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テロメアとろうそく

2001年2月


テロメアとろうそく @

 老い(老化)の研究から、顕微鏡の世界で細胞が自然に分裂を止めて死ぬこと(細胞死:アポトーシス)が発見されました。もっと微細な遺伝子の世界では、遺伝子末端にテロメアと呼ばれる部分があり、細胞分裂を繰り返すごと短くなり、テロメアが尽きたとき細胞死を迎えることが判りました。

 ろうそくが灯火を放つ毎に短くなるように、人間、生まれたときには長かったテロメアが、生きる毎に短くなっていくのです。ろうそくの灯は多少揺らぐ事があっても、変わらぬ光と熱を放ち、消える寸前には一段の明るさを増します。ありがたき手本と感じます。(瑞光2 2000/7/20より)




テロメアとろうそく A

 テロメアの長さを研究すると、人間の最高寿命は120歳位だそうです。また、人を蝕むがん細胞は自分でテロメアを修復してしまうため勝手に分裂して生き続けます。不老長寿を研究する人はテロメアを修復することを調べ、がんを征圧しようと研究する人は、がん細胞のテロメアを縮めようとしています。これらの研究でもっと寿命が延びるかもしれません。

 もし、もっと長生きしたら何をしましょうか。沢山のことができるでしょう。しかし、何をするにしても、人との付き合いは確実に長く複雑になります。ますます、六波羅蜜が大切になっていくでしょう。(瑞光3 2000/9/23より)



テロメアとろうそく B

 昨年9月、静岡市において「第5回静岡長寿・健康学術フォーラム」という勉強会が開催され、内外の研究者の意見交換が行われました。県立大学他の先生に混じって雅芳も座長として参加させていただきました。長寿のメカニズムというテーマでは、テロメア研究の世界の第一人者・Blackmore先生から最先端の研究成果が発表されましたが、決定的な長寿の秘密はテロメアだけでは説明がつかないということでした。

 一方、長寿者に学ぶというテーマでは、沖縄県の長寿の秘密は、食習慣だけではなく、「あやかり」といって、長寿者を心から祝いあやかろうとすることや、家族の絆を大切にし、先祖のお墓の前でそろって食事をする習慣などをとおしてご先祖様の恩にあやかっている自分を感謝したりするような、心の持ち方が重要だということでした。最新の科学も、心の奥深くの安定を重要視しています。(瑞光4 2001/1/7より)




テロメアとろうそく C

 世界の健康を守るため国連には、世界保健機構(WHO)という組織があります。ここでは、健康を「身体的」「精神的」「社会的」に良好なことと定義しています。ところが、科学がこんなに進んだ今こそ「霊魂の:霊性的(Spiritual)」健康が必要であるとされ、研究が進められています。科学が進歩して、合理的に物事を考えようとすればするほど自分自身の存在や生きる価値が判らなくなってしまうと、世界が真剣に悩んでいるのです。

 日本ではまさに仏教の教えが根本であり、とりわけ禅の教えが世界的に注目されています。一部の宗教を否定する国の反対もありますが、近々新しい健康の要素に「霊の健康」が加えられます。(瑞光5 2001/2/11より)

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