みっち歴〜2002年12月分〜


12月31日
俺的レコード大賞
最後は「俺レコ大」で締めさせてもらいましょうか。ガンガン発表していきましょう。
まずは企画賞。これはいろいろあったけど今年はロードオブメジャーで決まりかな。どんなにビッグになっても企画モノだっていうスタンスは彼らには忘れてほしくないなあ。
最優秀PV賞は恋の歌謡日 / ゆずで、もういいや(笑)。テレビ用のPV以外にも、前後のストーリーのPVがシングルDVDに収録されているのでぜひ観てみてくださいな。
最優秀アレンジ賞はCMJKで決まりでしょう。この人がアレンジするだけでどんな作品も3割増くらいになる印象があります。あゆチームに入ったことで僕の中の印象もぐっとアップしました。「I am...」は彼のすごさを知るに十分な作品となっておりますぞ。早くも駄作の呼び声高い「RAINBOW」も彼のアレンジはかなりキてます。
最優秀作詞賞は3人。「無色」ほか数作品で新人らしい鮮烈な詞を発表した上原あずみが1人目。まあこれは問題ないでしょう。たしかアルバムのブックレット、誤字(脱字)があるんだよな。これは詞がよくできていただけに痛かったなあ。2人目はYeLLOW Genereationのプロデューサ、おちまさと。テクニカルなんだけど、パッショネート、そんな詞世界がかなり独特。そして、やっぱり大卒の人が書く詞は違うなあ…って(笑)。3人目は「Let's Get Together Now」の作詞(連名)のSAWAMOTO YOSHIMITSUほかの皆さん。この詞ってあんま注目されなかったけど、俺的にはかなり問題作だと思うぜ?こんなあっさりしてるのに、実はすごいこと言い切ってるよな、って。
最優秀作曲賞は今年は原一博で決まりかな。全部が全部売れ線ではないけれど、決して突っ走ることなく、ポピュラリティとのすり合わせがうまい人ですよね。今年の主な作品はLISTEN TO MY HEART / BoA、VALENTI / BoA、Because of you / w-inds.、Cross〜never say die〜 / EXILE、Kiss you / EXILE、Days / shela、She サイドストーリー / RAG FAIRなど。
続いて最優秀歌唱賞。男声部門は該当者なしにしたかったけど、あえて選んでSHUN & ATSUSHI(EXILE)去年はまだまだデビューした間もない頃でただうまい人、って感じだったけれど、今年ライブ活動が多かったせいか、力みが抜けて、やっと味が出てきた感じがします。2ndアルバム、楽しみです。女声部門は島谷ひとみでいいかな。カバーも含めてさまざまな曲調に挑戦。決して飛びぬけてうまいわけじゃないけれど、一曲一曲に「挑み」、乗り越えていくという古きよき歌謡曲の路線を踏襲。ファンになるととっても熱くなれますよ、彼女。ちなみに今ファンクラブに入ると観覧とかほとんど当選するらしいのでそれもオイシイ(笑)。
最優秀新人賞は8月デビューのday after tomorrow。久々の大型新人という感じでしたね。今年は新人としてはあまり当たり年じゃなかったかなあ。インディーズとメジャーの境が曖昧になったせいで「デビュー」の定義もイマイチわかりづらくなってしまいましたね。パンクやヒップホップでは大型新人がかなりいましたが、ポップス部門は「不作」と言ってよい一年でした。アイドルでは藤本美貴やLeadなど既存勢力が中心でしたし、RAG FAIRや中島美嘉などテレビメディアとのコンプレックスでデビューした新人が多いのも特徴でした。
最優秀アルバム大賞は3作。1作目はProcess / dream。ファーストアルバムはベストアルバム並みの豪華な作家陣とインディーズ盤並みの雑なブックレットのアンバランスさでなんか印象悪くなっちゃったけれど、この2ndアルバムはものすごい完成度の高いポップアルバムになりました。ハズレ曲なしとは言わないけれど、ハズレ曲も含めて一続きで聴ける「堅い」アルバムです。このアルバム引っさげてのツアーもなかなかイイ公演でしたよ!ファンで行けなかった人はDVD必見!2作目はgrapefruits / コブクロ。こちらも2nd。ファーストの曲の少なさをカバーしつつ、多彩な曲構成。その振り幅も絶妙で、心地よい波の中にもまれてするっと聴けてしまう不思議な感覚。シングル曲に過度の重みを置くことなく、アルバムはアルバムとして最初から存在していたかのような感覚を持たせるという。最近こういう傾向のアルバムが増えてきたのは嬉しいですね。3作目はhuma-rhythm / hitomi。オリジナルアルバムながらシングル曲は多め。ただ、アルバムオリジナル曲もまるでシングル曲のようなキャッチーさで、さながらベストアルバムのような超豪華仕様。正直、「h」とこのアルバムで、hitomiのキャッチーサイドはほぼフォローできちゃいます(LOVE 2000だけはしょうがないけど)。あとはもうひとつの名盤と呼ばれる「thermo plastic」を抑えればいいかな、と。今年は前半に佳作が集中し、I am... / 浜崎あゆみやファーストKISS / 松浦亜弥などもイイ出来。あとはシャンティ / 島谷ひとみかな。TRUE SONG / Do As Infinityは対象期間外。
それでは、最後の最優秀シングル大賞。男声部門はLet's Get Together Now / Voices of Korea/Japan。俺的年間ランキング1位なのでまあ問題はないかな、と。純粋に男声なわけではありませんが、まあ全体的に男声が多いので。受賞理由は29日の日記を参照してくださいまし。女声部門はキヲク / Every Little Thing。俺的年間ランキングは3位。今年も結局ELT。でも、俺としてはこの結果はすごく不満。いっそ受賞者なしでもいいくらい。それくらい、今年ガールポップはイマイチ元気がありませんでした。来年の奮起に期待したいところです。
さて、1ヶ月限定「みっち歴」もこれにておしまい。1ヶ月という短い間ではありましたが、ありがとうございました。ここまで見てくださった皆さんにプレゼント。今年の年間ランキング30(一部欠落)の入ったMD(LP2)を差し上げます。厳密には違法ですが、まあ、無期限で貸すということで…(笑)。MDからのダビングなので多少音は小さくなるかもしれません。ご希望の方はこちらまで「MDほしい」というタイトルでメールを送信してください。厳正な抽選の後、1名様にMDを郵送いたします(抽選後メールを返信して住所をお聞きしますので、応募の時点では記入は不要です)。メールには「みっち歴」の感想を併記していただけると嬉しいです。締め切りは2003年1月15日です。
12月30日
下位ランキング発表!
33位以降も発表しておきましょう。本来ならベスト100までやりたいところですが、今年はベスト77でお願いします。それが何を意味するか、それは考えてみてください(笑)。
33位:under the sun/under the moon / Do As Infinity
34位:Understanding / hitomi
35位:try your emotion / w-inds.
36位:証 / ZONE
37位:願い / dream
38位:no more words / 浜崎あゆみ
39位:Every Heart -ミンナノキモチ- / BoA
40位:MY MIRACLE / Folder 5
41位:Feel your breeze / V6
42位:二人のアカボシ / キンモクセイ
43位:ロマンティック 浮かれモード / 藤本美貴
44位:いつの日にか… / 島谷ひとみ
45位:月とハーモニカ / 神山さやか
46位:眠れぬ夜は君のせい / MISIA
47位:車線変更25時 / キンモクセイ
48位:SAMURAI DRIVE / hitomi
49位:幸せのうた/流れ星 / うたいびと はね
50位:シャンティ / 島谷ひとみ
51位:ここにいるぜぇ! / モーニング娘。
52位:Mugen / ポルノグラフィティ
53位:in case of me / 持田香織
54位:太陽 / コブクロ
55位:夢みたあとで / GARNET CROW
56位:nice & easy / Do As Inifinity
57位:風 / コブクロ
58位:Romancing Train / move
59位:NO. 1/奇蹟 / BoA
60位:BYE MY LOVE / FLAME
61位:夢ノカケラ… / ZONE
62位:風になる / つじあやの
63位:again / 伴都美子
64位:AMVIBALENCE / Every Little Thing
65位:the meanign of peace / 倖田來未 & BoA
66位:Rose / shela
67位:Pureness / 上戸彩
68位:Ring / 平井堅
69位:flower garden / 浜崎あゆみ
70位:Days / shela
71位:World needs love / Earth Harmony
72位:Bye Bye MY BLUE SKY / 上原あずみ
73位:そうだ!We're ALIVE / モーニング娘。
74位:やる気!IT'S EASY / 後藤真希
75位:ONE SURVIVE / 中島美嘉
76位:Because of you / w-inds.
77位:WILL / 中島美嘉
12月29日
1位:Let's Get Together Now / Voices of Korea / Japan
マキシシングル「Let's Get Together Now」収録
ハーフウェイラインよりも細い線を渡っていくポップソング
さて、1位はいわゆる企画モノなのです。CHEMISTRYをはじめとする日韓4組のボーカル(グループ)が競演した、いかにも今年的なこの一曲。川口大輔らしいポップながらもオリジナルなラインが心地よいさわやかな一曲に仕上がっていて、単なるポップソングとしてもかなり聴きごたえがあるのはもちろんのこと。やはりそれぞれが声に特質があって、薄めのアレンジが多すぎず少なすぎずでかかってるのも好感触。展開もコーラスから始まるイントロからアウトロまで下品にならない程度にお利口にいろいろ収まっていますしね。
そんな口当たりのよさとは対照的な歌詞がものすごい。ワールドカップのオフィシャルソングということで、応援歌的なものを期待していたおじ様方からのそれなりの批判もあっただろうに、それに頑としてたてつく若者の姿をスマートにまとめた詞世界にはまさに共感を覚える以外の何物でもありませんな。ラブソングの形を借りながらも、政治色がかなり濃く入ってるんですよね。「僕たちが道を創っていくから」ときっぱりと言い切る若者たち。そんな「個」さえ受容できない深い歴史の淵を「すれ違いそんな日もあった」「ただ違うのは産まれてから出逢うまで見た風景だけさ」と一蹴されては「贈られたその拍手はいらない」と言われても号泣しながら拍手を贈らずにはいられないんではないの?
