表挿し舵

第3段
前回第2段では強度不足のため見事失敗(下げたまま前進したためでしなければうまくいっていた)に陥りました。当初パイプの曲がりで抜けないかと思いましたが、あとでよく見ると筒状の角アルミパイプが取り付けネジ部からひしゃげて変形していました。曲がりもありますが、この変形で抜けなかったものだと推測します。よって今回はかなり丈夫に製作しました。
当初上記のこと(角パイプがひしゃげていた)がわからないので、作り直す時、遮断機型(この方が曲がった場合支点のピンを抜けば簡単に外れる)を作ろうと思い着手し途中まで作ってようやく挿し舵の付いたパイプを付けた段階で、やはり無理だと感じました。水面まで低いゴムボなら大丈夫ですが、この船はかなりの高さがあります。よってパイプは必然的に長くなります。すると遮断機みたいに前に上げた状態ではかなり上下に振れます。かなり不安定な状態が航行中続きます。よって再度垂直上下方式を強化して製作してみたいと思いました。よって途中で方針を変えたのでまた丸2日(連休中)ほどかかりました。
こんどは角パイプで製作です。外径45×30ミリ(内径26ミリ)のアルミ製角パイプの中に25ミリ径の角パイプと25×10の角パイプをいれます。25ミリ径は表挿し舵を取り付けるパイプでこれが上下します。そして小さい方の角パイプはこの中に上下する際の引っ張るロープが入ります。これなら後ろに隙間があるため角パイプを密着させて取り付けても問題ありません。
こんどは強化のため、腐らない人工の板(中にアルミ板が入っている)を使います。さんざん試行錯誤をしたため穴がいっぱい空いています。バウレールにパイプ用クランプ金具を付け、丈夫なL字金具で細い人工板を固定します。この細い板はアンカーのツノローラとネジで固定し、L字金具で固定しています。ここに先ほどの幅広の板を固定します。
このままだと下部はまた強度不足が生じますので、船のバウ側に穴を開け角パイプをつっかえ棒として固定します。穴を開けた部分はアンカーが収納されるカンコ(物入れ)です。ここは元々水が抜けるようにと大きな穴が空いているので水が入っても問題なしです。
これでほぼ動かなくなり固定されました。ここに上記角パイプ類を取り付けます。小さい方の角パイプは大きい穴と小さな穴をあけています。大きい穴は皿のボルト(皿は出っ張りが無くなるため)を差し込むためです。小さい方の穴の内側は面取り(皿ビスを入れるため)をしています。先ほどの大きな穴を開けたあとそのまま小さな穴の内側を面取りします。
そしてこの角パイプを幅広板に取り付けます。取り付けた後はまだ強度不足になりますので、上下にL字アングル金具を両サイドから挟むようにして固定しています。これにて少々横から力が加わっても大丈夫だと思われます。
幅広板の上部ですが、ここに細い角パイプの中から伸びたロープ(緑色)を滑車を使って方向を変えます。アルミの角パイプとL字金具を使ってうまく固定できました。
上下する角パイプの上側にはそれ以上下がらない状態(挿し舵がうまく水中に入る長さで)にするようにピンボルトとRピンで固定しています。また万一曲がって引き抜かれなかったらこれを抜いて下から外します。
これが完成の写真です。かなり試行錯誤した結果満足の表挿し舵です。また使ってみないとわかりませんが、状態としてはバッチリ効くはずです。問題は誤って下ろしたまま運転しての強度です。
右写真は緑のロープが外の運転席に伸びる状態です。前回と同じです。左写真も前回と同じで、赤いロープを引っ張って掛ければOリングゴムが効いて挿し舵が上に上がったままでショックを吸収します。これを外せば挿し舵がさがりいっぱいに伸びればストップします。万一ロープが外れてもパイプの上のストッパーピンボルトで止まります。はたして使用の結果は?。

第2段
