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松尾鉱山訪問

2008年 4月28日、東北・北海道方面の旅行中に、岩手県の松尾鉱山の廃墟群を訪れました。

松尾方面へ八幡平アスピーテラインを走り始めてすぐに「樹海ライン アスピーテライン全面通行止め」なんて看板が出ていて戸惑ったのですが、ここまで来て引き返すのも悔しいし、行けるところまで行ってみようと山を登り始めました。

結論から言うとあっさり到達できたんですけどね。勝算はあったんですよ。結構な数の車が山を登っていきましたし。松尾鉱山跡地って、アスピーテラインに入ってすぐの所ですし。鉱毒水の中和処理施設もありますから、交通は確保されているだろう、と。

立ち入り禁止の看板も。坑道の亀裂や落盤が多いらしいです。廃墟巡りは自己責任で。

松尾鉱山の廃墟に近づいてゆくと、雪が降り始めました。「降る」というより「舞う」といった感じの粉雪なのですが、気温も下がってきて肌寒く感じます。車を路肩に停めて、雨具を来て外にでました。

アパート群を望む。

空に見える白色の点は、雪です。

鉛色の空に、風化したコンクリートの建築物が寂寥感を感じさせます。

アパート群をアップで。

窓ガラスはすっかり割れ落ちています。コンクリートも風化が進んでいるようで、遠目に見てもボロボロになっています。

さらに近づきます。

屋上部分は屋根があったようで、一部残骸が残っています。スレートでしょうか?

窓枠はアルミサッシではなく、木枠のようです。枠の多さが時代を感じさせます。

道路のすぐ脇にあった廃墟。コンクリートの三階建て。

構造的には住居には見えないから、鉱山の事務や管理用の施設でしょうか?

廃墟の外側の非常階段。

コンクリートは見るからに風化して、鉄筋が露出するまでボロボロになっています。流石に、これは近寄りたくないなぁ。

松尾鉱山の鉱毒水中和処理施設。

すでに廃鉱となった松尾鉱山ですが、坑道からはいまだに鉱毒を含む多量の湧水があり、下流の自然環境に深刻な影響があるため、多額の費用を投じて中和処理施設を稼働させているそうです。

できるなら、もう少しゆっくりと廃墟を見て回りたいところだったのですが、あまり時間に余裕のある旅でもありませんし、30分ほどの滞在で松尾を後にしました。

気になったのは、松尾鉱山の周辺はあまり大きな木がなかったこと。鉱山開発の為に伐採されたまま回復していないのか、それとも鉱毒による土壌汚染で木々が成長しないのか。

かつての雲上の楽園も、今は虚しく風雨に晒されるのみ。八幡平アスピーテラインから望む雄大な風景を見ながら、人間の諸行の空しさを感じてしまいました…。