おおあてられ

路上でアコースティックギターを弾きながら、大声で歌う青年が増えてまいりましたね。

なんなんですかね、あれは。

どうも自作の歌らしく、地べたに置いた譜面を一生懸命見ながら歌ってるんですね。

声は大きくて元気があるんですが、音符と歌詞がバラバラで、「こんな歌より、君にはアニメソングが似合うぞ」と言ってやりたいです。

しかし、歌はヘタでも人前で歌いたい・・という気持ちはわかります。

今回はそんな人のハナシです。 「軒づけ」(のきづけ)からもってまいりました。

明治の始め、浄瑠璃や義太夫が庶民の間でとても流行したころのお話です。

浄瑠璃を習い初めてまだ間もない男が、急病人の替わりに、舞台で浄瑠璃を語ることになってしまったんです。

浄瑠璃を人前で披露して、拍手喝采を受けることを「当たる」(あたる)というそうです。

そこでこの男の浄瑠璃も「大当たり」したかというと、そうではなく

「大当てられ」だったと言うんですね。

なにしろ習ってまだ3ヶ月、この男の浄瑠璃がひどいのなんの。

そこで観客からミカンの皮やら芋のヘタが飛んできて・・・大当てられ・・というわけなんです。

これで落語のコトバ、88題目。




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