松本龍郎の日記(雑記帳)
Diary of Tatsuro Matsumoto (7)


2009年1月1日~

                       E-Mail: 松本龍郎


2009年,雪の正月(White New Years') (090101)         ヘリカル-クレイフォード(Helical Crayford) (090315) 

Innovative eye-focuser for a binoscope (BINO用アイ・フォーカサー) (090318) 

Coo became a Cinderella Boy!! (玉の輿に乗ったクー) (090330) 

3rd generation of the focus compensator!! (第三世代仕様のピント補償機構)(090401) 

4th generation of the focus compensator!! (第四世代【最終】仕様のピント補償機構)(090409) 

Innovative Alti-Azimuth Mount for a Binoscope!! (究極架台開発中)(090430) 

The Mount perfectly cleared the loading test!! (搭載テスト成功!)(090504) 

MOROHA NO TSURUGI (両刃の剣)(090525) 

ステレオタイプ(stereotype)の呪縛(090526) 

60cm双眼望遠鏡製作中(60cmBINO is in the making by an Amateur in Europe)(090603) 

A letter from "Coo".(クーからの便り)(090604) 

PayPal(090618) 

My friend in heaven(天国に逝った友達)(090719) 

Solar Eclipse at Home (自宅で日食観察)(090722) 

Throes of Creation(革命前夜の産みの苦しみ)(090730) 

Advent of the Era of the Ultimate Visual Instrument!! (眼視手段の新時代到来!!)(090805) 

Beware of shameless copy!! (第二回双望会)(091027) 

Alignment of EMS-BINO(EMS-BINOの光軸調整について)(091127) 




2009年11月27日


Alignment of EMS-BINO(EMS-BINOの光軸調整について)

 EMS-BINOを開発して以来、性能の向上と納期の短縮に全力で努めて来たものの、全てを一人でこなして来たため、 使用マニュアルの作成等のソフト的な部分がどうしても二の次になって来ました。

 自転車に乗れる者は、自分が乗れなかった頃の感覚を思い出すのは難しく、どうしても当たり前のことと考えてしまう 傾向があるようですが、最近、EMS-BINOのユーザー人口が増えるにつけ、自転車の補助輪に当たるような補助手段も、 ユーザーによっては用意しておくべきかな?と感じ始めました。

 雪上スポーツ(移動手段?)に例えると、市販の双眼鏡は、乗りさえすれば誰でも斜面を滑り降りることが出来る、 舵付きのソリのような物です。 一方、EMS-BINOは、(誤解を恐れずに言うと)多少スキーに似たところがあるかも知れません。 初心者がいきなりリフト に乗って山頂に上がっても、下を見て怖くなって、結局はスキー板をかついで斜面を歩いて降りるハメになることもあるか も知れません。

 スキーであれば、まずはボーゲンを覚えるだけでも、結構な関門があります。それから進んで、両脚を揃えて華麗にター ンが出来るようになるには、かなりの精進を要します。 ほとんどの人が、スキーに接する前に自転車を乗りこなしてお り、曲がる際に重心を遠心力と反対方向に傾ける自転車の習慣が、ほとんど本能的に身に付いています。スキーの曲がり 方は、それとは全く逆で、ターン時には常に谷足に重心を移動しないとけないので、最初はなかなか受け入れ難いものの ようです。

 しかし、スキーと比べると、EMS-BINOの光軸調整のハードルは、桁違いに低いと言えます。本当は、“習得”という言 葉を使うこと自体が間違いなくらいで、むしろ“約束”と言うべき内容です。

  EMS-BINOの光軸調整は、使用者の“勘”で調整するのではない、ということを、まず理解してください。
 ポケットの中の2枚の百円硬貨をきちんと揃えることは、手探りでも可能です。見ながらやれば、さらに確実です。 2枚の百円硬化を重ねて、ずれていたら、どちらかの硬貨の縁が外(又は内)に出ます。完全に重なると、真上から見れ ば、1枚の硬貨のように見えます。 これが、完全に揃った状態です。約束さえ守れば、この2枚の硬貨を揃えることと同じレベルで、確実に正確に光軸を合わせることが可能です。

 ただし、ただやみくもにBINOを覗いていては、上記の2枚の硬貨の例のようには、像の位置(ずれ)が明確に特定でき ません。 なぜなら、私たちの眼の旺盛な輻輳力が、内寄りの光軸ずれの検出を埋没させてしまうからです。
 それが、ある見方をすることで、その輻輳の介入を完全に排除でき、上記の2枚の硬貨と全く同じように、“ずれ”を客 観的にしかも非常に正確に見極めることが出来るのです。

 その方法は、当サイトで繰り返し説明しており、それをちゃんと読んでくださっている方や、完成したBINOを当方で受け 取ってくださった方は、すぐにマスターされます。 どうしても当サイトを斜め読みされる方のために、再度、その説明 を試みます。

 眼をアイピースのアイポイントから、25cm以上離します。もちろん、目幅が合っていることが前提です。すると、射出 瞳が一つの円になって融像し、その中に目標の像の位置(ずれ)を正確に検出することが出来ます。光軸が完璧であれば、 目標も、融像した射出瞳の円内に一つの像として融像して見えます。(左右の像が、それぞれの射出瞳の中で同じ相対位 置を占めていないといけません。)

 この方法は、決して“勘”で合わすのではない、ということをご理解いただけたでしょうか。 従って、EMS-BINOは、 この方法を習得したユーザーであれば、光軸は常に完璧であり、逆に、これを理解していないユーザーのBINOは、ほぼ常 に狂っている、というわけです。極論すると、EMS-BINOは光軸が完璧か、大幅に狂っているか、の2種類しかなく、中間 はない、ということです。

