FMSは、簡単に説明しますとEMS-Lに回転装置を付けた物です。実は同様の原理に基づく物を1990年に「汎用ミラーシステム」という名称で一度デビュー
させたのですが、当時はEMS自体がまだ一般に理解されていない段階で、十分に主旨が理解されないまま継続を断念し、その後は固定式に限定し、
光路長の短縮にのみ専念して来ました。
それから13年の時を待ち、満を持して再開発、発売の運びといたしました。
FMSは、直視(対空角度0度)の時は望遠鏡の像の向きを変えません。(完全倒立像) それから90度俯視(90度対空)
の位置にすると、像は180度回転し、完全正立像になります。さらに、そこから最大限の角度である120度俯視(120度対空)にすると、
像はまた180度回転して倒立像になるのです。この仰角の調整と像の回転は線形の相関ではなく、直視から90度対空までに像が180度
回転するのに対し、90度から120度までのわずか30度の仰角の変化に対しても像が180度回転することは注目に値します。
回転装置は使用目的から、軽量で十分な強度と回転の粘度を満たすため、さらに光路長の節約のために市販品を使用せず、専用の物を開発しました。重い
アイピースを使用してクランプを緩めても、不用意に墜落回転しません。ガタも皆無で、固定強度も十分です。写真はイメージシフター(option:+\10,000)付きですが、
通常品はこの調整装置は付きません。
(イメージシフトのあるシュミカセと屈折鏡筒を大型赤道儀に同架して使用している方の希望により、イメージシフターを設置
しました。シュミカセに限らず、複連の鏡筒の視野を最高倍率まで完全に一致させるには、イメージシフターは非常に
便利な物だそうです。また、高さ制限のあるスライドルーフ等に屈折式の望遠鏡を格納している場合、フレキシブルな接眼部は大きな威力を発揮します。
どちらにしましても、製作者としては、この有効性をことさらアピールするのではなく、現実に必要を感じている方のみに使って頂きたいと思っています。)
価格:\69,800(イメージシフター付き(写真)は\79,800)
光路長はEMS-Lより約12mm長くなります(162mm)。
下の写真は、新型の2インチ&31.7mmスリーブセットです。今後のEMS-L及びFMSにはこのスリーブがセットで付属します。(アダプターセット単体としては\7,000)
2インチスリーブのU字の切り込みにより、追加光路長わずか2mmで31.7ADの使用を可能にしました。