1 APM-LZOS双眼望遠鏡構想の経緯と製作経過
そもそも双眼望遠鏡を新調しようと思い立ったのは、メガネの
マツモトさんのHPで紹介されている「横浜のKさん」のAPM/LZOS
130/F6-BINO-
新型EMSを拝見し、鏡筒のあまりの美しさとBINOのカッコ良さ
に魅せられたからでした。
そこで、2010年3月26日に国際光器へ連絡を取り、「横
浜のKさん」のAPM/LZOS 130/F6-BINO-BINO1でのリクエストを
参考にさせていただきつつ、次の3つの条件を付して2010
年4月14日正式に発注しました。
(双眼望遠鏡にする為の条件)
1) 2台の焦点距離の差を1%以内で揃える事。
2) 2台の接眼部マイクロフォーカサーを左右対象に取付ける
事。
3) フードゴロマークを1本は右/1本は左に貼り双眼にした時
にどちらからでも見えるようにする事。
待つこと3ヶ月半、2010年7月26日に鏡筒入荷のお知ら
せメールが来ました(^^)
早速、メガネのマツモトさんに連絡を取り、直接、国際光器から
鏡筒が送付される旨連絡させていただきました。
国際光器への鏡筒発注と同時並行で何度かメガネのマツモトさん
とBINO製作の打ち合わせをさせていただいておりましたが、最
終的には主として次のような要望となりました。
(BINO製作にあたっての要望事項)
1) EMS-UXLセット(第2ミラーオーバーサイズ)プレミアム仕様
※ 低倍率用としてテレビュープルーセル55mmを使用
したいため。
2) フォーカサーのつまみの位置を縦にせず、横の位置で操作
できるようにする。
3) 架台は、より安定した新設計のフォークタイプとする。
これに十分な大きさのCRADLEをセットし、そのペースプレー
トに2本の鏡筒を別々に着脱するアリミゾを設置する。
※ 鏡筒本体が12kg、鏡筒バンド2kg、合わせて14kg以
上になるため、安全に1本ずつ取り外しができ、且つ耐久性に優れた架台を希望
したい旨お伝えしたところ、新設計フォークタイプのご提案をいただいた。
4) 架台は、俯角30度〜天頂まで向く特別仕様とする。
※ 地上の風景についても観望可能なようにするため
。
5) スーパーナビゲーター自作キットのエンコーダーの組込。
6) タカハシSE-Sピラー脚のネジピッチと東海キャスターのネ
ジピッチが微妙に合わず殆ど入らないため、取り付け加工を施す。
しばらくBINO製作の順番待ちの状態が続きましたが、いよいよ
2010年10月20日APM(TMB)152-BINO計画がスタートしま
した。
少しずつ出来上がっていくBINO、日々のHPの更新をワクワクし
ながら拝見しておりました(^^)
2 APM-LZOS 152mm/F8 CNC-LW BINO 遂に完成!
そして、遂に2010年12月2日、APM-LZOS 152mm/F8 CNC-LW
3
枚玉スーパーEDアポクロマート EMS双眼望遠鏡 が完成しまし
た!
手元へは、2010年12月6日無事に到着しました(^^)/~~~
荷物が到着して、まず驚いたのはAPM-LZOS鏡筒の入っている箱
の大きさでした。
50インチのプラズマの箱と同じ長さですが、幅の厚いこと・・
・
早速、慎重に箱を開封し、ピラーから組み立て、次にピラー取
り付け部と新設計のフォーク(丈夫そうで且つ完成度の高い仕
上がりにちょっと興奮^^)を組み立てました。
そして、いよいよ鏡筒の取り出しです。
一瞬、意外とコンパクトかな?・・・と思ったのですが、フォ
ークに固定(すごく簡単で楽でした)、フードを延ばして測って
みると130cmオーバー、想像はある程度していましたが、いや
はや巨大なこと・・・(>_<)
3 初観望
外は暗くなり、雨と靄でコンディションはダメダメですが、組
み上がって、まず約200m程先の街灯をイーソス17mmで覗いてみ
ました。
テレビューNP-101双眼望遠鏡を里子に出してから早4ヶ月…
う〜ん、久しぶりの広視界に感動です。
バックフォーカスがどの位か気になって見てみると、約300m先
の民家の明かりで右8mm、左10mmの残り幅でした。
いずれ星の出ている時に無限遠に合わせてみようと思います。
現在の2インチアダプターは、かつてのテレビューNP-101双眼
望遠鏡の世代と異なり、ナグラータイプ4-12mmやイーソス10mm
で本当にギリギリEMS保護フィルターに触れないように設計さ
れていて、驚きでした。
今度は、ABBEU16mm、10mm、6mm、4mmに、ツァイスABBEバロー
を組み合わせ、約200m先の街灯の明かりを双眼で眺めてみまし
た。
ABBEU4mm×バロー2倍=600倍でもクリアで色収差はなく、クリ
アなままの見え味でした。
感無量・・・(*^_^*)
かつて譲り受けた今は無きNP-101双眼望遠鏡と比較すると、質
感・機構・造りなど全てがグレードアップしているようで、と
にかく感動しました。
4 地上風景の観望(昼間)