 後者に属する不幸なBINOを少しでも減らしたい、出来たらゼロにしたいと強く願い、どうしても正しい調整方法を理解 されない一部のユーザーが、本来の方法をマスターされるまでの一時的な補助手段としての、自転車の補助輪のような物 を何とか用意しよう、と思っているこの頃です。

 さきほどの説明に戻りますが、まずは、ずれを客観的に検出するのが、調整作業に入る前の段階で重要なことです。右 の像が左の像に対して、どっちの方向にどのくらいずれているのか、ということを確実に知ることが出来なければ、調整 が完璧に行えるわけがありません。ただ漫然と、なんだか光軸が狂っているみたい?と、EMSの調整ノブをいじくり回すの は、道に迷った人が地図上の自分の位置を知らずに歩き回るのと一緒です。

 この技(というほどのものではないですが)を習得しているかどうかを、市販の双眼鏡で確認できます。まず目幅を正 確に合わせた双眼鏡を三脚に固定し、目標を視野中心に入れます。それから徐々に眼をアイポイントから離して行き、さ きほどのように、射出瞳の円が一つに見えた段階で、左右の像が円内で同じ相対位置を占めているかどうかを見るのです。  基準内の誤差であっても、微妙なずれが検出できるはずです。 また、それでずれが無ければ、このチェックで初めて、 その双眼鏡が完璧に調整されていることを知ることが出来ます。

 繰り返しになりますが、これは“技(わざ)”と言うほどのものではなく、当方にお見えになれば、90%以上の方が十秒 ほどで理解される方法で、一度理解されたら、次からはどんな双眼鏡であっても、その残存の光軸ずれを明確に言い当てる ことが可能になります。

 この手法を習得していれば、たまたま遭遇した他人のEMS-BINOの光軸が狂っていたとしても、EMSのX-Y調整ノブをほん の少し回せば、瞬時に完璧な光軸を取り戻せますし、光軸ずれの方向も指摘することが出来ます。それが出来ない方は、 その狂ったEMS-BINOやユーザーを笑う資格はありません。(その方も同じレベルです。^^;)

 私の地元の友人は、有名メーカーの大型高級双眼鏡を光軸の再調整のために3度もメーカーに送りましたが、それでも完璧にはなり ませんでした。(プリズムの大きさに余裕がないのも問題のようでした。(光軸がましになると、プリズムが偏って微妙 なケラレが出た))

 EMS-BINOには、固定した“光軸”の概念そのものが無いので、市販の高級双眼鏡の光軸精度と同次元で比較議論すること自体 がナンセンスで、それは、天体望遠鏡を知らない方が、固定した倍率の概念を持たない天体望遠鏡に対し、「これは何倍 の天体望遠鏡ですか?」とよく質問するのと同じことです。

 天体望遠鏡は、カメラのフランジバックのように、フォーカシングが固定しておらず、高精度なフォーカサーによって フォーカスが調整できるように、EMS-BINOでは、常に完璧な光軸が維持できるようにアジャスタブルになっているわけ です。

 従って、EMS-BINOの調整機構を悪用すれば問題が無いとも言えませんが、適正な重心移動を行わないと滑れないし、 危険性もあるスキーについても、「スキーは危険な乗り物だから使用禁止にしよう。」という動きがあり得ないように、 ユーザーアジャストのBINOの存在自体を否定することは間違っているわけです。

EMSの光軸または原理に関する過去の日記;

EMSの種明かし

斜位テスト

EMS-BINOの調整





2009年10月27日


Beware of shameless copy!! (第二回双望会)

 10月23~25日まで、双望会に参加して来ました。 銀ミラー元年の記念すべき双望会でしたが、あいにくの天気で、天体はほとんど見られませんでした。初日の夜に、 薄雲を通して木星が見えた程度で、次第に本曇りから、雨がぱらつくようになりました。 翌朝は、雨こそ降っていませんでしたが、午後の機材紹介が半分強終わったところで雨が降り出し、そこで機材紹介も中止 となりました。

 銀ミラー仕様のEMS-BINOは、片側使用を含めて、5台エントリーしており、日中の景色では、かなりの方に見ていただ き、銀ミラーの威力を体感していただいたようです。特に、K-NEBULAさんのAPM130-BINOでは、旧アルミ仕様のEMSと新銀 仕様のEMSを左右に同時にセットして比較させていただき、紅葉した木の葉の見え味が一皮剥けるのが体験できました。

 また、池田さんご持参の無限回廊観察装置は、アルミと銀のミラーの反射傾向の違いを如実に体験させてくれるもので、 皆さん驚いていました。

また、雨で屋内に幽閉された参加者の間で、池田さんの瞳孔最大径の測定カメラが好評で、特別に開放していただいたプ ラネタリウム室で、私も測定してもらい、8㎜近い数値に気を良くいたしました。^^;

 さて、昼間に見せていただいたEMS-BINOの光軸評価ですが、残念ながら、今年は完璧な光軸のBINOと光軸が狂っている BINOの二極化傾向がやや目立ちました。これは、ユーザーの方だけを責められるものではなく、供給元としての責任を強 く感じました。この問題に対する対策としては、X-Y調整ノブに矢印を付けることを最近より開始していますが、さらなる備えを考えて います。

 EMSやBINOの工程は当サイトで公開していますので、工作手段があれば、自作は難しくありません。双望会会場で 完全自作BINOを見ても、当原理や創始者に対する敬意を持ってくださっていれば、むしろ応援したい気持ちになります。
 ただ、プロの機械加工業者によるEMSを含む製作は、たとえ“自作(自分用)”の隠れ蓑を纏おうとも、客観的に見れば、 それが詭弁であることは自明です。開発に至る長い苦難の歴史を理解することなく、結果のみを無断で盗用するのは、 法解釈の問題以前に、人間として恥ずべき行為だと思います。 当業者にEMSのサンプルや関連情報を提供された方や、 仕事を依頼する方も同様と見なします。






2009年8月5日


Advent of the Era of the Ultimate Visual Instrument!! (眼視手段の新時代到来!!)