12月28日
2位:「NeverMore」 / 松室麻衣(dream)
アルバム「Process」収録
逢いたい君はもういない
dreamのファンには2タイプいる(とそう思わずにはいられない)のです。1つはハロプロなどと兼ねるアイドルファン。もう1つはあゆなどと兼ねるavex作家ファン。おそらく純粋培養dreamファンというのはそれほどいないのではないか、と思われるのです。そのように広い受け入れ口を持ちながらシングルヒットを持たないdreamという存在。その「戦犯」を捜すことは簡単なのでしょうが、だからといってどーもこーも行かない現状というのがあるわけで。俺としては作詞をメンバーが担当するようになって曲の浪費としか思えない現状が続いていたわけなんです。こんなんじゃせっかくのavex作家ファンは愛想を尽かすだけだぞ、と。概念・詞世界・語彙、どれを取ってみてもお前じゃなくても書けるだろ、といういわば没個性のカタマリ。教育に金がかかるのはわかっていることですが、このdreamってのはエンジェル係数高すぎだろ、ってのはかねがね思っていたことでして。 そんな中発表された2ndアルバムの収録曲がこの「NeverMore」。このアルバムには各メンバーソロ曲があるわけなのですが、今まで作詞を主に手がけてきた麻衣のソロ曲がこれ。いがちゃん(五十嵐充)のスタンダード的な「歌いやすい分歌唱力や詞の評価が出やすい」バラード曲。それはいわば「曲としては文句つけようないんだからお前がどうにかしろよ」ということでもあるわけです。この挑戦に立ち向かった麻衣は今までとは覚悟がまるで違っていました。なんてったって、これが最後だったわけですから…。ソロでCDに曲が収録されるのはこれが最後かもしれない…そんな思いで挑んだ詞は今までとはあまりに何もかもが違っていました。「ただ涙して悲しむ為 生まれて生きて行くわけじゃない 幸せになる為だから…」やっと開いた重すぎる口から出た言葉は、語彙としてはシンプルでしたが、今までにないリアリティを乗せてやっと心に響いてきました。 ちなみにこのタイトル、日本語では「これ以上はもうない」。
12月27日
3位:キヲク / Every Little Thing
マキシシングル「キヲク」収録
少女漫画フリークが体現した少女漫画ポップス
衝撃作「jump」に続くニューシングルはあっけないくらいの素直なバラード。作曲はカズ坊(菊池一仁)で、芯の強いしっかりしたラインが特徴的で、どことなく日本的な情緒も感じさせる不思議なメロディ。アレンジもそれを意識したかのようにギターがずっしり効いているのにどことなく無常感漂うシンセのラインが際立ち、ポップソングの王道としての自信に満ちた1曲に仕上がっており、まさに「ポップスの本命」と言うにふさわしい地位にどっかりと居座っている感じがして実に頼もしい感じがします。
で、この歌、「SAKURA ドロップス / 宇多田ヒカル」と妙な符合を見せているのは誰もが感じるところではないでしょうか。情景とテーマが同じということもあって、比較は避けられないはずです。さて、宇多田ヒカルの方、こちらは少年漫画に純文学の香りをつけたような肌触りになっています。背景の描写を最小限に抑え、心理的な描写をリフレインさせ、あくまで現在から未来への指向を軸に歌世界が展開していく感じですね。これに対してELTは過去の背景描写にAメロやBメロを割き、サビでも過去から現在の描写に終始しています。未来は暗示的にしか書かれず、断片的なエピソードで感情を共通理解の中から引き出そうとするまさに少女漫画的コマ割り、とも見てとれるわけですね。そして「言葉がない感情は言葉として表さず絵として表して放置する」という手法。日経エンタ!でもアーティストと漫画の関係の特集がありましたが、これから先もこういう表現手法に頼る女性歌手は増えていく傾向にあるんではないか、とちょっと期待しています。
12月26日
4位:Style / EXILE
マキシシングル「Style」アルバム「our style」収録
どれが君たちのスタイル?
ZOO出身のリーダーをはじめ4人のダンサーを抱えるJ Soul BrothersがASAYAN出身のATSUSHIをはじめとする2人のボーカルを加えデビューしたEXILEの2ndシングルです。とはいってもこのグループには1st、2ndという数え方がまったく意味を持たない気もしますね。 曲はFACE 2 fAKE。印象的なサビのメロディがとにかく秀逸で、後半フェイクを交えながら二人のボーカルが絡みに絡むラスサビはスリリングな展開にドキドキしますね。アレンジも拍を強調したクールなトラック作りがイイ仕事してるなー、って感じです。ツインボーカル+4人のパフォーマーという一見奇妙な構成に必然性を持たせるという意味でこのシングルの効果は非常に大きかった気がしますね。
ただ、この作品以降はミディアム傾向を少し強めたところがちょっと残念でした。ポップな路線の「Fly Away」をこの直後にアルバム先行として印象の薄い形で出してしまい、その後のシングルでスロー・ミディアムな印象を植え付けかねないリリースをしたのは少し失敗だったかな、と。原さんのゴリゴリ路線をアルバム先行で出すのも手だったかなぁ。
12月25日
5位:FUTURE BREEZE / move
マキシシングル「FUTURE BREEZE」アルバム「move Super Tune」収録
動くmove、動かぬmove
DVDシングルも同時発売、という変わった売り出し方をされたシングル。Romancing Train、come togetherと続いたトランス路線を一気に転回し、旧方法論的なダンスポップに収めてきました。軽快な音を軸にポンポンポンと音を重ねて、口当たり軽めでもかなりノれる濃厚な一曲に仕上がりましたとさ。メロディも90年代ポップスを思わせるキャッチーさで、鈴木あみが歌っていても何ら不自然ではないかと。
moveの進化論ってもちろん木村氏の作編曲に対するものってのがいちばん鮮明に打ち出されていて、流行と趣味がこれでもかってくらいはっきり見えて困っちゃうくらいなんですけど、詞の面から見ても結構面白いものが見えてきますね。この路線ってやっぱりBLOWIN' WIND、SPRING BREEZEの延長線上にあるものでしょうね。風という全体を貫くテーマと、MCがストーリーを見守るというスタイル、そして着実に過ぎていく時間と揺れ動く心。安っぽいドラマにこそ、MOTSUの心象風景が見えたりして。
12月24日
6位:faraway / day after tomorrow
マキシシングル「faraway」ミニアルバム「day after tomorrow」収録
misonoという「必然」
近年、音楽界においては「鳴り物入り」という言葉は一種のタブーでしょう。なぜなら、その言葉は「コケる」ことを暗示するから。そんな中、day after tomorrowは「鳴り物入り」でデビューしました。
かといって、何かがスペシャルというわけではなく。キーボードの鈴木大輔(大ちゃん)は、shelaの「君のいない場所はどこも嫌いだよ」の編曲を手がけているけれど、デビュー前にその名を知っていた人はほとんどいなかったでしょう。ギターの北野正人(まーくん)の名前はhitomiやZARDで知っていた人もいたと思うけれど、一般の人で知っていたらそれこそマニアの域。ボーカルのmisonoは「avex夏休みオーディション」といういかにも胡散臭い名前のオーディションのグランプリだというけれど、そんなオーディション自体知らないし、倖田來未の妹だといわれても倖田來未自体知っている人のほうが少ないはず。それに椎名林檎の兄貴でさえあんな感じなので、兄弟という言葉の持つ意味は音楽界においてはそんなに意味をもたないはず。それでもグランプリというくらいだから歌がうまいのかといえばとりたてそういうわけでもないし、ファンには悪いけれど顔だってローソンのじかまきおむすび顔。いちばんの話題性は裏方に回ったいがちゃん(五十嵐充)というなんともいえないアンバランスな話題性を抱えてデビューしたのでした
。 俺も最初のうちは「ま、いがちゃんなら失敗はないだろう」なんて軽い気持ちで予約購入したわけですが、正直こんなにハマるとは思っていませんでした。特にこの歌は最初聴いたときは「これをあえてシングルカットするかな〜」なんて思っていたりもしたのですが、聴けば聴くほどハマるサビメロ。ELT1stの心意気はそのままに技術だけが幾段も進んだいがちゃんの編曲。決してうまくはないのに歌っている姿がありありと浮かび、その世界に引き込んでいくmisonoのボーカル。「デビュー直後」というゴールデンエイジの効果を差し引いても十分な輝きに満ちているではないですかっ!
