離すなよ、それ離さんのが、極意じゃ

「しまつの極意」(しまつのごくい)という、けちんぼの集大成といった落語があります。
これを聞いていて楽しいのはもちろんですが、momosanなどは、けちんぼに対して畏敬の念まで抱いてしまうのです。

とにかくここに出てくる「しまつ」(けち)のベテランは、もらえる物はなんでももらい、出る物は絶対出さないことに徹底しています。「どけち」を超えて、美学といえるほど見事なんです。
これほど感動するのも、きっと自分が「けち」になれないからなんでしょうね。
momosanは、典型的なB型人間で、人の世話焼きが大好きで、いつも損ばかりしているのです。

では、極意の中のいくつかをご紹介しましょう。

その一。「扇子の効果的な利用法。初級編」
まず、扇子の半分だけを開き、大事に5年間使う。次にもう半分を開き、また5年間大事に使う。
これで、一つの扇子を10年使えることになります。

その二。「扇子の効果的な利用法。極意編」。
扇子を遠慮なくばーんと全部開く。これで扇ぐが・・・ただし、扇子はけっして動かさない。
顔の方を一生懸命動かして使うこと。(笑)これで扇子ひとつで孫子の代まで使える。

さて、「しまつの極意」を説明しましょう。

まず、木に梯子をかけて、登ります。
そして、てきとうな枝に両手でぶらさがり、梯子をはずします。
次に片手を離します。
片手だけで、高い枝にぶらさがっていることになります。だんだん苦しくなります。
でも、決して手を離してはいけません。
次に、ぐっと枝を握りしめた指を、一本づつ離してゆきます。
まずは、小指、次に薬指、そして、中指・・もうこれ以上、離せませんよね。

そうです。それなんです。その気持ちなんです。

「離すなよ、それ離さんのが、極意じゃ」


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