My erecting mirror system, EMS is achieving practically total reflection of the incoming light along with the inherent feature of the diffraction limitted image. It means there will be no single reason to endure the stiff neck at zenith observation or bear the frustration of the reversed image of a diagonal prism. EMS-ULTIMA, the new EMS, will make its formal debut in due course. Here is the detail of the process of its development.
EMS-ULTIMA coming soon

 EMSの対空正立手段としての優位は、その原理のシンプルさに由来するものなので、 私の本分は、その時代に調達可能な最善の素材を使用してEMSを製作することだと考えて来ました。

 その意味で、素材ミラーには、長い実績と高い反射率が両立した増反射アルミ蒸着を採用して来ましたが、最近 になって、dielectric coating(誘電体多層膜)のミラーが望遠鏡業界にも入って来たことから、 反射率のさらなる改善の可能性を模索しておりました。

 結論として、誘電体多層膜は入射角が大きいEMSには不適であることと、銀コートが最適で あることが判明しました。 しかし、銀コートは未だに天体望遠鏡業界には導入されておらず、蒸着 技術自体はすでに確立されていたものの、実際に望遠鏡用のミラーに応用するには、数々の現実的なハードルを越えなければなりませんでした。

 そのような仕事は私の範疇を越えるとも思いましたが、業界の動きが全く見られない ことから、自らがリスクを負って動かざるを得ない状況に至り、この度、それらを全て克服し、EMSへの特殊銀コートの採用に道を開きました。
 これにより、ついに、明るさ、解像度の両面に於いて、ダイレクト視の天体望遠鏡と同等なレベルの、90度対空の正立像 観察の手段が実現したわけです。
(近日中に価格を含めた詳細を発表し、受注を開始いたします。もちろん、 従来のミラーの新ミラーへの交換も承ります。)

EMS-ULTIMA coming soon






2009年7月30日


Throes of Creation(革命前夜の産みの苦しみ)

Why should I be going ahead all the time? Isn't it a time to take a rest and get returens on the investments I have made so far? But it seems to be my nature or my destiny to aim at the ultimate performance of the EMS all the time, regardless of the profitability. Now, EMS is achieving another breakthough in its 20-years' history, but it also means a lot of throes of creation. Anyway, It will be clear in due course what it really means.

 当方の進度と一般の認識のタイムラグに言及するのは、時に反感も買うだろうし、利益にならないと 思いながらも、産みの苦しみの渦中にいる者としては、その焦燥感がどうしてもどこかで噴出してしまうようです。

 20年の時を経てやっと私のEMSに対する初期の思いが世間に理解されかかったところで、いわば製品が認知されかかったところで、 また次の大きな転換を策すということは、投資の回収のみならず、いろんな意味でリスクがあって、自ら墓穴を 掘っているのか?、開けてはならないパンドラの箱を開けようとしているのか?と、自らを省察しながらも、 どうにも止まらないのが自らのサガ(性)のようです。

 今、EMSの新たな"breakthrough"に向けて、具体的な準備に追われているわけですが、そういう下準備的なことは家族にも分からないようで、 まして遠く離れた方々には、尚更理解できないのかも分かりません。大きな節目を迎える準備には時間がかかり、外からは一見 仕事が停滞しているかに見えると思いますが、結果が見えれば、今日の停滞?の意味をご理解いただけると 信じて頑張っています。出口の明かりは見えています。^^;

 





2009年7月22日


Solar Eclipse at Home (自宅で日食観察)



Left photo is the fully eclipsed Sun projected on the road sign by a hand mirror. The right photo was taken directly by a hand digital camera through thick cloud operating as a perfect filter. From left, they were taken at 11:05AM and 11:19AM respectively.

 周到な準備で(悪天候の)南の島に行かれた方々には悪いのですが、自宅で無手勝流で部分日食を堪能しました。 薄い雲を透かしている間は、水面に映った太陽像を見、濃い雲が最適なフィルターを提供してくれた時には直視 で見、雲が晴れたら、手鏡で太陽像を道路標識に投影させました。 近所の方や通りすがりの人を囲んで、 結構盛り上がりました。^^(前日までに自分用も含め、日食グラスを完売してしまったため、即興で 準備した道具立てでした。(手鏡と絞りとバケツの水^^;))

 さて、道路標識に手鏡で投影した太陽像は正立像?、裏像?、倒立像?  右の写真が見たままの向きなので、ヒントになりますね。 ”1回反射だから裏像”というようなステレオタイプを 引用すると間違います。投影の場合は、スクリーンを内から覗くか、外側から透かすかで事情が変わりますし、 この場合は手鏡とその上に置いた絞りがピンホールカメラとして機能しています。^^






2009年7月19日


My friend in heaven

One of my dearest friend passed away on the morning of 17th that happened to be the day of my new EMS housing planned to be casted for the first lot.

She was so amazing that I had never heard of her complaining of her health despite that she has had cancer for as long as ten years.

I have just come home from her funeral carried out by Christian style.

The preach of the minister was,
JOB: 19-25 to 27;
PSALM: 23-1 TO 6.

We sang number 189,LITTLE BROWN CHURCH that she liked to sing.