day after tomorrowというグループのあまりに純血な「avexっぽさ」というのは今の世の中でプラスになるとは、到底思えません。でも、だからこそ推す人がいるということ、このことだけは言っておきたくて…。
12月23日
7位:Winter Bells / 倉木麻衣
マキシシングル「Winter Bells」アルバム「FAIRY TALE」収録
呪縛解放記念パーティー
7位は倉木麻衣のウィンターソング。俺が「倉木麻衣とは絶対合うって!」と一人推して推して推しまくっていた徳永暁人さんの作曲です。明らかにクリスマスを意識しながら大幅に過ぎてのリリースは、むしろ新鮮な感じで(笑)。
サビのメロディとか、ちょっと不思議な感じなんだよね。なんかフラフラ〜っとしたラインで。メロからの流れがかなり自然で、古きよきを思わせるキャッチーさはイイ感じだし、アレンジだって正統派。声質とアレンジの音がきれいに合っていて、寒さとキャンセルするだけの必要十分な暖かさ、って言うのかな。簡単そうで、意外と難しいんだよね、この感じ。ウィンターソングってアレンジと声質のさじ加減一つで鳥肌立つくらい寒くなったり、逆に胸の中がポッポしてきたり。それに対してこれはまったく温度感覚を催さないって言うのかな、要は適温。
彼女って去年の「Stand Up」を契機に不必要な肩書きを取ったんだよね。それは「新人」と「R&B」っていう。R&Bブームの沈静化とヒップホップの台頭に合わせた、という商業的なラインもあるんだろうけど、この選択は正しかったと思うよ。だって、R&Bって…。そしてそれはもちろんあの影を取り払う、ということでもあったんだよね。その意味でStand Upは大きな契機となったと思うし、今年のWinter Bells〜Feel fine!ラインってのは連続タイムリーで追加点、といったところかな。頑張れ、ポップス歌手、倉木麻衣。
12月22日
8位:亜麻色の髪の乙女 / 島谷ひとみ
マキシシングル「亜麻色の髪の乙女」「亜麻色マキシ」アルバム「シャンティ」ミニアルバム「Poinsettia〜亜麻色ウィンターメモリーズ」収録
ドラクエ世代の無責任
いきなりだけれど、「亜麻色の髪の乙女」は計算高いポップスです。「乙女」の歌を乙女が歌うそのままさ。原曲は男性が歌っていたので意外性があるかと思いきや、実は歌詞は女性が歌っても何の違和感もないという。この歌を発見した時点でものすごい勘のよさ、もしくは計算高さ。そして歌い手が茶がかった黒髪のストレートのロングヘア。♪亜麻色の長い髪を〜ということでストレートであることなど歌っていないけれども、少なくともカーリーヘアでは成立しない歌世界。そしてその髪をなびかせるダンスの要素を採り入れ、CMで話題を作った部分はイントロとして利用。今思うと将棋の「アナグマがこい」のような磐石さなのです。
で、やっぱりこの歌、歌詞がいいんですわ。国語の教科書でもよく出てくる「色の対比表現」を軸に女流歌人のようにみずみずしい世界を描き出すステキな詞なのです。原曲には悪いけど、カバーの方聴いちゃうとやっぱりこのアレンジだな、って思うんですよね。大槻さん、島谷ひとみで相変わらずイイ仕事してますよね。イントロのふわ〜っとした感じから一気に青い世界に引き込むとことかね。メロディは結果的にサビでごり押しするラインを取っちゃってるけど、まったく古さは感じないですしね。
でも、カバー曲と聴くとケチつける人って、いるんですよね。特にこれは原曲がスローだったうえ、CMではウクレレのスローテンポのやつが流れていたので、「なぜイントロのアレンジでずっと続けないのか」とのクレームが殺到してしまったそうです。じゃ、って出したのがフルウクレレの「亜麻色マキシ」。クレームが殺到したわりには、これ、売れませんでしたねぇ。全編ウクレレバージョンにしたらどうなるかも想定せずに安易にクレームをつけた責任、誰がいったい取るんですかね?
9位:love you / hiro
マキシシングル「love you」アルバム「Naked and True」収録
変態しつづける女性歌手というポジション
変態、といってももちろんアブノーマルなわけではなく、蝶とかが姿を変えることね。島袋寛子、hiroって歌手は何回姿を変えるのか、ホント僕にはもうわかりませんな。SPEED時代、ソロデビュー、転機の「Treasure」、移籍後の「Confession」、そしてこの「love you」と。決して一直線ではないけれど、前へ前へ着実に進んでいて、これほどシングルを「ステップ」として認識できていると、ポップス歌手として俺の注目を当然浴びないわけはないはずなんだよね。
このシングル「love you」は大谷靖夫の作曲で、「おっ、いよいよ移籍効果が出てきたな♪」などと思いつつもう聴く前から期待していましたよ、そりゃあ。靖夫さんはdreamでもハズレ曲なしだし、ELTの「Graceful World」なんて名作もありますしねえ。で、この曲も「愛しい人よ泣かないで〜♪」の旋律でもうああ、いいじゃん!ってわかる頼もしさ!俺的にはちょっとhiro自体も音取りに迷っているようなBメロが惜しい感じもするんだけど、サビの流れるようなメロディの取り方が無難ながらも、すっげぇ好きなんだよね…。オルゴールバージョンに耐えるような流麗さ、ってのかなあ。
でも、作詞に初挑戦したhiroがこの曲がそうなることを許さなかったとは…。「I love you I love you baby 強くギュッと抱いて〜♪」だからね…(笑)。しかも、この前の展開ってのが結構秀逸で、Aメロではもうそれだけで切なくなるような情景を提示して、Bメロでは少しずつ感情を吐露。盛り上がってきたところでこの感情爆発だからねえ。SPEED時代からのものなんでしょうかね、このサビでガッツンといかなきゃいられない、ってのは。
12月21日
10位:未タイトル / うたいびと はね
マキシシングル「未タイトル」アルバム「音遊記」収録
自作自演型の踏み込んではいけなかった領域とは
今年もはねは路線を固めつつもイイ感じのシングルリリースをしてくれました。特にアルバム先行になったこの唄はあえて不完全なゴリッとした印象を隠さず、一発録りであるかのようないびつさをあえて丁寧に作り出したところに、路上ポップスの王道を感じますね。 歌詞とばっちりマッチングしたサビメロがかなり印象的で、ハモリも最近はかなりきれいになってきたのがわかります。ただ、ボーカルが少し不完全燃焼気味かな、との印象もぬぐえませんが。
さて、タイトルが「未タイトル」なのですが、これは「聴く人がタイトルをつけてほしい」との意図でつけられたとのこと。しかし、それは踏み込んではいけないところに踏み込んだとの危惧もないわけではなくて…。それは路上型ミュージシャンの日常から題材を見つけ、かつ自分の哲学を含めつつメッセージにする、という永久不変なテーマ上避けられないことではあったのかもしれません。たとえば、アイドル歌手なら「××をモチーフにラブソングを作ろう」ということから××がタイトルになるわけです。ポップス歌手やシンガーソングライターなら「この思いを△△にたとえよう」ということで△△がタイトルになるわけです。しかし、路上型にはそれをすることも可能だけれども、「日常」「自分の思い」としかタイトルがつけようのない唄を作らずにはいられないのです。まあ、そこからうまく回避し、「おおっ??」と思うようなタイトルをつけることが力量でもあるわけなんですが…。
この「未タイトル」という名のタイトルは未来永劫、もう使うことができません。それが甘えなのか、覚悟なのかはこれから先わかることかもしれませんね。
11位:VALENTI / BoA
マキシシングル「VALENTI」収録
プロ作家の「格」の違い
あえて今言うまでもなく、BoAは韓国人である。日本語は一応話せるけれども、ちょっとたどたどしい。a+nationのときの挨拶はむちゃくちゃかわいくてひざから崩れそうになった。いや、今はそれはどうでもいい(笑)。
BoAはそんなわけで、今のところシングル曲では作詞をしていない。今はどんな歌手でもいずれ作詞に参加するのが普通なのに、だ。だが、その一見時代に逆行した行為が今の潮流を根底から否定してしまおうとは。むしろ、そんな事実を暴露しないために、チープな「本人作詞」が横行しているのではないかと思うほどである。あえて言おう、安易な本人作詞は、ポップスの堕落を招く愚行である。もちろん、本人作詞のメリットは多い。気持ちをこめて歌いやすい、本人の人間性に触れられる、などなどである。しかし、今の本人作詞は粗製濫造の感は否めない。他人の作った詞を自分で解釈し、そこに広げられる世界を声を通して表現するという歌手の基本もできないままに、本人作詞に挑戦する愚かさよ、と言葉は少々厳しくならざるを得ない。
そういう意味では、BoAはちゃんと歌詞の解釈はできている、と俺は思う。雑誌のインタビューを見ても歌詞の内容をスタッフに訊きつつ頑張って解釈するエピソードが多いのが特徴的である。見習え、のひとことだねえ…。
ま、BoAを引き合いに出して愚痴たれまくってもポジティブなことなんて何もないし(笑)、気を取り直してこの歌聴いて元気出すかな。この曲は原(一博)さんが手がけてるんだけど、最近ゴリッとした路線が続いていた中で流れるようなラテンのメロディに新鮮さを感じつつも、やっぱり流れる熱い動脈は原赤血球を持ってるぜ!ってな感じでな。アレンジもズシッとしててカッコイイし、聴いてると無意識に腰がグリングリン動く感じはもうこの夏外せませんでしたな(笑)。よく行く店の有線で秋口決まって流れてたんだけど、流れると口が動かずにはいられないし、ノってくると手と腰が動きそうになっちゃうもんね。
12月20日
12位:卒業Love song / 神山さやか
マキシシングル「卒業Love song」収録
ノーゲーム
このCDが35000枚売れないと次のCDが出せない、などと条件付きで出されたこのシングル、おそらくこの事実を知っている人が35000人以下ではないかというお寒い状況なんですよね(笑)。
そんな約1億2497万人のために、かいつまんで事実説明。神山さやかは「ASAYAN」の企画でデビュー。島野総、亀田誠治、笹路正徳、久保こーじの4人のプロデュースでデビューの「超歌姫」という企画で、グランプリは勝又亜依子という別の子だったんですけど、笹路さんだけが納得できず神山さやかを指名し、単独プロデュースでデビューにいたったというわけ。
勝又亜依子はR&B路線でデビューしたのに対し、神山さやかはポップス路線でデビュー。同日デビューで対決させられたものの、両者大コケ。ASAYANの有終の美をrouteφとともにまったく飾れずじまいでしたね。そんな彼女の2ndシングルがこれ。オーディションで歌った課題曲で、たぶん商品化は考えていなかったんでしょうね。だって、タイトルがこれだもん…(笑)。でもそんなイマイチなタイトルとは裏腹に、これ、むちゃくちゃイイバラードですぜ!歌詞もすっげ〜切なくて、たしかにそりゃ卒業Love songだけどよう、だけどよう…。といいながら拳で畳をガンガンたたきつつ涙を伝わせたくなりまっせ!ストリングスのアレンジもベタながらよく効いてるし、彼女のほわっとしながらもはかない情緒を持っている声にうっかりトリップしそうになる佳作になりました。カップリングの「Days」もオーディション課題曲で、軽いアレンジが少々気になるけど、キャッチーなメロディはカップリングにしておくのが惜しいくらい。TSUTAYAの中古コーナーでは50円でよくお目にかかれますので、買って損はないかと。
で、このCD、35000枚どう考えても売れてないのに3rdシングルが出たという事実に吉本の力技を見ました(笑)。
13位:Voyage / 浜崎あゆみ
マキシシングル「Voyage」アルバム「RAINBOW」収録
合わせ鏡の中に見えたマンネリという航海の終着地
このVoyageという曲は、なかなかの名曲だと思っています。名曲になかなかもあるのか、という話ですけど、まあそんな表現がぴったりなのではないかと。CREA+D・A・Iクレジットではバラードのヒット作って俺的にはなかったんですけど、これはかなり来ましたね。お見事!としかいいようのないメロディに、ハズレのないストリングスで、決まりに決まった1曲に仕上がりました。
サビの「僕たちは幸せになるため〜♪」のラインは詞もばっちり決まって、響きと居心地のよさでまさに「あゆポップス」の直球を行っているように見えます、聞こえます。ただ、それはそのはまりすぎたメロディに乗せられているせいでは?と思ったのです。 このことに気づいたのは雑誌で歌詞の全文を文として読んだときでした。…何も、思えない…。サビ最後の「ほら笑顔がとても似合う」という一文に救われるものの、それ以外は陳腐としか言いようのないフレーズの羅列でした。この詞の中にあるのは「あゆらしさ」でもなんでもなくて、「あゆっぽさっぽさ」。どういうことかというと、あゆを明らかに意識して作られたであろう「あゆっぽい」詞たちの最大公約数的な安っぽさ。それが数々の「あゆっぽさ」を蹴散らすような迫力にみちているわけでもなく、ただただ自分のコピーたちに埋没してしまうような凡庸さを備えていたのです。自分を見つめることでなく、自分を見つめる他人を一瞥して書かれる詞、そんな印象を受けました。
変わることを恐れてはいけない。変わるあなたを受け入れられない私たちを恐れないでほしい。いつまでも同じ様なところにはいられないと言っていたでしょう?