152mmの口径の威力は、やはり凄いです。
テレビューNP-101のときは108倍(ナグラータイプ6-5mm)にな
ると昼間でもかなり暗くなりましたが、APM152では100倍(ナ
グラータイプ4-12mm)でも十分な明るさがあり、なんと言って
も像質がシャープです。
銀ミラーによる効果も大きいと思われますが、本当に素晴らし
いです。
イーソス17mmとAPM-LZOS 152mm鏡筒との相性については、昼間
の観望では眼の位置を正確に合わせないと視野に一瞬、薄いオ
レンジなどの色が現れます。
この点は、テレビューNP-101に装着した場合には一切見られな
かったことなので、やはり同じメーカーのアイピースと望遠鏡
の相性が最も優れていると言うことなのでしょう。
因みにイーソス17mmでの最短観望距離は約10mでした。
約10mの距離を、70.6倍の倍率で、落葉低木の僅かに残ってい
る赤く小さな実を眺めてみました。
当然、近すぎてEMSの光軸調整は必要ですが、何か不思議な感
じがしました(^^)
5 星空観望
12月は、なかなかよい天気に恵まれないのですが、寒さ対策
として消費電力1,000wの反射式電気ストーブで身体を暖めつつ
、部屋からのお気軽観望方式で、薄雲の向こうになんとか見え
る星空を眺めて楽しんでいます(^^)
イーソス17mmによる無限遠(星空)は、その後、目幅をキッチ
リ合わせて覗いてみると、バックフォーカスを7mmほど残して
何とか大丈夫でした。
ただし、新しく発売された ニコンNAV-17HW の場合、スリーブ
の長さが58mmと非常に長い(通常は35mm程度)ため、無限遠に
焦点が合わないと予想されます。
今後もし、APM-LZOS鏡筒で双眼望遠鏡を計画される場合は、発
注の段階でAPM社に4cm程度鏡筒を切断してもらうよう予め要望
しておいた方が良いでしょう。
このイーソス17mm(71倍)でオリオン座大星雲を見てみました
が、写真で見るように翼の広がりが見えました(私の目では色
は白くしか見えまっせんが…^^)。
また、木星もイーソス17mmで見てみたところ、縞模様がハッキ
リと見え感激しました。
また、ABBEU-10mm×ABBE2倍バローに換え240倍で見てみたと
ころ、シーイングがよくなく、木星が煮えたぎって過剰倍率で
したが、それでも凄く明るく見えました^^。
松本さん、このような大変素晴らしいBINOを製作して下さいまし
て、誠にありがとうございましたm(_ _)m
2011年1月1日
林 孝之 (Hayashi Takayuki)
秋田県秋田市
管理者のコメント;
林さんより、約1か月ほど前に納品させていただいた、APM-LZOS152−BINOのユーザーリポートの第一報をいただきました。
当BINOをお引き受けしたのは、ちょうど中軸式の架台が成熟して来た頃でしたので、大型のフォーク式架台の受注は予想外のもので、ほぼ白紙状態からの設計と
なりましたが、結果的には良い挑戦の機会をいただいたと思っています。
それまでご愛用いただいていた、TeleVue NP101-BINOを手放されての、満を持しての本命BINOのご計画でしたので、
私も自ずと力が入りました。
ただ、全てが初めてだったために、随分とお待たせしてしまったのですが、寛大に最後までお待ちくださいました。
13pでの経験から、バックフォーカスは十二分だと思い込んでいたのでしたが、
組み立て現場で少し足りないことが判明し、大慌てでアルマイト済みのドローチューブ末端アダプター等を追加加工し、可能な限りのバックフォーカスを追加確保しました。 今回は、15cmで鏡筒最大径が大きく、鏡筒間隔も広がったことと、第2ミラーをオーバーサイズにしたことで8oほど余分にバックフォーカスを消費したことが影響したようです。
後知恵ではありますが、ドローチューブ末端のアダプターを、常識的にドローチューブ端の外ネジにネジ込むのでなく、中に挿入して内側からセットビスで止めるような特殊な構造にすれば、鏡筒を切断することなくあと20o以上のバックフォーカスは稼げそうです。 落ち着かれたらご用命ください。(フォーカサーのみお送りいただけば良いです。)
新型フォーク式架台に過分なご評価をいただき、ありがとうございます。 BINOを1台製作するごとに反省することの方が多いのですが、今後ご使用いただく中で問題点等生じましたら、その都度改善させていただくつもりでおりますので、よろしくお願いいたします。
完成時期が、観測条件が悪くなる冬季に突入してしまいましたが、シーイングが良くなった頃に、ぜひ第2報をよろしくお願いいたします。
林さん、記念すべき元旦のご投稿、誠にありがとうございました。
ご自身のサイトにも紹介くださいました。
APM-LZOS 152mm/F8 CNC-LW3枚玉スーパーEDアポクロマート EMS双眼望遠鏡



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