 かけがえのない友を失いました。

 彼女が癌をかかえていたことを知ったのはほんの最近なのに、喪主の挨拶から、10年も闘病しておられたことを 知りました。

 市民運動の戦友でもあった彼女の知力と行動力は半端でなく、健康上の愚痴など、一度も彼女の口から聞いた ことはありませんでした。大きな仕事をしていた夫を支えながら6人の子供を育て上げた、見事な生き様でした。

わたしが初めて世の中と出会ったとき

  いつかこの日が来ることは覚悟していました。 メールが来なくなって久しいので、心配していましたが、 逝く時は黙って逝く方だと予想していた通りでした。 最後まで弱みを見せなかった彼女のやつれた顔は見たく なかったし、彼女も見せたくなかったはず。 結局一度も見舞いに行かず終いでした。

 私もメールの返信は早いことで定評がありますが、彼女の作文のスピードは桁外れでした。 こちらがピンポン玉を投げれば野球ボールが返って来て、野球ボールを投げればバスケットボールが返って来ました。

 膨大な交換メールが大切な遺品となりました。  以下は、最後頃にいただいたメールです。

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先日はヒョンなことからメールをやりとりすることになり、お馬鹿な話もご紹介して しまいました。

 そこで、今日はお口直し。
 中目黒教会の友人が送ってくれましたので、彼女の文章を早速おすそ分けです。

KKさんの中目黒教会報への寄稿から。

 時折海外の友人から、興味のある文章がインターネットで送られてくる。ユーモア たっぷりの小ばなしもあるし、宗教的、精神的な意味深い文もある。だいたいどの文 の終わりにも、「あなたのお友だちにも、これを送ってね。」と書き加えられてい る。今月ご紹介するお話もその一つである。キリスト教的コメントは何も含まれてい ないが、この話を読んだ私は、欠けたところの多い私をそのまま受け入れて、役立た せてくださる神様の存在を思ったのである。

               *****

ひびが入ったかめ

 中国のおばあさんが肩にかけた天秤棒の両端に、一つずつカメをぶら下げて水を運 んでいました。一つのカメは完全無欠で、入れた水全部を運ぶことができましたが、 もう一つのカメにはひびが入っていました。

 小川からの長い道のりを家まで歩いてくると、ひびの入ったかめの水は半分に減っ ていました。おばあさんが一杯半の水を運ぶ毎日が二年間続きました。

 完全なかめはもちろん自分の功績を自慢しておりました。しかしかわいそうにひび が入ったかめは、自分の不完全さを恥じ、本来なら一杯の水を運ぶために作られたの に、半分しか運べないことを嘆いていました。

 苦い失敗と思われた二年の後、ある日このかめは小川のほとりでおばあさんに言い ました。
 「わたしは恥ずかしい。わきについたひびのおかげで、家に着くまでに半分も水が 漏れてしまうのですから。」
 おばあさんはにっこり笑って言いました。
 「お前さんの側の道に沢山の花が咲いているのに気がつかないかい?反対側の道に は花なんか何も咲いていないのに。
 わたしはお前さんのひびにはずっと前から気がついていたのだよ。だからお前さん のカメの側の道に花の種を蒔いておいたのさ。毎日帰りの道にお前さんが水をやって いたのだよ。だから二年間テーブルに飾る花が沢山摘めたのさ。
 ひび割れの状態のそのままでいてくれたお前さんがいなければ、家の中を優雅に飾 るお花はなかったのさ。」

 私たち一人ひとり、それぞれ欠けたところを持っています。でもこの欠けやひびが 一緒になって、私たちの人生を非常に興味深く、価値あるものにしてくれるのです。 私たちは一人ひとりをあるがままの姿で受け入れ、その人たちの長所を見つけなけれ ばいけません。

 さて、ひび割れを持つお友達や家族のみなさん、今日もよい日でありますように。 そしてあなたの行く道の傍らに咲く花の香をかぐことを忘れないでね。

 この文を誰でも好きな人に送ってください。そしてこれをあなたにお送りしたひび 割れのかめを忘れないでね。

                 ******





2009年6月18日


PayPal



For the convenience of my customers, I have set up a PayPal account.

 遅れ馳せながら、PayPalでの決済を開始しました。 いずれ当サイト内で正式にご案内したいと 思いますが、取り急ぎここで発表させていただきます。






2009年6月4日


A letter from "Coo".(クーからの便り)



Nearly three months have past since Coo was sent to the second keeper. As my expectation, Coo is sending the happiest life with the new keeper.

Left photo: He is lying on the box of Nikon's 10cmED equatorial set that was once a gem for manias. That explains how deeply he is loved by his new keeper.

Right photo: He is deep asleep stretched by his keeper.

 手放しておきながら、勝手なものですが、やはりクーのことは気になります。 最近送っていただいた クーの近影に、予想にたがわず幸せに暮らしていることを確認しました。

 左は、ニコン10cmED赤道儀の箱の上でくつろいでいるところ、右は爆睡中。伸びをしたところを、さらに飼い主 に伸ばされて、まんざらでもない様子。^^ 新しい飼い主に合掌。






2009年6月3日


60cm双眼望遠鏡製作中(60cmBINO is in the making by an Amateur in Europe)

 巨大双眼望遠鏡製作に関する打診は、以前より時々ありますが、計画が具体化する段階で 表面化する諸々のハードルに阻まれて、最終的には断念されるケースがほとんどと言えます。 今ご相談いただいている方も、 数年前にお問い合わせいただいてからご連絡が途絶えたので、きっと断念されたものと理解しておりました。

 ところが、それは単に個人的な事情で計画を保留されていただけで、計画遂行の情熱はいささかもしぼんでおられなかったことが 判明しました。本日、具体的に計画を始動されたことを、初期図面と共に報告して来られたからです。 孤島の別荘に設置されるもので、一般的な自作ではなく、基礎部分は大型望遠鏡メーカーに依頼して天文台クラスの建造の意気込みで取り組まれるようです。

 初期図面を見て驚いたのは、80cm-BINOの図と並んでいたからです。最初80cmを計画され、予算オーバーで断念 されて口径を60cmに下げられたというのですから、いよいよ本気だということが分かりました。

