オフィスの個食化
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 11月16日の日本経済新聞(生活家庭欄)に、「オフィスの個食化進む」という記事がありました。「職場の昼食というと、以前は同僚らと一緒に食べて仲間意識を確認し、社内の様々な情報を得る場であったが、近頃は一人で弁当などを食べる“個食化”が進んでいる」という内容です。私はこれを読んで、ちょっと嬉しくなりました。自分の流儀が30年遅れで社会に認められたような気がしたからです。

 私は新入社員(20代独身)時代は職場の食堂で昼食をとっていました。ひとけの無いテーブルを探して、一人で食べるのが常でしたが、そんな私を見つけて、上司のS課長がしばしば隣席へやってきました。S課長にすれば、部下の新入社員が一人さびしく昼飯を食っているのを見かねての配慮だったのだろうと思います。しかし私には少々迷惑でした。昼飯ぐらい、自分のペースで気兼ねなく食いたいと思ったものです。

 結婚後は妻が作ってくれた弁当を自分の席で食べました。当時は弁当を持ってくる同僚はほとんどいませんでした。「愛妻弁当もいいけれど、同僚と食堂に行かないと仲間とのコミニュケーションが悪くなるし、社内の裏情報も入らなくなるよ」と言われました。しかし私は、その後25年間、退職するまで、弁当を続けました。妻が作れないときは自分で詰めたり、出勤途中に買ったりしました。一人で静かに食べる方が慣れていて、気楽なのです。ボンヤリと考えごとをしながら食べるのが好きでした。

 管理職になっても執務席で弁当でした。お茶も自宅から持っていきました。弁当を食べながら新聞を見るのが楽しみでした。あのころは仕事が忙しくて、昼休み以外にゆっくり新聞を見る時間も取れなかったのです。食べ終わると昼寝をしていました。慢性的な睡眠不足で、来客対応などのために昼寝が出来なかった日は、午後の仕事に差し支えました。

 冒頭にご紹介した新聞記事では、「個食」を好む人々の意見として、次のようなものが紹介されています。

 ■ ずっと会社にいると息が詰まる。昼休みぐらい会社を離れてほっとしたい。

 ■ 自分の席で書類や資料に目を通しながら食べた方が仕事の能率が上がる。

 ■ 最近は人事情報などはメールでやりとりされる。昼食が情報収集の場であったのは昔のこと。本音が聞けるなら意味もあるが、上っ面だけの会話は疲れるだけ。昼食まで職場の人間関係に気を使うのは煩わしい。

 そしてこの記事は、「日本人は会社への帰属意識が強く、何をするにも会社の組織単位で動きすぎるという批判があった。職場内の運動会や旅行が消えている状況で、オフイスの個食化は、自分の時間は自分で管理しようとする自立した社員が登場してきたあかしかもしれない」と結んでいます。

 オフイスで個食化が進んでだ理由として、「子供時代に、家族がバラバラに食事をする“家庭の個食化”を経験した世代が職場に増えた」ことを挙げていますが、私はこの見方には必ずしも賛成しません。何故なら、少なくとも私自身は、幼少から高校卒業まで一貫して夕食は家族みんな(3世代7人)で一緒に食べましたが、勤務先では常に個食派でしたから。

 みなさんのご意見はいかがでしょうか。



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