ウスタビガ(薄手火蛾)の繭
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 2006年2月13日、天下台山(兵庫県相生市)の北尾根で、あざやかな緑色の繭(まゆ)を見つけました。ヤママユよりひとまわり小さく、形もヤママユとはすこし違っています。上部は大きく口を開け、底にも小さな穴があります。インターネットで調べて、ウスタビガの繭と知りました。

 ウスタビガは漢字では「薄手火蛾」または「薄足袋蛾」と書きます。「手火」はちょうちんのことです。繭の形が手提灯や足袋に似ているということでしょう。カマス(稲藁で作った袋)に似ているので「ヤマカマス」と呼ぶ地方もあるようです。

 ヤママユガ科の蛾で、成虫は雌の方が大きく、はねを広げると11cm、雄は9cmほど。4〜5月に卵からかえって幼虫となり、6月中旬〜下旬に繭、11月ごろに羽化して蛾になります。雌が羽化すると、すぐに雄が飛んできてその場で交尾をし、雌は自分が出てきたばかりの繭に卵を産み付けます。羽化の季節が遅くすぐに冬を迎えるので、あわただしく産卵して一生を終えます。卵はそのまま越冬します。

 私が見つけたのは羽化したあとの繭で、中は空っぽ。表面に卵も付いていません(雄の繭か、あるいは小鳥などに食べられてしまったか?)。上からのぞくと、底に小さな穴があるのが分かります(写真2枚目)。上の穴(羽化時の出口)から入った雨水を抜くための穴だといわれています。写真(1枚目)をよく見ると、小枝に平行に長い柄があります。鮮やかな緑色は、ヤママユの緑色が紫外線で簡単に黄色に変色してしまうのに比べて、なかなか変色しにくいのだそうです。 

 


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