 すでに広く一般化した逆視タイプのニュートン式ではなく、カセグレン式で、EMSでのの90度対空視を望んでおられるわけです。 Fが長いので、意外に現実的なサイズのEMSで実現しそうで、ここにも新型のミラーハウジングが役に立ちそうです。

 f=6,000mmとすると、40mmで150倍が最低倍率、この時の瞳径=4㎜、気象条件が良い所と聞いているので、完成後が 楽しみです。(日本(本州)のシーイングでは活かせないスペックでしょうね。)






2009年5月26日


ステレオタイプ(stereotype)の呪縛

 ”天体望遠鏡=倒立像”、というのも一つのステレオタイプであって、世間一般的には未だに抜け出せていないもの だと言えますが、この辺までですと、当サイトをご訪問くださる方々はすでに問題意識を持たれて長く、とっくの 昔に脱ぎ捨てられたステレオタイプかと存じます。

 しかし、このステレオタイプにも段階があって、さらに上の、またその上の階層でも、それは存在するわけです。 私たちが未だに抜け出し難い、(屈折式の)天体望遠鏡の構造のステレオタイプは、外観から言いますと、筒先 から、対物フード →(中に)対物レンズ(セル&対物側フランジ) → 鏡筒パイプ → (フランジ&)繰 り出し装置(ドローチューブ)→ 接眼アダプター の順に構成されるもので、実際、これから逸脱した市販の天 体望遠鏡は皆無であると言っても過言ではありません。

 そして、望遠鏡メーカーには、天体望遠鏡は直視で見るのが基本だという意識が猛烈に強くあって、アイピースと 望遠鏡接眼部との間には、せいぜい天頂プリズム(ミラー)が1個介在するくらいの認識しかありません。 です から、たまに双眼装置等に気を使った、極端にバックフォーカスの長い鏡筒を出したとしても、上記、直視(もし くは天頂プリズム1個)での合焦とを両立させようとするものだから、どうしても極端に長いドローチューブを 一緒に装備してしまうことになるわけです。

 そして、その長い管路(ドローチューブ)の末端に、これまた長い同等管路を持つ双眼装置やEMSを装着して、 ドローチューブをうんと繰り入れて使用していたわけです。

 合焦しない場合は、やむなく鏡筒のカット等を行って長い総管路のフルシステムをさらに対物側に繰り入れ、鏡筒カットを 免れて合焦する場合も上記のジレンマを背負うわけです。(特に小口径の鏡筒では、ドローチューブの後端が対物レンズ後面 に当たりそうになることも珍しくありません。 ドローチューブもカットすれば状況は緩和しますが、往々にして 内径が細い物が多いので、抜本的な解決に至らないのが普通です。)

 望遠鏡メーカーが、“直視(もしくは天頂ミラー1個)での合焦”の呪縛から解き放たれない限り、EMSの都合と 市販鏡筒が完璧に折り合うことは今後もあり得ない、ということに気付くのに、あまりに長い年月を要しましたが、 ようやく最近になって、そのことを明確に認識できるようになりました。 つまり、私自身も、『望遠鏡パーツは、ドローチューブ末端のアダプターに挿入するもの』というステレオタイプ の呪縛に縛られていた、というわけです。

 長いドローチューブの末端に、さらに長い光路長の光学アタッチメントを装着することの矛盾は、単に光学的な側 面ばかりではありません。視度補正や、規格が統一されていないアイピースのピント位置のばらつき《これはアジ ャストリング等の外部的な工夫で克服できる》を補償するためだけに、ドローチューブ+光学アタッチメント+重 量級アイピース、という巨大な総質量を大掛かりな手段で以って常に動かし続ける、という、力学的な矛盾でもあ るのです。

 上記ステレオタイプから開放された先に、どんな正解が待っているかと言いますと、それは、『メインフォーカ サー(+長いドローチューブ)を撤去した鏡筒、またはフランジにEMSの第一(望遠鏡側)ユニットを直結する。』 ということです。
(もちろん、今度は余るバックフォーカスに相当した延長管を要する場合もありますが、市販鏡筒の現状からする と、それは不要か、せいぜい極短い物でしょう。 特に小口径の場合は、重量構成比が大きいメインフォーカサー の撤去は、軽量化という極めて大きな副産物ももたらしてくれます。また、今までEMS-BINOの素材として 却下して来た、繰り出し装置の先にレンズ後群が配置されたphoto-visualタイプの鏡筒も 射程に入ることになります。)

 ただし、それを美しい形で実現するには、いくつかの課題をクリヤーする必要があります。当サイトを注意深く 見てくださっていた方は、私がそれらの一つ一つを克服して行った過程を思い出してくださっていることと思い ます。

 まず、メインフォーカサーを撤去するわけですから、別の設置箇所を決めて、代替フォーカサーを設置しないとい けません。先述の趣旨からして、設置箇所は当然アイピースのごく近傍になるわけですが、2インチサイズのアイ ピースを使用する前提に於いて、58㎜くらいの目幅制限を満たすための外径制限があるので、low-profileの要求 と相俟って、これだけでも十分、計画を断念するに足るハードルがあったわけです。

 曲折を経て、最小目幅の障害にならないアイフォーカサーの基礎的な実験に成功したことは、すでにここで発表し ています。

 次に、フォーカサーをアイピースの根元に移動したことで、第一ミラーユニットを少し大きくする必要が生じま す。 これは単に光学的な要求ばかりではなく、鏡筒→フランジ→EMSの第一ユニットに至るアウトラインが極力 段差なく美しい流線型となって繋がるためにも、十分な大きさ(開口径)の第一ミラーユニットを準備することの 意義は大きいのです。

 これは、現状でも口径12cmクラスくらいから窮屈だったEMSの第一ミラーハウジングを、いよいよ大きくす るための機が熟したということです。

 目下、20年来の懸案だった新型の大型ミラーハウジングを、満を持して開発中であり、それが完成すると、 EMSがこれまでの諸々のジレンマから開放され、いよいよ次のステージに向けて大きく進化するわけです。

 数ヶ月以内には、ここで重大発表をさせていただくことになるでしょう。






2009年5月25日


MOROHA NO TSURUGI (両刃の剣)

"MOROHA" maeans "double-edged" in Japanese, and "NO" is for "of" , and "TSURUGI" is for "sword". The order of the words is reversed in Japanese. So, the title means " DOUBLE-EDGED SWORD". Japanese use the term expressing contradictive resort that can bring us both the blessing and curse.

