じゅじゅじゅのじゅっとさの、じゃじゃじゃのさっとよって・・

またしても、けったいなコトバをもってまいりました。
小佐田定雄作「貧乏神」から拝借しました。

これはコトバというよりも、枝雀師匠が演じるときに、ある動作を表現するための擬音です。
なんの動作かといいますと・・貧乏神が長屋の井戸端で洗濯しているところなんです。

じゅじゅじゅのじゅっとさの、じゃじゃじゃのさっとよってよってさっと・・

これを枝雀師匠がしゃべるとおもしろいんですよ。目をつむると、やせこけてボロをまとった貧乏神が、井戸端でせっせと洗濯をしている不条理な情景が、ありありと浮かび上がるのです。ほんとですよ。

どうして貧乏神が洗濯なんかしているのか、その理由も説明しましょう。
生来の怠け者で、かみさんにも逃げられた男の家にとりついていた貧乏神の不幸な物語です。
「もうちょっと一生懸命働け、人間怠けてはいかん」と、どんなに諭してもいっこうに働きません。
そこで、人のいい(?)貧乏神は、自分で内職して男を食べさせてあげるのです。
まずはじめに、つまようじけずりの内職をしますが、両端を削って、貧乏けずりにしてしまうので、クビになってしまいました。しかたなく、長屋の人の洗濯物をたのまれては洗濯する内職を細々と行っていたのです。

たらいの洗濯物を洗いながら、ふっと貧乏神が空を見上げます。
そのときmomosanだったら、彼にこう言わせるでしょうね。

「せつないです」(つげ義春風に)


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