12月19日
14位:Forever You〜永遠に君と〜 / 愛内里菜
マキシシングル「Forever You〜永遠に君と〜」アルバム「POWER OF WORDS」収録
だからこそあなたを「実力派」と呼びたい
愛内里菜は、同年代の同系統の女性歌手と安易に比べてはいけない、ってくらい歌がうまいのです。でも、一般的には実はそれは認知されていない、これが僕にとってはむちゃくちゃおいしいんですわ。
なぜなら、世の中ってもんはなぜだか歌がうまいとソウルやジャズに引っ張り込もうとするからなのです。デジタルポップスで歌うまくちゃいかんか?また逆に言って下手なやつはデジタルポップスでも歌わせとけ、ってか?ま、その議論はおいといて、とにかくこの世界から彼女を引き離したくないのですよ。彼女自体もユーロ大好きって言ってるし、この言質が有効なうちはこの世界にいてもらわんと(笑)。
そんな彼女がどどんと打ち出したのがこのシングルなのですわ。もともと正直俺、大野愛果ってハズレ曲多くてイマイチ安心して聴けないんですけど、これはかなりスタンダードに作ってくれて一安心。最後の2回転調はあざとさも感じさせるけど、これこそがこの曲のアイデンティティでもあると思うし、この中にこそ愛内里菜の必要十分性が存在するのです。キーが出るか出ないかという単純な技術の問題ではなく、この「LaLaLaLaLa…」の部分をマイク片手に笑顔で歌っているのが見られるのか、という問題なのです。こんな苦しいパートでさえ、まったく苦しさを感じさせず、むしろ歌詞さえも「歌う喜び」をあふれんばかりに放出している…。単純なことですけれど、これが俺にとっては何よりもすがすがしく、彼女が自然に誇示している歌い手としての自身を全身で受け止めたいと思うわけです。
ま、単純にバラードから一気にアップに展開していく流れが好き、ってこともあるけどね(笑)。欲を言えば、もっと早くからアップに展開してほしかったっす。
15位:gradually / day after tomorrow
ミニアルバム「day after tomorrow」収録
獅子が突き落とした谷は…??
デビューミニアルバムで唯一メンバー以外によって作曲された曲がこの「gradually」。しかし、これがかなりの輝きを放っているから手に負えない(笑)。しかも、作曲は彼らの親代わり、兄代わりとも言うべきサウンドプロデューサーのいがちゃん(五十嵐充)。
この1曲に熱い視線を送るのは俺だけではなく、総じて評判がいいみたいです。a+nationでも情感たっぷりで歌ってかなりミニアルバムの売上に貢献したのではないかと(笑)。
やっぱりこの人の曲って違うんだな〜って思わずにはいられないんですよね。この人が曲を作ると、歌詞の表現も自然とコンパクトで美しい表現になりますし。それと、きらりと光り、凡庸でないフレーズが必ず入るんですよね。これは彼自身がチェック入れてるかもしれませんけど。そして、アレンジでボーカルを最大限に引き出すという。すっげ〜歌いやすいんだけど、必ず一つはハードルが入っている、みたいな。「ねえ どうして どれくらい〜♪」のフレーズなんか、相当悩んだんだろうな、misono、みたいな感じで。CDではもう泣き崩れんばかりの、それでいて感情におぼれない絶妙なボーカルが引き出されてるんですけど、実際にライブでも泣き崩れながら歌ってたのはさすがにびっくり。この娘、こうやってこのハードルを跳び越えたのか!みたいな〜。
でも、こうしてmisonoにはいがちゃんは至極優しい兄貴ですが、男二人にとっちゃあたまらないよなあ。だって、メンバーじゃないやつにこんな曲作られちゃあ立場なしじゃん?でも、それはそれで正しいプロデューサのあり方でもないかな、とも思うんだ。これを超えられないようじゃ3人で活動する意味はないんだぞ、って。
…なんか、歳の離れた妹にだけは甘い長男みたいだよな、いがちゃん。
12月18日
16位:アゲイン2/恋の歌謡日 / ゆず
マキシシングル「アゲイン2」「恋の歌謡日」アルバム「ユズモア」収録
これを「ユーモア」と言うことは許さないけれど
この2曲は、もちろんシングルとして別々にリリースされていますし、それほど関連があるわけではありません。彼らにとってのポジショニングもまったく分離されているのでしょうが、なんか両方ともコメントしたくなったので、いっしょに(笑)。
「アゲイン2」はアルバムリードシングルとも言うべきキャッチーなサビメロでがっつんがっつん行くゆずとしては直球方面なのかなあ。初聴きのときはサビメロ、手抜きじゃん?と思えるほどの単純メロだけど、聴けば聴くほど食い込んでくる(この表現がぴったりかな?)青臭いまでの高揚感!寺岡呼人さんのお得意のピアノとストリングスを取り入れながらもあくまで「勢い感」を大切にしたアレンジは、やっぱり聴きやすいし、ストレートに曲のよさを味わえるベストマッチですな。気が付けばボーカルの粗なんて無視して「あげ〜ん!」と拳を突き上げててさ。
ちなみに、「2」なのはちゃんと「アゲイン」という曲があるからなんですよ。セブンイレブンの端末でのMDへの配信限定でリリースされているんですよ(1曲500円。現在は行われていません)。驚くべきは「アレンジ」が「2」とほとんどいっしょだということ。それだけこの名アレンジをムダにしたくなかったのでしょうね。確かにこのアレンジ、表面上は確かに勢いが目立ちますが、その裏には確かなはかなさ、叙情感が流れていますし、しかもそれに気づきながらも行ってみようよ、という「裏づけのある疾走感」っていうのかな。こんだけストーリー憶測するアレンジも珍しいな(笑)。
で、問題は「恋の歌謡日」なわけですよね(笑)。この曲はもともと「トビラ」に収録が予定されていながら、アルバムコンセプトに合わないとして収録中止。その後1年以上を経てシングル化されましたが、やはりアルバム「ユズモア」には収録されず。このシングルのコメントにはたいてい「オモシロゆず」というその言葉の方が面白いよ、という言葉が並んでいました。いかにも「ユズモア」というアルバムにつなげるかのように…。しかし、そこにあるオモシロさを「ユズモア」のひとつのテーマである「ユーモア」に結びつけること自体無理があるし、そこに関連性を見出すということが思考として間違っていると俺は提案したいのです。女装し、昭和歌謡をパロディしながら歌うことをユーモアというのなら、英英辞典で「humo(u)r」という単語を引いてから言ってもらいたいものです。「ユズモア」で提示した、ユーモアを人生を歩く道具や基本姿勢として据えるという態度の中で、気楽に自分たちが面白いと思うものを出していこう、その一つの形として「恋の歌謡日」を提示したのかもしれませんが、この流れだけを見ると「ああ、ゆずがアルバムで提示するユーモアってのはこんな程度の低いもんなんだね」ってことになりかねないんですよね。くれぐれも先行シングル(この場合はアルバムに未収録なので先行シングルとはいえないのですが)の出し方にはご注意を(笑)。
で、実際の曲なんだけど、これが結構イイからいやんなっちゃうんだよね。どんなお遊びするにしろメロディセンスはなきゃお話になりませんよ、ってことよね。
12月17日
17位:恋のマイレージ/Sheサイドストーリー / RAG FAIR
マキシシングル「恋のマイレージ」「Sheサイドストーリー」収録
学園祭の出し物が音楽業界を揺るがした日
ある日、RAG FAIRが大学の学園祭のライブに出演していた。おあいにく様だけれど、Mステよりも、うたばんよりも、その学園祭のステージが似合っていた。俺にとっては、RAG FAIRはデビュー以来ずっとそんな印象である。もちろん個々人のポテンシャルはものすごく高いし、単に経験の問題かもしれないけれど、どうしてもその印象は1年近くがたった今でも変わらぬままだ。
しかし、そんな「シロートあがり」が、及ぼした影響はあまりに大きかった。本来オリジナル曲がない彼らが出したカバー曲主体のアルバムがヒットしたことにより、ボーカルグループたちはカバー曲というオプションを普通に考えるようになった。また、ゴスペラーズもアカペラオンリーでアルバムを制作した。今までアカペラシングルというのはあったが、彼らにはアカペラアルバムの経験はない。もしRAG FAIR(もしくは「ハモネプ」という企画)がいなかったらこんなことはあったか?と考えるとなかなか即答はできないけれど、「あった」とは言い切れないのが現状ではないだろうか。RAG FAIRは邦楽界の田中耕一か、と。
で、そんな彼らの2nd/3rdシングル(同日発売)がこれ。どちらも夏の恋物語を軽いタッチでさらっと描いた詞なのに、曲はまったく正反対。ビーチボーイズ風の「恋のマイレージ」はMaestro-Tこと豊島吉宏。CHEMISTRYの印象が強かったけど、こんなものもできるのかとちょっとびっくり。メロディとしては新鮮さはないけれど、十分にポップだし、アカペラグループが単調にならないアレンジに悩むにはちょうどいい感じかも。タイトルは、まったく意味がないと思うけどさ。恋のマイレージ。貯まると、何があるのか(笑)?