キール部(船底の梁)がフラットなことは静止安定性が良いというメリットもありますが、逆に滑走中「底を叩く」という表現でポンポン跳ねてしまいます。そしてスパンカーによる流し釣りの時は底が平らなため、どうしても底の出っ張りであり海中に浸かっているエンジン下部が潮の流れを止めて、そこを中心に回転しようとする働きがあります。そのためスパンカー(向きを一定させ、流し釣りがしやすいような働きが有り)の効きも悪く役に立ちにくいのです。ある程度風があり前進しているときはまだしも、風が少なく潮の流れだけでは船の方向が一定しないのでクルクル回りやすくなります。そこでエンジンとは逆の方向にあるバウ(船首)にこの水中の抵抗をかもし出す表挿し舵というのを設置しました。
私は以前FRP艇の「F−15」にも同じ理由で表挿し舵を作っていました。結構効果は抜群でした。その経験を元にこの25フィート艇にも設置しようと目論みました。右写真はF−15のコーナにもある表挿し舵。下部に説明もあります。
一般的に設置方法は大きく分けて2種類あるかと思われます。ひとつは踏切方式で軸を中心に表挿し舵自身を弧を描くように上下に回転させる方式です。回転させ下に下ろせば海中に浸かる案配です(デメリットは上げたときに前方に出っ張る)。そしてもうひとつは今回の物と同じ垂直上下方式です。構想はF−15の時と同じでアルミの角パイプの中に上下するパイプを入れ、それを運転席からロープで上げ下げするという物です。
まず筒部ですが、その前に中に挿入するパイプ部の素材ですが、うちにある19ミリ径(厚み2ミリ)のステンレス丸パイプがたくさんあるのでこれを2本使うことにしました。1本では強度不足と回転しますので役に立ちません。それを入れる角パイプを探しました。大きさは50×30ミリの物です。2ミリ厚なので内径は46×26ミリとなります。丸パイプは2本で38×19ミリです。少し内側に余りがあります。これを埋めるためとあとで出てくる内側に皿ネジを埋めるための皿状の切り込みを付けなければなりません。内側はパイプを通すため出っ張りがあるとダメだからです。そこで2ミリ厚のアルミの平板2種類を使い内側にピッタリ(偶然ですが)収まります。右側写真はネジ留めしなくても(差し込むことで固定出来ます)動かないほどピッタリの状態ですがネジで留めないと抜け落ちます。ミソは先ほど記述しましたとおり内側に皿ネジ用の溝と作るという作業ですが、当然内側なのでそのままでは出来ません。何もない状態では角パイプの穴を開ける反対側に大きな穴を開けそこからキリを入れ削るしか有りません。
そこで一旦平板を入れた状態で外から穴を開け、平板を抜き内側に相当する部分にキリで穴を広げる事ができます。
次にこの角パイプ自体の取り付けですが、これも自船を見ての試行錯誤です。バウ側にあるアルミ製のイカリツノローラーを利用します。ここに穴を開け固定します。そして上部にはステンレスのバウレールにクランプ金具を取り付け固定します。そこで少し揺らしてみると前後には強いのですが左右にはグラグラ少し動きます。これでは強度的にもたないと判断し急遽アルミ板で補強をします。固定した反対側のバウレールに同じようにクランプ金具でアルミ板を固定します。これにてほぼ動かなくなりました。
角度が違うのと真下から写した物です。上記は簡単に記述していますが、実はかなり苦労しました。固定しては違う、もっと納得のいくようにと色々と試行錯誤しています。これだけで数時間かかっています。よってためらい傷(穴)も空いています(笑)。
次は挿し舵となる板の部分です。前述の通りステンレスパイプ2本をネジで固定します。上部は差し込むためあとでネジ留めします。右写真は見えにくいですが、透明のポリカーボネイド(通称ポリカ)です。以前ウラン工房で販売していた余り物を流用します。ポリカはアクリルと違って高価ですが、柔軟性もあり強度もあります。よってパキンと割れる事がありません。そして透明なのは美観を損なわないという利点があります。これを何枚か繋げてうまく固定しました。すぐ上部にはステンレスのアイナットをボルトで固定しロープを留めています。
次に角パイプの下部より挿し舵を挿入し、上下にボルト留めします。上はそれ以下抜け落ちないように、下はそれ以上上がらないようにです。高さは試行の結果また調整します。
左写真は下から見た写真です。あとこれに乾きやすい化繊の強いロープを結びます。
