御津山脈から天下台山への縦走
Since 2005/01/10


■ まえがき

 相生市のMさんから2004年の6月初めに、御津山脈と天下台山を結ぶ縦走路が開通したというレポートをいただきました。諸事多用で現地確認するチャンスがありませんでしたが、同年12月23日に「やっとこさ」行ってきました。

 御津山脈の鳩が峰から入り、雄鷹台山 → 野瀬奥山 → 馬場坂地蔵 → 天下台山 → 北尾根(とんび岩) → 那波野墓地 と縦走しました。所要時間(撮影時間等を含む)は約3時間半でした。このページの末尾に今回歩いたコースの詳細地図を添付しています。当日は好天で、絶好のカメラ日和でした。

 

■ 鳩が峰

 あらかじめ岩屋谷公園の駐車場に単車を置いてから、鳩が峰まで妻に乗用車で送ってもらいました。ダイセル前から鳩が峰に至る自動車道路は、上方の未舗装の部分がかなりぬかるんでおり、台風の豪雨で出来たと思われる深い浸食溝もあったので、峠の200mほど手前で車を返しました。RV車なら登山口まで乗り付けられたでしょう。峠の南側の道路状態は確認していません。

 雄鷹台山の登山口は鳩が峰の切り通しの南の端にあります。次の写真は切り通しを南側から写したものです。画面右手の「室津街道」の標識は、参勤交代に使われた旧室津街道の入口を示しています。嫦峨山の登山口でもあります。雄鷹台山の登山口は、画面から外れた左手です。

 

 通り抜けてきた薄暗い切り通しの反対側に、日ざしを受けた紅葉が輝いていました。望遠で撮ってみました。

 

 ここが雄鷹台山登山口です。画面左上の暗いところを登ります。

 

■ 雄雌大岩展望台 

 登山口から10分ほどで、大きな岩が2段になった見晴らしの良い場所に出ます。「雄雌大岩展望台」の標識がありました。ここからは大浦港や家島群島がよく見えます。この日は島影が特に鮮明でした。眼下の紅葉は、季節外れのような、ちょっと変わった色をしていました。

 

 大浦港には何やら筏が浮かんでいました。幾何学的で面白い風景だと思って、望遠でパチリ。

 

 ついでに島影も望遠で。画面中央の3つの小島は左から、地の唐荷島、中の唐荷島、沖の唐荷島です。後方西島の右肩に突き出ている尖塔は「コウナイの石」ではなく、石材業者間の境界で、取り残した岩があのような形になっているのだそうです。

 

■ 雄鷹台展望台

 さらに5分ほど登ると道は尾根にとりつき、傾斜が緩やかになります。そこから先はダイセル化学の敷地境界を示す有刺鉄線柵の南側を柵に平行に進みます。頂上手前(9合目付近)で再び視界が開けます。「雄鷹台展望台」の標識があります。次の写真はそこから撮ったものです。「雄雌大岩展望台」より高度がありますが、室津港内はまだ見えません。 

 

■ 雄鷹台山(御津山脈最高峰)

 鳩が峰の登山口から約40分で雄鷹台山の頂上に着きました。頂上にはご覧のように、いろいろな標識が作られています。三角点の標石はダイセル化学の標柱の近くにあります。天下台山への道は画面の奥方向(ダイセルの標柱方向)へ進みます。左方向には御津山脈西部の縦走路があり、柏公園につながっています。視界は樹木に遮られています。

 私が初めて登ったとき(約3年前)には、ダイセル化学の標柱以外の標識は無く、登山口にも頂上にも、「雄鷹台山」の名称は使われていませんでした。おそらくその後、御津山脈の縦走路を開かれた「御津町山を愛する会」のみなさんが命名されたのでしょう。私の場合「雄鷹台山」と聞くと、JR播州赤穂駅の北にある山を連想します。御津山脈の「雄鷹台山」はちょっとシックリしません。

 

■ 野瀬奥山 

 雄鷹台山の北斜面を下ったところにある峠を(私は)、北アルプスの流儀で、「奥山乗越」と呼んでいます。むかしはここを通って野瀬と馬場の人たちが往来していたのですが、現在はダイセル化学の有刺鉄線柵のために、峠から東(馬場)側へは入れません。西側の野瀬へは現在も道が通じています。

 野瀬奥山の南斜面はまずまずの眺望ですが、頂上は、次の写真のように、樹木に遮られて遠景はまったく見えません。雄鷹台山の頂上から約40分で着きました。三角点より格下の「標高点」で、標石はありません。「野瀬奥山」の標識が釘で直接生木に打ち付けられているのには、ちょっと悲しくなりました。天下台山への道は右手の有刺鉄線柵に沿って、画面の奥方向に進みます。

 

 野瀬奥山の北斜面から見た天下台山の頂上です。人影は確認できませんでした。

 

 縦走路は野瀬奥山の北斜面で関電歩道(送電線鉄塔保守用)と交差します。その場所には次のような「立入禁止」表示があります。

 

■ 馬場坂

 次の写真は、相生市の大谷町と揖保川町の馬場を結ぶ通称「馬場坂」が縦走路と交差する地点を写したものです。画面中央の太い桜の木の背後が峠の切り通し、右手が野瀬奥山方向、左は天下台山(岩屋谷)方向です。