「Sheサイドストーリー」はもはやおなじみ、原一博。緩やかな正統派バラードは少ない彼だけど、こういうわかりやすいのもいいかも。こっちもメロディにあっと驚くギミックもなく、ホントにお手本みたいな丁寧なバラード。歌詞はことば遊び風ながらも、しっかりストーリーが展開していくのがいいっすね。ぜひセットで楽しんでほしい今年風ポップス、ところでなんで1枚にまとめられなかったの(笑)?
12月16日
18位:independent/July 1st/HANABI / 浜崎あゆみ
マキシシングル「H」収録
売れないシングルは出す意味がない、というあたりまえの結論
2002年は音楽業界は一気に停滞ムードに突入しました。ミリオンが出ないということがなにか重要な問題であるかのように、スポーツ新聞で報じられ、諦めムードさえも漂う中リリースされたこの「H」。
超強力タイアップ三本固めのシングル盤は初週で50万枚近くを売上げ、11月になってミリオンセールスを突破、今年唯一(ミリオン達成がオリコンの年度締め週だったため、本当に唯一)のミリオンセラーとなりましたとさ。この間、初回盤3種類&出荷100万枚記念盤の投入など、商業的戦略にあざとさがあったものの、こんな無思考・非論理な批判が出たのは非常に残念でした。「タイアップ曲3曲も詰め込むのはずるい」。…こういうこと言う人って、以前は「曲としては1曲なのにリミックスでごまかして1200円で売るのはずるい」って言ってた口なんだよな(笑)。3曲にしたんだから、文句ないじゃん。それに、あゆはアルバム曲でもタイアップついてないほうが珍しいんですよね。出演CMだっていっぱいあるし、森永のCMではほとんど自分の曲使ってないくらい遠慮してるのにさ。なんだかんだ言って、コストパフォーマンスがいいから売れたんですよね。1曲マキシじゃこうはいかなかっただろうし、3曲ヘボ曲でもこうはいかなかっただろうし。それだけの商業原理に私情を混ぜすぎるから話が話にならなくなるのさ。
テーマは「夏」だというこのマキシ、聴いただけでは全然夏を感じられないのがコンセプト的には失敗してると思うんです。でも、歌詞だけは皆まぎれもなく夏。それはつまり編曲が曲のテーマを決める大事なポイントであることをあっさりと示しているのでもあります。でも、このアレンジ、3曲とも俺は愛しくてたまらないのです。このアレンジがなかったらこんな18位なんかにランクインさせたりしませんよ。1曲目「independent」はとにかくねじ込まれた手拍子が印象的で、ギターのリフは実は少々苦手なテイストだけど、ま、最近の流行でもあるし、そこそこですかね。2曲目「July 1st」の独特な感じは、かなり好感度大かな。特にイントロが秀逸で、ぱっと浮かぶ「紫色の夜明け前、風がそよぎ雲が流れる様子」。ちゃんと景色を持った音色なんですよね。間奏ではスクラッチを入れながらも、無理してる感がないのもなかなかいいデキ。3曲目「HANABI」はこれまたいいんですわ。イントロの音一つ一つにもこだわりがあるし、全体の展開もトーンを抑えながらも要所要所で主張があって、しっくり収まってますよね。この曲初聴きはお台場の野外ライブだったんですけど、そのときは男女が互いを求めながらさまよう、という寸劇が展開されるんですね。それとぐっとハマって「おぉ〜」ってなっちゃいましたね。
アレンジを誉めすぎると曲がしょぼい、ってとられちゃうのが嫌なんですけど、ま、そんなことはないですから…(笑)。
12月15日
19位:I can't stop my love for you / 愛内里菜
マキシシングル「I can't stop my love for you」アルバム「POWER OF WORDS」収録
「因循」ですませたくない90年代ポップス
この「I can't stop my love for you」は今年随一のキャッチーなポップソングでした。ポップだのキャッチーだのって言葉が売り文句にならなくなってもう2、3年になるのでしょうかね。そんな中でのこのキャッチーさは非キャッチーに慣れた僕らにはあまりに軽く響いたのでした。
98年くらいまでだったらこれはまさに直球路線、出た時点でヒット確実、みたいな曲なんですよね。でも、それではつまらなくなってしまった僕らがいるのもゆるぎない事実ではあります。そしたらこの曲、全部がサビというものすごい展開で来やがった…(笑)!
もちろん厳密にはサビは一パターンしかありませんが、Aメロも、Bメロも、あらん限りのキャッチーさじゃありませんかっ!おまけにDメロもサビ並みのラインときたら、どうするよ?
しかし、そんな豪華な展開が逆にこの曲をつまらなくしているのも事実かな、と思います。「単調」といえばそれで終わってしまいますし、彼女のボーカルを活かしきれていないという事実も浮かび上がってきます。終始盛り上がるメロディラインは終始同じ調子のボーカルを作ってしまい、サビも何もないインストのような印象を与えてしまっています。「もったいない…。」そんなため息が自然と出てきてしまうんですよね。そしてこの後の出された2ndアルバムも曲数を絞りきれず中盤に似かよった印象のミディアムを詰め込みすぎ、全体として凡庸な印象を与えてしまっていました。ここでもやっぱり「もったいない…。」彼女に才能を感じるからこそ、こう言いたいのです。「自信を持って、切る勇気を。」
12月14日
20位:桃色片想い / 松浦亜弥
マキシシングル「桃色片想い」収録
ボーントゥビーアンアイドル
「裏表が激しそうな芸能人」でだいたい上位にランクインしている松浦亜弥。しかし、俺は全然そうは思わないのである。たぶん彼女は裏でも「松浦わぁ〜、そう思うんですよ〜↑」と言っているだろう。確信はないけれど、同じ血液型B型の勘というものだろうか。彼女は生まれながらにアイドルであり、そのアイドル姿を他者として凝視することで自分にアイドルをさらに刷り込ませフィードバックしている、そんな印象さえ受ける。
そんな彼女につんく♂がある種の確信を持って与えた曲が、この「桃色片想い」。80年代アイドルの骨組みを持ちながらも、アレンジもがっちり作ってあるし、つんく♂流のギミックも多彩。まさに「秘蔵曲」というにふさわしいつくりに加え、シャンプーのCMの起用という旧方法論的な商業戦略。80年代アイドルに対する挑戦なのか、パロディなのか、どうなのか?
