内容紹介
目次ページの双眼の天体望遠鏡は、EMSの究極の応用例です。
  EMSは、私(松本龍郎)が開発した天体望遠鏡アタッチメントです。

EMSは、Erecting Mirror Systemの略で、
従来の天頂プリズムの裏像の問題を解消するものです。
90度対空と正立像をたった2回の反射で実現し、像質も劣化させません。

望遠鏡発明以来の約400年の間に天体望遠鏡は長足の進歩を遂げました。
しかし、精度や大きさで高度に進歩した天体望遠鏡も、
眼で直接覗く道具としての人間工学的な側面から見ると、
ほとんど進歩していないと言っても過言ではありませんでした。

その分かりやすい例が像の向きの問題です。
たとえば屈折式の天体望遠鏡の像は上下左右反対の倒立像です。
宇宙には絶対的な天地方向はないので、まずこれは妥協するとしましょう。
しかし、一度この天体望遠鏡を星に向ければ分かるはずですが、
直接覗いたのでは、直ぐに首が痛くなり、
光路を直角に曲げるアタッチメント(天頂プリズム)を
セットすると今度は裏像になるのです。
裏像とは、像の一方向だけが反転する鏡像のことです。

この問題がずっと未解決のまま放置されて来たことに強い疑問を感じた
私はそれを追求し、ついに解決の道を探り当て,1994年に特許登録されました。

それがEMSです。

上図は、EMSを使用した双眼望遠鏡の接眼部の光路図です。

   天体望遠鏡直視の倒立像     天頂プリズムによる裏像   EMSによる完全正立像。

上の3枚の写真をじっくりと比較してみてください。右の正立像が最良であることは勿論ですが、
絶対的な天地方向を規定できない宇宙空間では、左右の写真は基本的には同じ物であることが分かります。
つまり、倒立像までは何とか許せますが、真ん中の裏像は全くの別物であって、致命的に不都合な像であることが分かります。
EMSシリーズを始め、私が製作しているいろいろなミラーとその応用例を次ページ以降でご紹介しましょう。