
私の勤める病院の紹介
私が勤める紀の郷病院は、和歌山県にあります。和歌山県といっても北から南までとても広いのですからもう少し詳しく言いましょう。和歌山県の北部、大阪府と県境を接する所、九度山町にあります。九度山町は、真田幸村が一時居住したところで、現在でも5月に行われる真田祭りが有名です。病院のそばを紀ノ川が流れ閑かな環境が保たれています。 この病院ができたのは、H4年6月です。この病院を設立した理由は現在の精神科の医療をできるだけ良い形で行えるように病院の構造を考え、スタッフをそろえて始めました。古い病院は入院している人のために作られたと言うよりも収容するという側面が強くあったように考えられます。精神科の病院というと、鉄格子があって何か危険な病気の人が入院しているというイメージがあったのではないでしょうか。そのような悪いイメージを無くし、精神科の病気がもっと身体の病気と同じように、悪くなれば早い時期に治療を受ける気持ちを持てるようになって欲しいと思います。紀の郷病院ではこのような暗いイメージの鉄格子を無くし、入院している人が少しでも治療を受けやすい環境を準備しています。小さな子供から思春期、成人、老年期の方まで治療されています。どの様な年齢の人でも安心して治療を受けられるようにしていきたいと思っています。 文責 M.Nakano
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医師が行う個人面接療法。時間をかけてゆっくりと行う。
心理療法士が行う個人療法 面接、箱庭療法、絵画療法、コラージュ療法、粘土療法などがある。写真は箱庭療法です。

スタッフ3人と患者4〜5人が幼少期から思春期の経験を想起してグループで話し合うもの。スタッフは司会者とファシリテーター(会の促進者)になります。

スタッフ3人と患者4〜5人で昔話やお話の場面を選んで主人公や相手役を演じる。スタッフはダブルや対演者(補助自我と呼ばれる援助)となり患者の表現を助ける。この場面は桃太郎の一場面を演じています。
スタッフ3人と患者4から5人で影絵を演じます。昔話やお話の中から主人公の気持ちをグループで話し合いそれを影絵で生き生きと表現するものです。スタッフは患者の演技と感情表現を深めるのを援助します。
老年の患者さんのグループでお話を作ることを通じて自己の生きてきた体験を作るお話の中で生かしていきます表現します。
スタッフ2人と患者4〜5人で花壇で花を育てています。植える種類から購入まで話し合って決めています。成長した花々は治療の緊張の続く入院生活に潤いをもたらし、病棟の雰囲気を和らげています。

医師が診察するところです。話がゆっくりでき患者もくつろげるようにしています。また心理療法士、看護婦、看護士も患者さんの思いをゆっくり聞くときに使用します。病棟に各階3室づつあります。
心理療法士が使用する治療室。2室あり、箱庭を中心にする室、面接を中心にする室があります。
各種の集団療法を行う部屋。2室あり、話し合いを主にする部屋と心理劇、影絵、プレイなど動きをする広めの部屋があります。
看護婦さんが仕事をまとめる中心になる場所ですが、入院している人は昼でも夜でもいつでも困ったこと、相談事があれば入ってきて看護婦さんと話ができるようになっています。
保護室
病気が始まったばかりでまだ症状が重い人のためにある個室です。看護婦さんが常に病気の状態を注意して援助するところです。
治療室
病気が少し落ち着いてきて、入院している人がゆっくり過ごせるようになっている個室です。
病室
個室、2人室、3人室、6人室があります。これらの病室は、身体の病気の人の病室と同じだと考えて貰って良いと思います。あえて言えば小さい部屋ほどゆっくりと休息できるように心がけています。
ホール

精神科の病院の場合は、身体は健康な人がほとんどですから、病院内で過ごせる空間はできるだけ広い方がよいわけです。紀の郷病院ではできるだけ入院している人がリラックスして過ごせ、会話をしたりテレビを楽しめるように広くとりました。また食事もホールで摂る人と、自室で取れるようにしています。

中庭には、東屋を設けたり、花壇を設置したりし、芝生の上では入院した人が気分転換をできるようにしています。花壇の花は入院している人と看護婦さんで作っています。また軽い運動ができるようにグラウンドも用意しています。入院している人とスタッフがいつも外へ出てスポーツや遊びをしています。

ゆったりした気分で待つことができるように工夫しています。受付や会計、外来看護スタッフ、薬剤師にも気軽に相談できるような構造にしています。診察室は、面接がゆっくりできるように配置されています。
開放的な構造にして患者さんの質問にいつでも答えられるようにしています。薬の効き目や副作用など何でも気軽に相談に応じます。
事務も開放的に作られています。受付を始め、どの部門も患者さんの医療相談にいつでも応じられるようにしています。
20年以上の経験を持つ精神科専門の常勤医師が3人います。また非常勤の医師が数名います。精神科の病気は心の中の危機から起こるものでそれが心にも身体にも苦しい症状として現れるものと考えて治療に当たっています。
精神科の研修と教育を常に行い、より専門的な技術を獲得してゆくように努力しています。医師と連携してチーム医療を大事にしています。
常勤薬剤師を中心に非常勤薬剤師、助手が連携して患者さんの質問にいつでも答えられるようにしています。
管理栄養士が中心になり他の栄養士と患者さんの食事を如何に楽しんでもらえるかアンケート調査などを工夫しながら調理師と協力してメニューを作っています。
主に老人の患者さんの援助を行っています。
事務長を中心に、患者さんが医療を安心して受けられるように医療相談を行っています。
ここに載っていない部分についてもこれから紹介してゆきます。