Emily Dickinson
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The Poems of Emily Dickinson(1955)−Thomas H. Johnson 編集−より
| I heard a Fly buzz - when I died- The Stillness in the Room Was like the Stillness in the Air- Between the Heaves of Storm The Eyes around - had wrung them dry- And Breaths were gathering firm For that last Onset - when the King Be witnessed - in the Room - I willed my Keepsakes - Signed away What portion of me be Assignable - and then it was There interposed a Fly - With -Blue uncertain stumbling Buzz - Between the light - and me - And then the Windows failed - and then I could not see to see - |
ピューリタンの間では、臨終の際に神があらわれて救ってくれるというが、それを見に集まっている家族をディキンソンが皮肉っているそうです。そんな風に興味本位で集まる家族をうるさい“ハエ”とみなしたのでしょうね。危篤者の視点で家族を観察するという発想はめずらしいですね。 |
| 私が死ぬとき1匹のハエがうなるのを聞いた 部屋の中の静けさは 嵐が吹き荒れる間の 空の静けさに似ていた 周りの目は乾ききってしまい 息はつまっていった 王が部屋の中で目撃される時の あの最後の襲撃を求めて 私は形見を遺言した 割り当てられるものはすべて 署名した その時 1匹のハエが飛び込んできて 憂鬱であいまいな どもったうなり声とともに 光と私との間に そのとき窓がぼやけていき そして見ようとしても見えなくなった |
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The Poems of Emily Dickinson(1955)−Thomas H. Johnson 編集−より
| The Bustle in a House The Morning after Death Is solemnest of industries Enacted upon Earth― The Sweeping up the Heart And putting Love away We shall not want to use again Until Eternity. |
死んだ朝の 家のざわめきは 地上で演じられる 厳粛な儀式― 心を掃き清め 愛をしまっておく もう二度と取り出すことのないように 永遠に。 |
| 深い悲しみの中にも葬儀という日常茶飯事的な儀式のイメージが表現されています。「演じられる」というのがEmilyらしい描き方ですね。生と死という最も大切な出来事であるはずなのに、流れ作業のように葬儀が行われてしまうのに疑問を感じていたのではないでしょうか。 |
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The Poems of Emily Dickinson(1955)−Thomas H. Johnson 編集−より
| The Lightning is a yellow Fork From Tables in the sky By inadvertent fingers dropt The awful Cutlery Of mansions never quite disclosed And never quite concealed The Apparatus off the Dark To ignorance revealed. |
稲妻は黄色いフォーク 空のテーブルから うっかり指がすべらせたもの 決して開かれる事も 決して閉ざされる事もない邸宅の 恐ろしい刃物 無知を暴くための 暗闇の道具 |
| 「無知を暴く」とはどういうことでしょうか。文献によれば、神に対する信仰心が浅い人間たちを目覚めさせるために落とすとあります。Emily
自身も信仰復興運動の中でひとりだけ信仰告白を拒否しましたが、しかしそれは神の存在を拒むわけではなかったようです。神を信じるけれどもすべてをささげるのではなく人間らしく生きていきたい、そんな気持ちと闘うかのように神は稲妻を落としてくるのでしょう。「うっかり」とはいえ、実は計算されているのかもしれないというのが恐ろしいところですね。 |
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| By homely gift and hindered Words The human heart is told Of Nothing- "Nothing" is the force That renovates the World- |
人並みの才能で口べたな人は 自分の気持ちを 語れない― でも“無言”は力 天地を刷新する― |
| 文献ではgiftを「贈り物」としていましたが、神からの贈り物=才能ととりました。いいたいことを言葉として表す事ができない、それなら話さなければいいじゃないか。無理して口にする必要はない、それだけで気持ちは伝わるのだから。 |
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