A video of EMS-BINO was submitted to "YOU TUBE" by an Italian user. I firstly welcomed the fact that the VIDEO of my EMS-BINO is being released to all over the world, and put the link on top of my website. But, stop to think of it, I thougt at the same time of the concern of MOROHA NO TSURUGI both in the field and in its contents itself. I know that there is no harm meant by the submitter, but he treats my EMS-BINO as if it were of the same level of product as the commercial binoculars. So, I withdrew the link of it on the top of my website.

 イタリアのユーザーが"YOU TUBE"にEMS-BINOの動画を投稿してくれたので、一時トップページに リンクを貼ったものの、国内のユーザーの方のアドバイスもあり、また自分自身の危惧もあったので、取り下げました。 常に新鮮な情報を発信し続けるのには莫大な時間とエネルギーを費やすのですが、一方で情報発信は 両刃の剣の側面を持ち、何ともやっかいなものです。

 投稿者には悪意はなく、業者さんでもあるので、市販の大型双眼鏡も売らないと経営が成り立たない 事情も分かりますが、撮りかたから、氏の本音の価値観が自ずと読み取れます。 ここはおおらかに受け止めるのも一つの選択肢 ではあると思いますが、好意的な第三者の目にも違和感があったということは、やはり"blessing"を抑えこむ"curse" の部分が無視できないのだろうと判断しました。また、すぐ隣にこんなふざけた投稿が並んでいるような"YOU TUBE" という玉石混交のメディア自体についても慎重になる必要があるようです。

 EMSを扱いながら、横に裏像の天頂ミラーを並べる販売店も、営業のために仕方なくという雰囲気ではなく、 積極的に裏像の天頂ミラーを推販していることに矛盾を見ますが、今後どの辺で線を引くのか、 難しい判断を迫られることが多くなると思っています。






2009年5月4日


The Mount perfectly cleared the loading test!! (搭載テスト成功!)



The mount perfectly cleard the loading test with a pair of 12cm-F5 achromatic OTAs. The span of the two axes "D" is 183mm. This is within the capacity of the EMS-LS set, but beyond that of the EMS-L or M. The photo was taken with EMS-M set temporarily borrowed from other small binoscope.

My hand felt excitingly silky smooth feedback while operating this mount loaded with the OTAs.

Removable counter-weight unit promises the full-stroke balance, but you can omit it when you are not so critical about balance.(right end photo)

 新型架台の操作性を確かめるために12cmF5鏡筒を載せてみましたが、動きは実に滑らかで安定しており、 この新型の機構の成功を確認しました。

 上下回転軸ユニットの構造的な秘策により、鏡筒間隔の拡大を最小限に留めることに 成功していますが、それでも鏡筒径が115㎜くらいあると、鏡筒(中心)間隔"D" = 183㎜となり、F5の場合、EMS-LSセット(即ち、15cmクラス用のEMSセット)でないと対応できません。 要求バックフォーカスもそれに準じて長くなりますので、フォーカサーも大径の物を使用することになります。 (写真はEMS-Mセットを臨時に借用して撮影しています。目幅が届いていないことが分かると思います。^^;)

 4/30の記述で、鏡筒径に制限を設けたのは、定番規格のEMS-LSのキャパによるものであり、この方式の架台 その物にはサイズ的な制約はないことを、今回のテストで実感しました。(つまり、鏡筒間隔に相当したサイズの EMSの第一ミラーを準備すれば良いということであり、前記制約は、単にコスト的なものに過ぎません。)

 アリガタは直接鏡筒に穴を開けて固定するのがよりすっきりしますが、鏡筒に穴を開けることに抵抗を示す 方が少なくないことと、当方の作業性からも、バンドを利用した方がはるかに能率が良いため、当面はバンド、もしくは 鏡筒付属のブラケットを利用する方式を採ろうと考えています。(バンドを介しても鏡筒間隔が広くならないように 工夫しています。)

 ノーウェイトでも使用可能ですが、鏡筒天地方向のカウンターウェイトユニット(着脱可)を使用 するとフルストロークで完全バランスが得られます。(一番右の写真)






2009年4月30日


Innovative Alti-Azimuth Mount for a Binoscope!! (究極架台開発中)



A pair of OTAs floating in the air is the ultimate goal of the EMS-BINO in the sense of seeking after simpler structure. Regrettably, I have to say that it is only possible in the outer space of no gravity.

Instead, I have succeeded in making a prototype of the simpelst mount for the EMS-BINO to be used on Earth that has gravity of 1-G. This mount is so simple that the Binosocpe on the mount must look as if it were floating in the air.