 

■ 馬場坂地蔵 

 馬場坂の峠の相生寄りに、馬場坂地蔵があります。久しぶりに見るお地蔵さんは、周囲の木々が切り払われて直射日光が当たっていました。このお地蔵さんの正面には「八万四千体之内第四千二百五十番」、右側面には「発願人 東京上野浄名院地蔵比丘妙運」 等と彫られているのですが、この写真では判読できません。これらの文字の意味は、こちらのページで解説しています。  → 妙運和尚の地蔵尊

 

■ 天下台山 

 野瀬奥山から約50分で天下台山の頂上に着きました。先客は若い男性の2人組だけ。私の後から中年の男女ペア1組が到着。この日は大鳴門橋が肉眼でクッキリと見えました。喜び勇んでカメラを向けましたが、私のデジカメ(3倍ズーム)では、下の写真のように、小さくボンヤリとしか写りませんでした。明石海峡大橋は、スモッグ(?)に煙っていました。

 

■ 狼煙台

 頂上北側から北尾根縦走路に入る前に、子供のころ「狼煙(のろし)台」と呼んでいた構造物に立ち寄りました。寝屋川市の柴田氏から依頼された写真を撮るためです。同氏は、大阪堂島の米相場が旗振り通信で伝達されたとき、中継地点に使われた場所を調査しておられます。同氏によると、相生市周辺では、龍野の金輪山(227.8m)や太市の相場振山(247.9m)、赤穂の高山(299.3m)が旗振り通信の中継点として知られているけれども、金輪山(あるいは相場振山)と高山との間の距離が旗振り通信の限界ギリギリで、天候によっては伝達が出来なくなるので、その中間にもうひとつ中継点があった可能性があり、その候補として天下台山を考えておられるとのことです。通称「狼煙台」はひょっとすると「旗振り台」だったのかもしれないということで、写真撮影の御依頼になりました。疑問点は、頂上より一段低い場所に設けられていることです。

 下の写真の構造物(通称狼煙台)の情報を集めています。管理者(とんび岩)宛のメール、または掲示板へのご投稿でお知らせ下さい。

 

■ 北尾根縦走路

 久しぶりに歩いた北尾根縦走路は冬枯れで明るく、よく踏まれてしっかりした道になっていました。下の写真は南から見た「ささゆり苑コース」の分岐点です。画面左方向がささゆり苑へ下る関電歩道(ささゆり苑コース)、画面奥方向が烏帽子岩へ向かう北尾根縦走路です。

 

■ 烏帽子(えぼし)岩 

 烏帽子(えぼし)岩に立つと、相生市街、特にJR相生駅からコスモス通りにかけての双葉中校区が一望できるのですが、周囲の状況から推測すると、立ち寄るハイカーは多くはないようです。縦走路から20mほど分岐しているせいかもしれません。古い木の標識は文字が消えかかっていました。烏帽子岩からの眺望はこちらのページでご覧下さい。 → 烏帽子岩から見た相生市街

 

■ 三段岩

 三段岩から眼下の岩谷池を覗くと、遅い紅葉と青緑の水面のコントラストが綺麗でした。 

 

 三段岩の中ほどには季節外れのモチツツジが咲いていました。

 

 三段岩から見たとんび岩です。背景には那波野の住宅街や相生カントリー倶楽部(ゴルフ場)、山陽新幹線、山陽自動車道などが写っています。

 

■ 岩屋谷公園

 天下台山の頂上から那波野墓地までは約80分かかりました。祭日(天皇誕生日)でしたが、岩屋谷公園の駐車場(下段)には、自分の単車以外の車はありませんでした。

 

■ あとがき

 鳩が峰へのアクセスに公共交通機関を使う場合は、山陽電鉄網干駅から神姫バスで室津まで行って、復活なった室津街道を歩いて鳩が峰まで行くルートをお薦めします。

 野瀬から入って、尻見坂(女郎街道)を登り、御津山脈縦走路経由で雄鷹台山に至るというコースも考えられます。

 国民宿舎「あいおい荘」は2004年末に「休止」となり、民営化の方向で業者選定が進められているようですが、もし民営化後の施設に宿泊機能があれば、そこに前泊して御津町西端の柏公園から御津山脈西部を縦走して雄鷹台山に至るというノンビリ山歩きも、いつの日かやってみたいものだと思っています。

 天下台山から先は、東尾根、黒屎池を経て、黍田富士を目指すことも出来ます。野瀬から入った場合は、天下台山から水子地蔵または西尾根口へ下って、自動車道路を歩き、遠見山トンネルをくぐって野瀬に戻れば周回コースになります。

 このように、御津山脈と天下台山を結ぶルートの開通によって、相生市、御津町、揖保川町で個別に親しまれてきたアウトドアスポットがうまく結合され、行政境界を越えた広域アウトドアゾーンとなって一段と多様なハイキングコースが楽しめるようになりました。その意味で、Mさんたちの活動に感謝します。ありがとうございました。

 

■ 地図

 

 


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