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「小惑星探査機はやぶさ in福井」見学記

福井市で開催されている宇宙へのとびらを開いてみよう!小惑星探査機はやぶさ in福井と、第56回JAXAタウンミーティング in 福井に参加するために福井市を訪れました!

この日の午前中は地元で用事があり、それを終えてから福井まで移動予定。しかし、昨日から天候は雪。この日も朝からもさもさと降り続いていて、ちょっと嫌な予感が…。

悪い予感は当たるもので。用事は、ほぼ予定通りの時間で片付きましたし、普通の状態なら乗る予定だった列車には十分間に合う筈だったのですが、市内はあちこちノロノロ運転。高速道路も速度規制。やっとの思いで上越市の直江津駅まで辿り着き、あと踏切ひとつ越えればというところで目の前に遮断機が…。

雪煙をあげて颯爽と走り抜けていったのは、乗車予定の特急「はくたか」号でありました。…嗚呼。

やむを得ず、列車を一本遅らせたのですが、北陸本線の次の特急は一時間後。前の列車でも開始ギリギリだったのに、これではタウンミーティングに間に合わないのは確実です。しかしまぁ、ジタバタしてもどうにもなりません。駅の売店でおやつを食べて、ネットを巡っては時間つぶし。

次の列車では絶対遅れまいと、入線5分前に改札をすませてホームに待機。無事「はくたか」に乗車できました。

その昔、新潟から関西圏まで直通する特急として「雷鳥」があり、私も修学旅行で2往復、PBMのイベントで関西圏に旅行するさいに1回(往路のみ。復路は東京経由)乗車したことがあるのですが、今や新潟方面から関西圏に乗り換えなしで行ける列車は一部の夜行列車のみという状況。ほくほく線経由で越後湯沢と北陸を結ぶ「はくたか」は金沢までです。その先は特急「しらさぎ」に乗り継いで福井を目指しました。

福井市内は結構な積雪。直江津と同じくらいあります。駅でタクシーを拾って、会場の福井県国際交流会館へ。

うわ、玄関のところ、凄い行列だよ…。一応16時30分に入場を締め切る予定だったようですが、列はまだまだ伸びています。聞けば、見学会場まで一時間ちかくかかる状態とか…。

既にタウンミーティングの開始から30分以上経過していますし、この段階でタウンミーティング参加は諦めて、「はやぶさ」カプセル見学の列に並ぶことしました。並んでいるのは老若男女じつに広い世代の人たち。ニュースで何度も報道されたこともあるのでしょうが、「はやぶさ」の偉業に感心を持つ人がこれだけ多いということでしょう。

カプセルが展示されている会場は、建物の3階。しかし、あまりに列が長いので、途中2階の部屋で「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」のショートバージョン(15分程度)の上映が挟まれていました。

そして階段を上がって、いよいよ展示室へ…。ちなみに、他の会場同様に展示室内は撮影禁止となっています。

まずは「はやぶさ」の旅路を紹介するパネル類。そして、二分の一スケールの大型模型が設置されています。

惜しむらくは、模型と一緒に「はやぶさ」の構造や機能を解説するパネルがあれば…と思いす。私の近くにいた年配のご婦人も、カプセルが何処に搭載されていたか、しきりに気にしていましたし。

そして、透明のガラスケースに収められた各展示物と対面。

前面ヒートシールドはレプリカなのが残念ですが、これは貴重な研究材料ですし、仕方ないでしょう。

そして、インスツルメントモジュール。上部から焼け焦げたアンビリカルケーブルの切れ端が伸びています。カプセルが分離されるまで機器類に電力を供給していたそれは、まさに「はやぶさ」のへその緒です。大気圏突入で燃え尽きた「はやぶさ」本体の形見。…う、いかんいかん、視野がぼやけてくる…。

モジュールの内部には、例のカプセル組み立て時に貼り付けられたと言われる「落書き」。カプセル製作チームの名前をプリントした名刺大の紙も見ることができました。

減速Gに耐えるために樹脂で固められた電子機器類。焼け焦げ、傷ついた背面ヒートシールド。パラシュート。やはり、実物を見ると、感動もひとしおです…。

会場の一角には、「宇宙開発を支える福井の技術展」と題して、福井県内で製造された宇宙関連の部品や技術成果が展示されていました。ひとくくりに宇宙技術と言っても、その裾野はとても広く、頂は限りなく高いものだなと改めて思いました。

日本では、まだ満足な宇宙用バルブさえ作ることができません。「はやぶさ」で問題となったリアクションホイールもブラックボックスの輸入品。やはり製造者でなければ知らないノウハウというものはありますし、トラブル時の対応や、極限的な条件での使用はどうしても困難が出てくるでしょう。

今後の日本の宇宙開発の推進の為にも、基礎的な技術、基礎的な部品はますます重要になってくるでしょう。一層の技術開発が必要だと思いました。

見学終了後、地下一階のタウンミーティング会場へ。列車に遅れた旨を告げて、資料を頂きました。係の方のご厚意で、閉会間際でしたが、会場内も見せて頂きました。ありがとうございます。

かなり広いホールが観客で満員に近い状況です。これは凄い…。新潟でのタウンミーティングは、会議室くらいの部屋でこぢんまりと行われたのに。あらためて、「はやぶさ」の帰還が多くの人の注目を集めたのだなと実感できました。

今年も、「はやぶさ」のカプセルは全国を回ります。お近くで展示の機会があれば、是非とも多くの人に見てほしいと思います。混迷、低迷する日本だけど、まだまだ捨てたもんじゃない。俺たちも頑張るぞ、って気になりますよ。