歌詞もまったくもってそんなテイストである。「お前男なんてはいて捨てるほどいるだろ」なアイドルが好きな異性に告白さえできずに戸惑う様子はアイドルとしてもはやイロハのイであって、「俺も希望があるかも?」とアホヲタに思わせると思いきや、そんなこと真剣に思ってたらアブナイとしか言いようがないのであって(笑)。
曲としても申し分なかったりする。サビは単純なフレーズの繰り返しだけど、メロは単にコードにだらだらとラインを乗せただけの感じがしなくて、聴く方も聞き流さずにちゃんと聴かずにはいられない感じ。つんく♂にありがちな「サビだけでいいじゃ〜ん」的なものがないのよね。アレンジも単なるアイドルポップと思いきや、イントロでの「たらららららららたらら〜ん」って言うギターフレーズがビミョーだったり(笑)。この「侮れない感」は彼女にとっていちばんのテイストだと思うし、そのためには常に歌以外では「松浦わぁ〜」のテイストを保つことが必要なのさ。で、それが常に瞬時にできる「生まれながらのアイドル」の彼女にしか出せないテイストだとも言うことができるのだ。「正統派アイドル松浦亜弥」→「正統派80年代アイドル曲」という一重構造では満足できない魅力がこの歌にはあると俺は思うのであった。
しかし、この路線もこの一曲で封印。「Yeah! めっちゃホリディ」「The 美学」とドタバタ路線が連続し、俺はがっかりしたのであった。結局「桃色片想い」など80年代アイドルなど私にとっちゃワンステップよ、という自信と大物ぶりだったのであろうか…。
12月13日
21位:Heaven's Night / FLAME
アルバム「BOYS' QUEST」収録
キングギドラに不起訴処分になってこそのアイドルポップス
この「Heaven's Night」はアルバム曲なので耳にした人も少ないことでしょう。簡単に説明すればボサノバのトラックに乗せて展開されるラップナンバーです。あれ、それって…と思ったあなたは実に鋭いですね。そうです、この夏のヒットシングル「楽園ベイベー」とかなりビミョーなラインを持っている一曲なのです。
ただ、そういうアイディア的なものはまるっきり原作から借りてしまっているけれど、メロディと歌詞はまったく別物。まさに「換骨奪胎」というにふさわしいお気楽ポップスに仕上げてしまいました。shungo.さんの作曲なんだけど、hiroの1stアルバムでも一曲だけだけどなかなかの佳曲を提供している彼。今回も単調になりがちなラップ軸のポップスをコーラスごとにラインをうまく変えることによって飽きさせず、しかもアレンジをさらりと仕上げることで暑苦しさを排してきれいに昇華させてくれました。
「楽園ベイベー」のRIP SLYMEといったらキングギドラのアルバム曲「公開処刑」で処刑されたことでも有名です。う〜む、キングギドラからしてみたらこの「Heaven's Night」はどうなるんでしょう?2回死ねということでしょうか?…それは、ちょっと違うと思うんですよね。タイトルにもあるように、不起訴処分でしょ。アイドルポップスってのはその時代の先端の空気を取り入れてこそ成長していくものであって、パイオニアはそういうバランス感覚に優れていることが第一条件。アイドルポップスのクリエイターってのは純粋に「創造」をしないことに意味があるんですよね。その意味でshungo.さんはうまく風を消化し、昇華していますし、絶妙なポジション感覚とバランス感覚だと思うんですよね。
それにしてもこの曲、DA PUMPが歌っていればシングル曲になるくらいのデキだったのにね…(惜)。
12月12日
22位:一雫 / ZONE
マキシシングル「一雫」アルバム「O」収録
町田&ZONEは死しても皮を遺(のこ)す…??
タイトルにあるとおりです。ZONEはアルバムを「Z」「O」「N」「E」と4枚のアルバムをリリースしたあと、ベスト「ZONE」をリリースして解散とのもっぱらの噂ですが(笑)、彼女ら、特に町田紀彦とのタッグで発表した曲たちはずっと残ると僕は思っているんです。
ZONEがオールディーズとしてのスタンダードを獲得するなどと、もちろん僕は思っていないですよ。僕がZONEの居場所だと思っているのは「合唱コンクール」なんです。合唱コンクールの定番曲の中に昔のポップスがあることを知らない人は少ないと思います。「太陽がくれた季節」「冬が来る前に」などは有名ですね。そのポジションを10年後にはZONEが獲得していると僕は確信したいのです。
ZONEにはそういう空気を感じさせてならないんですよね。嫌味やエロさのない歌詞、一度聴いただけで鮮烈に覚えられるメロディ、それでいて聴き応えはさわやかで程よい感傷が得られ、コーラスも重ねやすく、ピアノ一本でも耐える芯の強さ。それが「めったに踊らなくなった」ことで一気に「一般人」まで視線を下げたZONEというアイドル性とあいまって、強烈な印象を与えてくれるんですよね。
この「一雫」は詞だけは町田さんで、曲は羽田さんなんですけどね。メロディは今回も単純ながらも涙を誘う展開で…。Aメロは抑えた感じで、Bメロでさっと光が差しサビでパッと開ける俺好みの展開!詞も言葉選びがとてもきれいで、「はがゆく」など最近はあまり使わないながらも簡潔な感情表現がかなり好感。タイトルも「一雫」ですよ!しかも漢字で!…ちなみに、「雫」ってのは普通重力で自由落下している液体の小さなカタマリを言う言葉であって、頬を伝わっているときはあまり「雫」って言わないんですけどね(笑)。…「ずっとそばにいたいと思う気持ちは次々とあふれ抑えきれずに…」なんてない言葉だけど、ジ〜ンとするじゃあございませんか。ストリングスアレンジ、希望。
12月11日
23位:大切なもの / ロードオブメジャー
マキシシングル「大切なもの」収録
断じて「ロードトゥメジャー」ではないのであって
ロードオブメジャーがチャート上位に急に現れたので、ああ、MONGOL800とか175Rみたく最近はやりのインディーズ出身のパンクロックバンドかな?と思っている人も多いでしょう。実はその認識は半分合っていて、半分間違っているのです。
まず、ロードオブメジャーはいわゆる「企画モノ」なんですね。出身番組はムーブメント創生番組「ハマラジャ」。放映中はなんらムーブメントを創生できずに低視聴率にあえぎ、結局ロードオブメジャーの全国発売を見送って終了してしまいましたとさ(笑)。この番組で各地のインディバンドから各パートのメンバーを生え抜き(つまり、各メンバーの顔合わせは最近なんですね)、結成。新星堂のみでシングル「大切なもの」を1ヶ月間発売し、50位以内に入れたら(ハードル低っ!)全国発売、というわけなんです。これを難なくクリアーした彼らは全国デビューし、オリコン2位の快挙を達成したのでしたと。
そして、意外と知られていませんが、彼らのレコード会社は実質エイベックスなんですよ。レーベル「tearbridge record」のHPを見ればすぐわかることでしょう。ここに見えるバンド名の意味、ロードトゥメジャーではなく、ロードオブメジャーである意味が。彼らにとってメジャーに出ることは約束された道であり、メジャーでどう歩むかしか見えていないわけなんですよ。ここ2、3年で急速に加熱してきたインディーズ市場と、小学生の頃THE BLUE HEARTSを聴いていた世代が社会人になったことによって再ブームが巻き起こっているパンク市場がここに来て成熟を迎えている証でもありますな。その中でこのように「レコード会社の息がかかった」、いわば「作られた」バンドがどのように活動していくか、それは壮大な実験でもあるわけですなあ(笑)。
うん、たしかに生え抜きで作られただけあって、各人のポテンシャルは問題ないし、ボーカルの北川君のソングライティング力も今回のこの歌からはなかなかのものと見受けましたね。何と言ってもやっぱりイキのよさが魅力だし、これからテレビ出演を重ねていく上でライブハウスとは違う大衆への見せ方、っていう課題も出てくるだろうし、久々に安心して見守っていけるバンド登場、といったところかな。もちろんパンクバンドは成長市場だから、これからも逸材はどんどん出てくるでしょう。その中で彼らがどう生き残っていくか、それがロードオブメジャーなのです。
12月10日
24位:花唄 / TOKIO
マキシシングル「花唄」収録
継続は力なり、なのか?
TOKIOは意外と俺的にはコンスタントにヒット曲を飛ばしてる。毎年1曲くらいかな。デビュー以来からまったく曲調に変化はないし、バンドというややもすると拘束になりかねない要素がヘンな欲目を生まず、イイ感じのリリースペースを保たせていると思う。また、音楽担当のスタッフも優秀で、プロデューサーにかなりのバランス感覚とポップスへの敬愛があるんだと俺は勝手に思ってる。
今年のヒット曲はこの「花唄」。元センチメンタルバスの鈴木秋則が手がけた大胆なモチーフを取りながらポップスとしてのサービス精神を忘れないキャッチーなサビメロが印象的で、一発聴きで惚れられる反射神経のよさが魅力。アキノリは作家としての処女作(男でもこの言葉を使うのってなんかヤだけど。特にアキノリの場合)のhitomiの「INNER CHILD」がマニアックなつくりでイマイチだったんだけど、この「花唄」、そしてフルーツポンチの「それゆけ!おはマーチ☆★☆」とはじけた感じで、次は何が来るか。急速に俺の注目を集めた作家でもあるんだな。
アレンジもごってりとホーンアレンジを加え、これがまた長瀬智也のいい意味でのガラの悪さとばっちりあうのがイイ感じだよな。サービス精神が効きすぎて、中盤で飽きさせまいという意図なのかテンポが落ちるところが、この歌の持つ「カラッとした切なさ」のテイストを半減させているのが残念だけど、最後の最後までがっちりときめるつくりのよさには思わず関心。
来年の甲子園にはこの曲が鳴り響くのを期待しているのは俺だけではないはず。
12月9日
25位:青春のSUNRISE / EE JUMP
マキシシングル「青春のSUNRISE」収録
つんく♂節だよ人生は?
