初期型 SHWARZ f8 Bino 改造 20cm Bino
井上さんについで納品されたシュワルツf8、ですが反射双眼を常用して来た私に
とって、屈折特有のコントラストの高さ、像の安定性、即観測に入ることが出来る、
また良好な動体追従性等、新鮮な魅力がいっぱいでした。
また松本さんから”この架台の剛性の高さは20cmにも対応できるくらいしっか
りした物だ”と聞いておりました。そして井上さんが憧れのTOA130に乗せ換えら
れた事を
知り、私も予ねてからもくろんでいた20cmへの乗せ換えの計画を具体化しまし
た。
勿論、このスペックの筒は市販されてないので レンズだけを入手してあとは自作
しかありません。 そこで日本屈折光学に研磨を依頼したところ、昔(20年前)の
中古20cmf7が 2本あるとのこと。私は舞い上がるような気持ちで星像も確認せ
ずに 2日後には入手していました。ほぼ同時に松本さんに乗せ変えの意思とEMS
部分の改造の予約をし、 鏡筒の切断再塗装 ボ−グ中版ヘリコイドの取り付け、
フォ−ク台座の再製作、ステンレス棒の延長、光軸調整部分の フライスカットを同
時に進行しました。
完成後に得意のプラダンを加工した軽量一体フ−ドを取り付けました。
20cmともなるとさすがに接眼部なしでも1本15kgを超え、オリジナルの架
台のアリミゾは保持こそ出来ますがで、とても鏡筒移動で平行を保つことは困難であ
ることが予想できましたので、左右鏡筒をFIXとしました。
よって目幅調整は第1〜2ミラ−間にヘリコイドを設定し、ミラ−間に余裕ができたの
で松本さんの勧めでヘリコイド内にクロマコ−ルが装着できる仕様にしました。完成
まで3週間、で 一騎に仕上げました。
ピント合わせは粗動を中版ヘリコイドで、目幅の多少の移動によるズレは接眼レン
ズ
直下のビクセンのラックピニオンで補正します。
次に組み立てですが松本さんの架台に左右別に載せ、アリガタを締め付け、水平ベ
アリング移動を利用して両バンドの出会い部分に配した4個の10ミリ斜め定盤連結
子でがっちり締めこみます。 これほどの筒になると載せるのが精一杯で、水平ベア
リング移動で、列車の連結時のように連結子をくぼみに誘導してくれる構造は非常に助
かります。
鏡筒を立てた状態での組み立ては、水平に載せるのから見て、前後バランスの差
(負担を少なくするために接眼部がはずされてアンバランスになった状態)が体や望
遠鏡の架台脚部へ負担が少ない(転倒防止)のです。 この機構のおかげで分解組
み立て積み下ろし10分以内をクリアし、移動観測にも大きく構える必要がありませ
ん。
次に使用感ですが、20cmは予想どおりに巨大で、対象物に向かって操作する感
覚はさしずめ大型のバイクを操っているよう感覚です。
しかしさすがに設計重量の2.5倍もの過重では高倍でのふらつきが目立ってくるの
で、架台の水平可動部や接合部の補強を予定しています。
先ず白鳥座付近の天の川を流してみました。15センチで見慣れた視界とは明らか
に違うにぎやかさ、明らかに明るい、M57でもイメ−ジがより直視で鮮明に得られ
ます。
ここにも口径差の大きな壁があったことを改めて確認できました。また南のM17、
8、20にも向けてみましたが当然のように集光2倍の現実をまざまざと見せ付けてくれまし
た。コントラストの良さを加えると28センチ反射双眼にも匹敵します。またコト座のε
もこんなに離れて見えていいの?てなくらいに分離し、精度の高さが 伺えます。
アクロマ−トということで当然のことながら色収差はあります。deep skyでは殆
ど問題になりませんが高倍率での観測はクロマコ−ルに期待したいところです。
先日火星観測会があり、170倍で子供達が”ワ− いくらみたい”とか閃光花火の
火玉みたいとそこでも擬似立体感を 伺わせる発言を連発していました。
まだ満足のいく星空にはめぐり合えていませんが是非この秋には最高の星空の下へ
遠征したいと思っています。