感じました。

ミサイル防衛構想には賛否あると思いますし、商用港に軍艦が入港するのを嫌う人もいることでしょう。今回の入港に反対していた人からは、準母港化を狙っているなどという過激な発現が飛び出したりしていたようです。が、工廠施設もない商港では支援にも限界があり、準母港になぞできる筈もありません。せいぜい、食料や飲料水の補給、乗員の休養、緊急時の入港先の確保などがいいところでしょう。なにより、確実に脅威は存在します。これにどう対処していくのかも、考えなければならない課題でしょう。