 EMS-BINOの架台について真剣に考えて来られた方であれば、写真だけで説明は不要かも分かりません。 positiveな衝撃を以って受け止められるか、機能的にnegativeな危惧を持たれるかは、ご経験や嗜好によって 別れるところでしょうが、開発中のこの架台の試作品の段階ですでに大方の問題を克服しています。

 当面は最大でも鏡筒径115㎜以下で焦点距離600㎜程度までの鏡筒を前提にしており、この試作品の上下回転軸の支柱は最長(300㎜)に設定 していますが、主流は8~9cmクラスの短焦点鏡筒と考えるので、支柱は200㎜程度で良く、写真の印象 よりも随分と短くなる予定です。(試作で載せてみる鏡筒がまだ決まっていないため、最長にしてあります。取り敢えず、 在庫を多数確保している12cmF5鏡筒を載せてみる可能性もあります。鏡筒長に応じて最適な 支柱長に加工しやすいように、支柱は板材の代わりに丸棒にしました。20φのジュラルミンの2本 柱ですが、軽くてかなりの剛性があります。)

 この架台のメリットは、上下回転軸を水平回転軸が貫き、さらにBINO本体の重心が水平回転軸上にあることで、 そのため架台や脚に対する負担が小さく、安定していることです。 そして、鏡筒が単体で保管、運搬でき、 現場で1本ずつ搭載できること。 架台その物も非常にコンパクトに収納できるので、海外遠征にも便利です。 目幅調整はEMSで行うため、台座は不要で、左右のアリミゾは秘策を講じることで完全に平行 になっているので、ユーザーサイドでの光軸調整(鏡筒自体の)も不要です。

 この手の中軸方式の架台の構想は十年以上前から持っておりましたが、自らエンコーダの軸直結や微動装置 にこだわったことで、試作をするのが遅れていたのものです。自らの思い込みや諦めからシンプルな解答を 見過ごして来たわけです。微動装置やエンコーダの直結を捨てたところに、完全バランスへの道が極めて シンプルな手段で開けたわけで、完全バランスと滑らかな回転がが達成できれば微動装置は必須ではないことに気付いたのです。  また、エンコーダを必要としないGPS系の導入アシスト手段が今後急速に普及する兆しが見え始めたので、これからはエンコーダの取り付けに こだわる必要がないと判断したのです。






2009年4月9日


4th generation of the focus compensator!! (第四世代【最終】仕様のピント補償機構)



A good idea will not come alone. The better, and possibly the last, idea has come just after the 3rd generation's idea. This universal-joint's idea is proved to be more simple and more efficient in power transmission.

 数年来模索を続けて来たピント補償機構にようやくピリオドが打てそうです。 第三世代仕様の基礎実験に成功を見たのも束の間、さらにシンプルなアイデアが出て、実験に成功しました。

 ピント補償機構の手段として、フレキシブルシャフトユニバーサルジョイントギヤユニットギヤユニットとユニバーサルジョイントの 折衷、と、第二世代以降もあらゆる方法を検討しましたが、最終的にユニバーサルジョイント(2個)に至りました。 一度は却下していたユニバーサルジョイントでしたが、 この度のアイ・フォーカサーの成功と、Uジョイントを2個使用することで突破口が開けました。

 ピント補償機構を着脱解除を考慮せずに完全にBINOの構造に取り込むのであれば、ワイヤーを含む あらゆる方法が考えられますが、以下の条件を課したために、実現に大きな困難があったわけです。

その条件:

1.EMS全体は元より、接眼スリーブはフィルターワークやミラーのメンテのために簡単に着脱できないといけない。 (この事は、EMSのエッセンスの部分で初期調整を行う段階で補償機構が障害にならないためにも重要なポイント なのです。)

2.目幅維持や美観を考慮しないといけない。(軽量コンパクトでないといけない とうこと。無駄な出っ張りが多いと、美観も悪く、収納運搬に邪魔になることもあります。)

3.出来たら合焦機能を兼ねさせたい。(将来の発展性という意味で、今すぐに 応用するというのではなく、2軸のリンクと解除を切り替えられるポテンシャルを持った構造が望ましいと考えました。)

 写真は、あり合わせのパーツで原理の実現を確認した記念すべき画像でありますが、操作ノブは写真の ように必ずしもアイ・フォーカサー側にセットする必要はなく、反対側の目幅クレイフォードでもかまいません。 最終的には、人間工学的な見地から使いやすい位置が自ずと決まると思いますが、 中間の連結シャフトの中央にノブを設けるのが案外操作性が良く、2軸への力の伝達の上でも有利かも分かりません。

 第1世代仕様から、日の目を見なかった第3世代仕様に至るまでの、どの方法にも捨て難い魅力はありますが、 第3世代のギヤは、シンプルなハウジングを前提とする限り、力の伝達にロスが大きいことが判明し、 第2世代仕様はワイヤーを使用するものでしたが、製作困難で耐久性に不安があり、この第4世代仕様(恐らく最終仕様)で 最もシンプルで確実な方法に至ったわけです。

 (写真は接写のため、ジョイントシステムがやや大袈裟に写っていますが、実際はもっとスリムです。)






2009年4月1日


3rd generation of the focus compensator!! (第三世代仕様のピント補償機構)



 3/18のアイ・フォーカサーの成功により、目幅クレイフォードのドライブシャフトと 前者のドライブシャフトをリンクさせれば次世代仕様のピント補償機構が実現することに 気付かれたでしょうか。

 この度、ギヤを利用したリンク装置の試作に成功しました。ギヤユニットの連結方法により、順回転にも 逆回転にもリンクさせることが出来ます。 また、連結部にクラッチを設ければ、本来のアイ・フォーカサー の機能とピント補償機能とを兼用することも可能になります。

 このリンク機構の特筆すべき機能は、(左から)2番目の写真のように、任意のアングルで使用できることです。 3番目の写真は利用方法を具体的に説明したものです。黄色い線がアイ・フォーカサーのドライブシャフトの位置になります。

 EMSに特殊なカスタマイズを要求せず、全て独立したパーツで構成することが出来ます。 アイ・フォーカサーも目幅調整用のクレイフォードも、それぞれが独立した機能を持つパーツであり、 それにリンク装置を外付けするだけでピント補償機能を持たせることが出来るわけです。 個人使用の時には シンプルな仕様で観察し、観望会等、不特定多数に見せる時だけリンク装置を取り付けても良いわけです。






2009年3月30日


Coo became a Cinderella Boy!! (玉の輿に乗ったクー)



Coo is enjoying blissful days with his new keeper. He won the freedom of playing out at his leisure through his personal entrance door that was made by his kind keeper, and the warm room of the perfect shelter at a time.