自転車のタイヤが片方パンクしてしまったらどうしますか?そうですね、修理しますよね。でも、その修理が穴をセメダインでふさぐだけだったら?そう、またすぐにパンクしてしまいますね。その後はどうしますか?そうですね、また修理しますね、と思いきや、一輪車にしてしまったんです。それがEE JUMPです。
あんなに待っていた俺の前に反省なく現れ、そしてまた去っていったユウキという男、その男のラストシングルがこの「青春のSUNRISE」です。「♪オヤジになったら語りたいかなりカッコいい青春だったと自慢したい〜」というフレーズが空しく響き、PVの切腹シーンでは「ソニンがしないのなら俺が介錯(かいしゃく:意味がわからない人は辞書で引いてみよう)してやる!」との聞こえない声を集め、この後に出た後藤真希のシングル「手を握って歩きたい」では「♪愛してる〜素敵な兄弟〜」と歌われ、「素行が大胆不敵の略で素敵か」と嘲笑されたユウキのラストシングルは、奇しくも再開を示唆するステキな仕上がりとなってしまいました(笑)。
ホントにいいんだよな、この歌。メロディと歌詞をソニンがちゃんと消化してるし、アレンジも奇をてらわずすがすがしくもノリノリのテイストで。イントロから「♪イエ〜」のとこの感じはベタだけど、ちょうどジャケットのようにパッと桜吹雪が広がる感じかな。サビの「私だって頑張れ〜」のとことか、まだ俺も体調が万全じゃないときによく聴いてたら、自然と泣けてきて、聴き終わるとすっきりとすがすがしい気持ちになったものですよ。
あ、ユウキ?もう、帰ってくんな。女性を軽く泣かすような男はアイドルを名乗ってはいけないのだよ。愛されたかったら愛する意味を知りなさい。
12月8日
26位:無色 / 上原あずみ
マキシシングル「無色」アルバム「無色」収録
monochromeより一色少ない「無色」の世界とは
昨年デビューし、GIZAがじんわりと推していた60年代ポップスの旗手として活躍していた上原あずみ。このシングルでガラッと方向転換し、GARNET CROWの路線に少し近くなりましたかね。個人的にはどっちも興味深いのでよかったんですけどね。
で、この歌、タイトルにもあるとおり浜崎あゆみの「monochrome」と比較せずにいられないでしょ、やっぱり。monochromeってのはmono(1)+chrome(色)なわけで、つまりは「単色」っちゅうことなんですよね。で、その単色であることが何を意味しているかといえば歌詞中には「サングラス探した すべての色なくすために…」と歌われています。いずれ別れることを知りながら追いかけた人はやはり私の前からいなくなってしまった。それは悲しいことのはずなのに、あっけない虚無感におびえる自分、そしてその虚無感を味わうために現実世界の「色」を消すという行為に出たわけですね。しかし、最後には「私はとても強いから…」と歌われています。悲しみが実感できない自分を「強い」とすこし冷笑的に眺めつつ、やりきれない気持ちを抑え、去っていった人にはあえて感情を抑えている、そんな印象を受ける詞ですね。ここに見られるのは経験を重ね、それゆえに悲しみというべき感情を二重構造で受ける女性、すなわち直接的な悲しみよりもそれを悲しみと受け入れられない悲しみ、ということですね。ま、あゆの詞には多い精神構造でもある気がします。
それに対して無色はそのもの、無色。色が無い。このフレーズが出てくるのは「目に映るものすべてが色を失った」「街がざわめきだすそして広がってく無色の世界が」ってとこですね。普通に考えると朝が来れば「世界は色づく」もの。それを「無色」と言い切り、それまでの夜の世界、つまり届かない「星」に手を伸ばしている時間をそれと比較して「有色」とすると。まあレトリックといっちゃそうなんでしょうけれども、俺としてはこの表現がすごい好きなんですよね。そしてこの歌はこんなフレーズで幕を閉じます。「そして今この世界から星空に向かって飛び立つ やっと会えるね…」。これが何を意味するか、解釈は分かれるところだと思います。でもそれは安易な救いではなく、突然訪れた整理のつかない気持ちの末にたどり着いた一つの到達点であることでしょう。少なくとも、俺はそう感じたのでした。
どうしてもあゆと比べられることは多かろうと思いますけれど、この鋭さ、ヒリヒリする感触は独特のものでしょうね。競作だった「青い青いこの地球に」が小さくまとまった感じがしていたのでどうも注目しきれずにいたのですけれど、「Bye Bye MY BLUE SKY」「Lazy」そしてこの「無色」と、自分をすり減らしながらも頑張りました、という感じのシングル陣ですよね。アルバム曲もキラリと光る詞が多く、そうするとこれからは「Special Holynight」みたいな詞がどう広げられるか、という課題も出てきて、注目しといてハズレはないでしょう! ま、いちばんの憂慮は歌唱力なんですけどね…(惜)。
12月7日
27位:rosy girl / day after tomorrow
ミニアルバム「day after tomorrow II」収録
安っぽくても「等身大」であることの悦び
発売されたばかりミニアルバムの収録曲、「rosy girl」。ハッキリ言おう、「本格的」ポップスなど期待している人にはこの歌は評価にすら値しないだろう。いわば包装はかなりの安っぽさなのである。モロ意識した80年代テイストというもの自身がそもそも安っぽい口当たりを持っているので、いかんともしがたいんだけど。それを「安っぽい」というのなら、それはそれで上等って感じィ〜?といったところか。別にそう言う人に無理して聴いてもらうような労力を払うようなことでもないし。
で、メロディ(サビ)がZARDの「MIND GAMES」に似てることはまあさておいて(笑)、軽いまさに「ポップ感」ってのがモロツボで、Aメロ2回目が途中から自然にBメロに突入し、そのままサビに突入するとこなんてもうひとり大興奮(アホか)!さりげなく入った生音のテイストもかなりおいしくて、生バージョン希望、だなこれは。よくアイドルヲタが客席で頭上手拍子しながらその場でクルクル回っている、という醜態をさらすことがあるけど、そんな気持ちが少しだけわかるような、そんなハッピーソングなのさ。
そんなムードに拍車をかけるのがmisonoの詞。今までになく抽象的な表現は少なく、はつらつとした日常が描かれている。その描写もなかなかのモンなんで結構感心したんだけど、さりげなく技巧的なサビの詞も好きなんだな。曲入りのサビはこれがキモのフレーズで、最後でリピートされる、と。そして1番のサビはそれの弁解なんだよな。で、2番では自分の立場をわきまえてますよ、と少し譲歩。そしてラスサビの1回目は「ね、皆もそうだったでしょ?」と言わんばかり、半分開き直りつつ、最後では父母ジ〜ンの「照れてるだけ」と本音ぶちまけ。なはは、この女、毎回こうやって切り抜けてるのかな、なんて思うと妙にほほえましくて、表装として描かれる現実のいわば「安っぽい」世界に自分の立場を投影し、ほんのちょっと心地よくなれる気がするね。う〜ん、この路線、もう一回やってくんないかな?
12月6日
28位:北風と太陽 / YeLLOW Generation
マキシシングル「北風と太陽」アルバム「CARPE DIEM」収録
「詞先」ってセールスポイントになるのかな?
YeLLOW Generationのプロデューサは放送作家のおちまさとであることを知る人は多いでしょう。彼の奇抜な発想により彼女たちは次々と注目を集め「ようと」させられました。デビューイベントで渋谷の街角で「遺書」を朗読したことは知る人ぞ知るエピソードとなっていますね。しかし、そんな奇抜さよりも、彼女らをブレイクさせたのは「昼ドラタイアップ」という3匹目のドジョウ(1匹目:Whiteberry、2匹目:ZONE)だったなど、お天道様も北風も、知る由はなかったでしょう。
そんな彼女たちのセールスポイントはプロデューサおちまさとによる詞に曲がつけられるという「詞先」であるということ。まあ実際、自作自演型でないポップスで「詞先」である例はほとんどありません。しかし、自作自演型ではわりと普通かもしれませんね。俺の好きなうたいびと はねも詞先ですし。ただ、最近では安室奈美恵が「I WILL」で詞先で曲を作るなど、たしかに一つの潮流かもしれません。その意味では嗅覚はよかったのかな、と思います。そして「詞先」を誇るだけの面白い詞が書かれていると思いますしね。寓話を題材にとる、っていうのはテクニカルですけど、これはすんなりとまとまっていて、「うん、うまいね」って素直に言えるし、曲の中にもかっちり収まっていますし。
ただ、よくない傾向は「詞先」にした場合、作詞者だけに評価が集まりがちだということ。確かにフレーズの割りをきめずにゼロから詞を作るのは曲先よりタイヘンになる可能性もあるけれども、言葉割りが決まっているという制約の中で曲を作る作曲者がもっと評価されてもいいんでないの?で、この「北風と太陽」は渡辺未来さん。V6の「CHANGE THE WORLD」が有名だけれど、倖田來未や佐田真由美、さらに最近では上戸彩にも曲を書いていて、いずれもハズレのない安定感が魅力だと思っていたんですけどね。この「北風と太陽」も詞先だと聞かずに聴いていたら、詞も流して聴いてしまったかもしれませんし、曲も「ハズレではないね。ま、3点!」みたいなおざなりな評価を恥ずかしながらしてしまったかもしれません。う〜ん、その意味では「詞先」のアピールってのは効果があるのかも(笑)。
12月5日
29位:Kiss you / EXILE
マキシシングル「EX-STYLE〜Kiss you〜」収録
やっぱ原さん天国?
EXILEの最新マキシシングルは驚異の5曲収録。とはいっても表題曲のこれしか聴いてないんだけど、これがむちゃくちゃいいんでもうさっそく29位に登場です。
「抱きしめたらキスをしよう」という単に段取りを説明しただけのサビフレーズが印象的なミディアムチューン。よくよく考えるとEXILEのシングル曲で「光」や「笑顔」を想起させるものってこれくらいかも。いつも何かストイックで、張り詰めている感じがしている彼ら。ラブバラード「song for you」ですらそのイメージは完全に払拭できなかったのに、これはなんともいい意味で「気が抜けた」作りになっているんですよね。とはいっても実際気が抜けているわけではなく、ボーカルなんかは以前にも増して緊張感が漂っていますよね。CD音源よりもむしろライブの方がいい感じに熟成されていて、節回しが自然になっていますよね。ダンスも一度映像見ちゃうとダメだわ(笑)。すっげぇいっしょに踊りたくなっちゃうって言うか。ああ、このサビはこう体が動くのね、みたいな(笑)。
で、この曲は作曲は原一博さん。29位でいきなり言っちゃうのもナンなんですけど、これから先上位に彼の楽曲がごっそり出てきます。もちろん今年も多作だった、ってこともあるんでしょうけど、曲の作風もある程度のチャンネルを持ちながらうまく作りわけていて、そのすべてが必ずしもポップではないにもかかわらず、ポップソングとして歌い手に昇華させてしまう、そんな人なんですよね。歌い手を燃えさせる、といえばよいのでしょうか。そんな彼の楽曲の中でもこの緩やかなミディアムチューンってのはまあお得意みたいで。今回はアレンジも手がけてるんですけど、実はアレンジとしてはV6が歌っていそうな感もあるような間奏のギターフレーズもありつつ、かなりの王道路線。でも、この人たちが歌い踊ればこうなるのですね。だから、ポップソングはやめられない(笑)。
12月4日
30位:Feel fine! / 倉木麻衣
マキシシングル「Feel fine!」アルバム「FAIRY TALE」収録
泳げない人を海に突き落とすようなことはしたくないけれど
突然だけれども、倉木麻衣は泳ぎが苦手らしい。まあそんな情報がなくても彼女に夏が似合うなどと思う人はいないでしょう。そんな彼女が「SEA BREEZE」のCMに出るとなったからさあタイヘン(笑)。このCMって近年は安室奈美恵、持田香織、深田恭子、dreamなどがキャラクターを務めてきたんですけど、ほら、こうして並べてみても倉木麻衣だけ浮いているじゃないですか?
