合成の誤謬
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Last updated on 2008/06/02


 
 「合成の誤謬(ごびゅう)」とは、経済学の用語で、「個々人としては合理的な行動であっても、多くの人がその行動をとると、好ましくない結果が生じる場合」のことだそうです。

 最近の不況は、まさにその典型のように思われます。すなわち、個々の企業は、不況を乗り切るために経費節減や人員削減の努力を、当然のようにしていますが、多くの企業が同じように合理化をしているので、それらの行動が一段と需要を冷やし、失業者を増やして、不況をさらに深刻化させ、結果的には各企業の状況を、さらに悪化させているように思えます。

 現在の生活水準や老後のための貯蓄を優先して子供を作らないという、いわゆるDINKSの行動も、明らかに合成の誤謬をはらんでいます。みんなが同じように行動すれば、少子化は一層進み、老後を託すべき次世代がいなくなるのですから。

 自動車も、確かに便利ですが、多くの人が乗り回すようになって、大気汚染や騒音、交通事故など、生活環境を悪化させるようになりました。

 多くの日本人は、聖徳太子の十七条憲法、「和を以て貴しと為す」に沿って、何ごとも「みんなと同じようにしておれば安心」と思い込んでいます。その国民性ゆえに、合成の誤謬に陥りやすく、また陥ってもなお、改める必要性を感じないのではないでしょうか?

 筆者は40年前、相生市の双葉中学校で、国語の大ヶ瀬先生(故人)から、「だれもがすることはするな」と教えられました。この言葉は、上記の日本人気質を考えると、今後ますます重要性を増すように思われます。

関連ページ  →「だれもがすることはするな」


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