結んだロープは二つの滑車へと導かれます。一つ目は垂直方向から水平方向へ角度を変えます。これもバウレールにクランプ金具を利用して固定しています。思ったよりかうまく設置出来ました。滑車はステンレス製(プーリーはプラスチック製)で750円ほどでした。根元は丸く輪状になっていてボルトを通しています。左写真は少し見えにくいですが、バウ側のロープの配線を写しています。
次は水平方向から角度を変え運転席へと誘導するための第二の滑車です。これもレールにクランプ金具を固定しロープの角度を変えます。左の写真はこれも同じで上から撮っています。角度が変わり運転席の方へと導かれているのがわかるかと思います。
ロープを動かしますが実にスムーズに動きます。やはり挿し舵のステンレスパイプが重いので重量感はありますが・・。
そして最終のロープの固定です。ぱっと見た目わかりにくいかと思いますが以下の通りとなっています。挿し舵を下ろしているときはそれ以上落ちないようにボルトで固定しています。よってロープの先端は輪にして引っかけているだけです。緑の輪の部分(筒状のポストに引っかけている)です。問題は上に上げているときです。理由は船が滑走しているので常に上下することです。それ以上あがらないようにとボルトで固定していますがどうしても遊びが出てきます。すると上下にガチャガチャと振動すると思われます。それを防止するために極太のオーリング(これもウラン工房にたくさん有るので)を付けゴムのように伸び縮みできるようにとしました。ゴムを延ばした状態で上記と同じポストに引っかけます。それを外しやすくするためゴムに赤いロープを付けています。この状態で滑走し、ポイントへ着き挿し舵を下ろす時はこのゴム(赤いロープを引っ張って)を外せば良いのです。
おおよその製作料は無料ばかりの物を流用して1500円(アルミ角パイプだが半分残っているので購入の半額)程度でした。穴もイカリツノローラーに一箇所だけ開けているだけです。さて使用感は?後日です。
完成後に海に浸かっている船の表挿し舵です。見えにくいですが右は上げている所で左は上に上げている所です。9/11に試し釣りをしました。結果効果は絶大でした。ほとんど横には流されません。しかし強度的に弱いことが判明しました。うっかり浸けたまま旋回すると曲がってしまい上に引き上げることができなくなりました。おそらく丸パイプ2本ですので強度不足かなと思われます。考えとしてはあっているので次回ステンの角パイプで出直しです。

第1段
F−15の表挿し舵
前回4ミリ厚のアルミ板で製作しましたが、見事曲がってしまいましたので、新しく製作し直しました。40ミリ×20ミリのアルミ角棒の先端にウラン工房のポリカーボネイト製の表挿し舵板(無色透明)を取り付けます。船側は下記のアップ写真の通り、アンカー用のバウローラを取り付けてある板に角パイプを取り付けその中にアルミのパイプ等を組み合わせ表差し舵の角パイプがスムーズに上下できるようにしています。滑走するときは、運転席からロープを引きOリングゴムをフックに引っかけておきます。こうすることで表挿し舵は上方に上がり波に当たらずに済むと思います。透明の表差し舵が見えにくいですが、右写真は下げた状態。左写真は上に上げた状態。
表挿し舵強化仕様
上下にある写真は古い受けの部分で先日の釣行時に非常に不安を持ち、より強固になるように変えました。アルミの板を付け、バウレールから補強のため角パイプを付けています。これにて今までは曲がった白い角材のみでしたが、アルミ板と補強材で補強しました。
挿し舵軸受け部
60ミリ角のステンレスパイプに穴をあけ6ミリ径のボルトナットでローラーを取り付けている先の部分が曲がった板に固定します。その角パイプにさらに45ミリ角のステンパイプ300ミリ長を取り付け、その中にアルミのコの字サッシを複雑にあわせ40ミリ×20ミリ×1400ミリ長のアルミパイプを挿入しています。表差し舵の上部にフックを付けロープで引っ張れるようにしておきます。ロープの中程にはOリングゴムを付け、滑走時夜間航行灯のフックに引っかけます。ロープを緩めれば表挿し舵板が降りて上部ストッパーのボルトに当たりそれ以上下がらないようになります。右写真は透明の表差し舵部(茶色い物は三角の波切り用)・左写真は角パイプと滑車部。現在は上記のように補強しています。