でも、そんな彼女がこの苦しいテーマに歌で出した答えは意外なほどすっきりとしていました。GIZAがこの夏こっそり推していたホットロッド路線にうまく乗せることで、「意外とああ、いけるんだ〜」って思える仕上がりにしてきましたね。このGIZAのホットロッド路線、カバーアルバムやコンサートもやっていて、結構頑張ってやってたと思うんですけど、なかなかその空気ってのが伝わってこなくて。愛内里菜や上原あずみなんてオリジナル曲ではまったくかすりもしてねえし(笑)。「ちょっとすべったかも…」と思いながらもガンガントランスを推し進めるavexとはそこんとこが対照的かな、とも。
まあ、このサーフミュージックって路線は確かにいい着眼点だったかも。女性が歌う、ってのは日本のポップスではあまりなかったし、声が太くなくてもそれはそれで清涼感っていう大事なファクターを逆に増すように働くとは思わなんだ、ですね。徳永(暁人)さんもこのメロディはなかなか秀逸で、声が太い人が歌ってもそれはそれでカッコいいんでしょうけど、細くてもちゃんと映える曲を書いてますよね。サビは確かに彼女ではパワー不足かな、って感じはうすうすとしますけれども、メロはこれぐらいの方がむしろ気持ちよくて、あの独特の夏のドキドキ感を表現できているかな、と。
ま、どうしても経験上夏の表現ってのはドラマや歌世界にありがちな古典的な表現に収まってしまうのはしょうがないところでしょうけれどもね…。
12月3日
31位:そっと口づけて ギュッと抱きしめて / 藤本美貴
マキシシングル「そっと口づけて ギュッと抱きしめて」収録
今年も一つ季節が巡って渡部チェルがやってきた
誰だ!藤本美貴を「二番煎じ」とか言うヤツは!実際は彼女は「四番煎じ」だぞ!一番の「三佳千夏」はすでに卒業、二番はメロン記念日、三番は松浦亜弥だからな!
とか何とか言っちゃってもやっぱり松浦亜弥の後追いの感は否めないよなあ。それはさすがにどうしようもないっす。たとえば、デビュー以来のシングルの発売遍歴を比べてみる。
松浦亜弥
ドッキドキ!LOVEメール(2001/04/11)
トロピカ〜ル恋して〜る(2001/06/13)
LOVE 涙色(2001/09/05)
100回のKISS(2001/11/28)
藤本美貴
会えない長い日曜日(2002/03/11)
そっと口づけて ギュッと抱きしめて(2002/06/12)
ロマンティック 浮かれモード(2002/09/04)
ボーイフレンド(2002/11/07)
発売日以外にも、1曲目の元気路線、2曲目の渡部チェル起用、3曲目でブレイク曲投入、4曲目はしっとり、など、かなりの共通点が多い二人なのだった。ただ、大きな相違点は松浦がデビュー以来元気でコケティッシュな感じを前面に打ち出して3曲目で方向転換したのに対し、藤本はデビュー以来いつも陰や艶の部分を少し出しつつ、3曲目でコケティッシュ路線を打ち出した点だろう。その意味で3曲目の「ロマンティック 浮かれモード」も俺的にはかなりおいしかったりするのだけど、メロディ(特にサビ)自体が「LOVE 涙色」を匂わせる点などで逆に減点。むしろ「トロピカ〜ル恋して〜る」の衝撃から1年経ってまた渡部さんが打ち出したこの2ndシングルの方がやっぱりいとおしいかなあ。編曲は彼お得意の「踊れる」感覚のあるアイドルポップスで、とにかく豪華に音が入っているのがどんなボーカルでも包み込んで(粗を隠しながら)進んでいく、ってのがいいっす。終始ハイテンションで押し切れた、いやむしろそうすることを義務付けられた「トロピカ〜ル恋して〜る」とは対照的に中間に程よくアクセントとしてタイトルフレーズを叩き込む、というちょっと印象的な構成。実にデキとしてはイイと思う。ただ、やはりそこで音が弱くなるためにボーカルにぐっとウェイトが寄せられてしまうのが長所でもあり短所でもあったのかなあ。藤本のボーカルはうまく聴こえさせることは実にうまいけれど、やっぱりまだ経験の少なさと吹っ切れなさでこういうパートに来ると急に聴く方が心配になってしまう。
あることわざにいわく。「柳の下にドジョウは2匹いる。ただし、2匹目は小さい。」こんなこと、言われないように頑張ってください。
12月2日
32位:SOUL / LIV
マキシシングル「SOUL」アルバム「The first chapter…」収録
坊主憎くも経は憎まず
↑のことわざはありませんからね。正しくは「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」もしくは「罪を憎んで人を憎まず」ですから。
まあはじめに断っておきましょう。僕はLIVの代表者、押尾学が大っ嫌いです。理由まで書いてるとただ長くなるだけで記事としても面白くなくなってしまうので書きませんけれど(笑)。でも、この歌に関してはそういう感情抜きにしていいな、って思えましたね。いや、悔しいけど、みたいなね。こういうときに「この作家もこんなヤツに曲書かなければなー」と思ってはいけませんな。作家だってLIVという存在がなければこんな曲は書かなかったかもしれませんし、彼がいなければ「この曲」にはならなかったわけですからね。
まあ、男優でいちばんアンチが多いと思われる彼ですけれど、歌唱力もやっぱり批判の対象になっていますな。でも私見ではお世辞にもうまくないけれど、(CDでは)そしられるほど下手でもない、ってのが素直な感想かなあ。ま、そこらへんはわりとおおらかにね。
やっぱりそれなりに音楽にこだわりはあるみたいで、イントロのデキなんて、結構秀逸ですよね。まあ最近の流行で片付けてしまってもいいんでしょうけど、はじめのヒップホップテイストの入りからスカに突入し、一気になだれ込む感じはすっげーポップだと思うし、バランス感覚や時代感覚にあふれたイイ作りだと思いますね。サビも単純で歌いやすいメロディだけど勢いがあって、聴いててもそれなりのスカッとする感じがありますけど、やっぱりこれだけ「俺も歌いたい」と思わせてくれるメロディは最近貴重なんじゃないでしょうか。しかもそれが乗っている音ってのが今まではお世辞にもポップとは思えないメロディを乗せてきたものが多かったジャンルの音、ってのが面白いと思います。もちろんこのジャンルがメロディがポップである必要ってのは本来ないけれど、ポップならポップですげぇいいじゃん、してもいいじゃん、っていう軽いノリなんですけどね。
ん?こんな音楽なめたトークしていると押尾さんの1万人の子分たちが僕をシメに来てしまいますか(笑)?
12月1日〜ご挨拶〜
というわけで、突然ですけど、帰ってきてしまいました。
J-POP日記はひとまず明日からということで、いったい何があってどうなったか、今までの僕を少しだけ語らせてください。
僕は3月から大学の研究室に入りました。普通は4年生に進学する4月からなんですけど、理系では3年が終了する3月が普通みたいなんです。で、これからたぶんものすごく忙しくなるんだろうな〜、ということで日記はお休みをいただくことにしたんです。でも、実際としては3月中はそれほど忙しくなく、書くことも可能だったんですよ。でも、ある事件が僕を阻んだのでした。
実は僕、3月から1ヶ月間、肝炎になってたんです。といっても慢性肝炎ではなく、ウィルスから来る急性肝炎でした。体のだるさがあまりに取れないし、微熱が続くのでさすがに病院行ったら、血ィ取られて「あ、肝炎だね」って(笑)。「この数字でよくここまで歩いてきたね」とか言われてさ。病院行く2、3日前に研究室の雑誌の整理で半日働いていたこととかはさすがに黙っておいたけどね(笑)。その後もなかなか検査の数字が下がらず、結局1ヶ月くらい入院しちゃいました。その後は卒論生としての日々が始まって、さすがに忙しい日々でした。4月は3年生の学生実験の補佐、5月は岩手県に実験に行き、7月は長崎から東シナ海に航海、8月から9月からは修士の入学試験で、10月は卒論用のデータ整理と論文読み、とホントに忙しい日々を送りました。いまさら隠す必要もないから言っちゃうけど、僕は東京大学農学部の水圏生物科学専攻というところに所属していて、フィールドワーク中心の研究を行っているので、東京どころか日本にもいられない生活になることは必至なんです。来年も7月初め〜9月初めの中期航海が一本、そして9月中旬から9月いっぱいの短期航海が一本入ってて、他にも短期のフィールドワークが何本か入ることは確実なんですね。ま、今も卒論書かなきゃいけないんだけど、そればっかりやってもいられないし、ま、年末だからみっち歴書いちゃうか〜みたいな感じで書き始めてみました。
この限られた期間で何をしようかな、とも思うんだけど、今年の俺的ベスト50でもやろうかな、と思ってます。あ〜、俺的って言葉久々に使ってなんかすっきりしたな〜。俺もしこたま楽しもうと思っているので、これを読んでくれる皆様も肩の力を抜いてだら〜っと見ていただければ幸いです。


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