Military

よこすか軍港めぐり

2008年 8月 7日、株式会社トライアングルが運行している「よこすか軍港めぐり」を楽しんできました。

ロフトプラスワンで行われたイベント「<最新 戦争事情>〜今、戦場で使用されている兵器を知る〜」の翌日、横須賀まで脚をのばしてみました。

実はこの日、軍港巡りを事前にネットで予約しておこうとしたら定員に達したとのことでネットでの予約を取れなかったのですよ。まぁ、駄目もとで行ってみて、イザとなったらヴェルニー公園でも散歩しようと思っていたのですが、お昼前に三笠桟橋についてみれば、当日券で乗船OKとのこと。すぐに飛びついたことは言うまでもありません(笑)。

軍港巡りの船は、記念艦として保存されている戦艦「三笠」横の桟橋から出港します。

予約ができなかった割には、乗客は10人程度。あとはTVクルーらしき一団が乗り組んでいましたが、もしかしてそのせい?

猿島を横目に、横須賀本港を目指します。

トライアングルはこの島へも航路をもっており、この時期は海水浴客などでかなり賑わうようです。

戦前は東京湾防御用の砲台なども設置されており、その遺構も残っているとのこと。機会を見て、訪れてみたいものです。

防波堤をぐるりと回り込むと、一旦外洋を走った後に横須賀本港に接近します。

横須賀本港は制限水域になっており、軍港めぐりのように、事前に認可を受けた船でないと進入できないとのこと。

船内ではスタッフによる解説放送が流れるのですが、横須賀港の概要から、おっと唸ってしまうようなディープな話題まで、冗談を織り交ぜての解説は一般人からマニアまで幅広く受け入れられそう。一時間あまりの船旅ですが、まったく飽きませんでした。

横須賀本港沖には護衛艦「おおなみ」が停泊中。

米海軍に一等地を抑えられていることもあるんだろうけど、横須賀の自衛隊は桟橋が不足気味だそうで。不憫な話です。

横須賀消磁所沖を通過。

磁気機雷によって探知されるのを防ぐため、船体が帯びている磁気を測定する施設で、自衛隊と米海軍が共同使用しているそうです。

米軍の警戒艇が接近してきました。

米海軍の桟橋には、第七艦隊の旗艦である揚陸指揮艦ブルーリッジが停泊中。

その奥には、O・H・ペリー級のミサイルフリゲートが停泊しているようです。ミサイルフリゲートとは言っても、最近はミサイルランチャーを撤去されて運用されている艦がほとんどと聞きますが…。

アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦が3隻並んでいます。

左からマスティン(USS Mustin, DDG-89)、ラッセン(USS Lassen, DDG-82)、ステザム(USS Stethem, DDG-63)。左の2隻はヘリの運用能力を付加されたフライトⅡAです。

タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦のカウペンス(USS Cowpens, CG-63)。

衛星通信用と思われる多数のドームが気になる艦です。第一煙突横のデコイ発射器、水上射撃能力を持つファランクスBlock1B、ヘリ甲板後方の25ミリ機銃らしきカバー、それにフル装備されたハープーンミサイルなどに注目。

多数のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦が停泊していた米海軍地区ですが、新潟で「マッキャンベル」を見たときに気付いたように、やはり後部だけにファランクスBlock1Bを搭載していたり、従来型ファランクスの搭載艦であっても、後部だけ新型に換装している艦が少なくないようです。

この日見た艦で、画像からファランクスの装備状態を表にしてみました。

アーレイ・バーク級駆逐艦のCIWS装備状況
艦名 フライト 前部CIWS 後部CIWS
フィッツジェラルド 従来型ファランクス ファランクスBlock1B
ステザム 従来型ファランクス ファランクスBlock1B
ラッセン ⅡA 従来型ファランクス 従来型ファランクス
マッキャンベル ⅡA なし ファランクスBlock1B
マスティン ⅡA なし ファランクスBlock1B

やはりこれは、自爆艇などを撃破するために、艦尾側の水上攻撃力を強化する意味合いが強いんでしょうね。

横須賀本港の奥でぐるりと回頭した船は、今度は自衛隊区画の方に接近していきます。

とわだ型補給艦、「ときわ」。

インド洋での給油活動で多忙な補給艦の一隻です。

左から護衛艦「さざなみ」、ヘリコプター搭載型護衛艦「ひえい」、ミサイル護衛艦「はたかぜ」。

護衛艦「いなづま」と、砕氷艦「しらせ」。

先日退役した「しらせ」の艦首には国旗が掲揚されていません。厳密には元「しらせ」と言うべきなのかも。

船は荒井堀割へ。横須賀本港と長浦港を結ぶ人工の水路で、右岸の吾妻島は元々半島だったのが、掘割の掘削で島となったもの。

吾妻島は燃料備蓄基地として使用されていて、本土(?)とはパイプラインで結ばれているそうです。

吾妻島の対岸に何やら面白そうな施設が。…何となく、列車のホームみたいに見えるんだけど、どうも田浦駅から分岐した引き込み線の行き先はここみたい。

列車による燃料輸送は既に廃止されているようなんですが、施設だけは残っているみたいですね。

舟は荒井堀割を抜けて長浦港に入ります。

本港地区は米海軍と海上自衛隊が使用していますが、こちらは海上自衛隊の他に民間企業も使用しているようです。

長浦港に入って、いきなり目に入った物体。台船に載った、巨大な道路橋らしき構造物。

スタッフのアナウンスによると、横浜横須賀道路の一部とのことですが、こんな風に運搬してるんだなぁ…。海は良いとして、陸はどうやって運ぶんだろう?

一昨年退役したミサイル護衛艦「たちかぜ」ですが、実艦標的としての塗装が施されたまま長期に渡って長浦港に繋がれたままになっています。

よく見ると、対空ミサイルのイルミネータは撤去されていますが、FCS-1は残されていたり、主砲の砲身が撤去されても、魚雷発射管やミサイルランチャーが残されていたりします。撤去する装備にも、いろいろ基準があるんだろうなぁ。

掃海艦「やえやま」と「つしま」。外洋での掃海に配慮したなので、従来の掃海より大型になっています。

ちなみに、船体は木製。このクラスが更新されるときも、やはりFRPの船体になるんでしょうか?

護衛艦「さわゆき」と、掃海母艦「うらが」。こうして並ぶと、掃海母艦の巨大さがよく判ります。

「うらが」艦尾の大型ハッチは、航空掃海具の収納部。小型のハッチは機雷敷設装置。

護衛艦「はつゆき」。遠景には、先ほどの「さわゆき」と「うらが」が写っています。

「はつゆき」の舷側に接近している小型船は油船。燃料の補給でしょうか?

原油価格の高騰で、海上自衛隊も燃料の節約に苦労してると聞きますが、訓練の中止まで検討されるってのは深刻ですねぇ…。

長浦港を抜けると、再び舟は外海に出て三笠桟橋を目指します。

いやぁ、ヴェルニー公園とかとは違うアングルで港を見られるのは良いですねぇ。

夏場の日差しは強いのですが、海上を吹く風は涼しくて気持ちよいですし、ショートクルーズはなかなか楽しめます。艦艇趣味の人だけじゃなくて、多くの人が楽しめるコースだと思いました。