 クーが玉の輿に乗りました。新しい飼い主は私の友人で、とても信頼の置ける方。車で数時間かけて、今月の 初旬に婿入りしました。無理解なご近所のために家の中に幽閉されたクーでしたが、一度ノラの生活を 経験したクーには耐え難いことでした。 決して元の飼い主の母が薄情だったのではなく、私たちとクーが 今後の人生を幸せに過ごせるかどうかの、ぎりぎりの判断をした結果なのです。

 クーは、星が見える広々とした里の個人天文台の主猫になり、晴耕雨読ではなく、晴遊雨寝の極楽を 味わっています。^^ それにしても、運の強い猫です。 人間でも、路頭に迷う運命の人もいるのに、 クーは自らの強運で、いつでも外で自由に遊べる環境と、暖かい自分の個室と、新しい飼い主の深い 愛情の全てを手中にしたのです。

クーの近況

クー帰る (Coo came home!)

クーが家出 (Coo ran away!)

クーちゃん、ごめんよ。(Forgive me, "Coo".)





2009年3月18日


Innovative eye-focuser for a binoscope (BINO用アイ・フォーカサー)



Eye-side focusers are required in many situations on binoscopes. But, it is not easy to make an eye-focuser in such a way that it can accept 2-inch size oculars and the largest diameter of the divice will not go over 60mm, for smaller IPD users. I believe that this device is an excellent solution of the long time dillemma of the binoscope mania.

 BINOマニアにとって、アイピースの根元でフォーカシングをしたいと思うことがよくあります。 理由は、 メインのフォーカサーを省きたいばかりではなく、巨大なBINOでメインのフォーカサーノブが遠いために アイピースのフォーカスだけを手元で微調整させたい場合や、目幅調整に伴うピント移動の 補償機構等、様々です。

 内径が50.8㎜φを越える直進ヘリコイドを外径60mm以内に仕上げるのは、3重のネジ構造となる直進ヘリコイド の構造的な制約からほぼ無理であり、実際それに適合した市販品はありません。 外付けの小型ラックピニオンや 外付けのクレイフォードだと目幅の干渉を回避できますが、私も何度か実際に製作(前者)してみて、加工は結構 面倒で、外観もシンプルとは言い難く、好みではありませんでした。

 もっとシンプルな”解”があるはずだと、以前から探していて、この度得た解答がこのフォーカサーです。 写真はあり合わせのパーツによる試作であり、本番では遮光の処置も施しますが、まずは大成功でした。






2009年3月15日


ヘリカル クレイフォード (Helical Crayford)


I have scceeded in making a sample of Helical Crayford. As there are a lot of commercial helicoid tubes available, you might think it has no significant meaning. In fact, its just the contrary. Helical Crayford is sperior to the screw type helicoid both in rigidity and precision. Further more, it will have the lower profile than any other methods.

 Helical Crayford(ヘリカルクレイフォード)は米国ではかなり普及していて、自作例も多いように見受けますが、 日本ではまだ普及していないように感じます。国内でも一般的になったクレイフォードは、内筒をベアリングで軸方向に直接 スライドさせるのですが、ヘリカルの場合は、内筒を回転させながら伸縮させるもので、いわば回転ヘリコイドの 動作をさせるものです。 一般的なクレイフォードと同様、全くガタの無い伸縮機構を提供します。

 さらに、ヘリカルの方が、把握力が強く、スリップにも強いようです。 回転装置とうまく組み合わせれば、 直進ヘリコイドにすることも可能です。 小型の(ネジ式)ヘリコイドは、強度の問題をさて置けば、市販品が氾濫してい るのですが、大型となると、別作になるか、あったとしても極めて高価な物になります。

 その点、Helical Crayfordは、構造が際めてシンプルであるため、サイズ的な制約はなく、極めてlow-profileで 大口径の装置が簡単に実現するわけです。今回は、原理を確かめるために、手元にあった材料で試作してみましたが、 簡単な加工で非常に精度剛性の高い物が出来たので、自信を強めました。(一般のクレイフォードは、内筒の一部を フラットにするフライス加工や、外筒には複雑な穴加工等ありますが、ヘリカルの場合は、加工精度は要求されるものの ボール盤と旋盤だけで加工できます。)






2009年1月1日


2009年、雪の正月(White New Year's)


 明けましておめでとうございます。
 こちらは、今年も去年と同じく雪の正月となりました。
元旦0時過ぎ(左の写真)、初めて娘と親子3人で商店街の正月恒例の歩行者天国に出ました。深夜に降り始めた 雪が写真の通り。右は朝9時過ぎの写真。

 この50年で確実に温暖化しており、雪国でありながら、このようにまとまって降るのは一冬に2~3度しかなくなった ようで、しかも数日~1週間以内には溶けてしまいます。 子供の頃は、12月の後半から降った雪が根雪になって常に積もっていて、市役所(旧々庁舎)の広場に 滑り台やかまくらを作って遊んだものでした。

 本年もよろしくお願いいたします。

 




2002年8月23日~2003年12月15日

2004年1月3日~2005年1月2日

2005年3月23日~2005年12月30日

2006年2月14日~2006年12月9日

2007年1月1日~2006年12月27日

2008年1月1日~2008年12月18日


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