<めぃが来てからの話>

99年3月 二人の世界・後編


ぶぅの診療が始まった。体重はめぃと同じく1キロ増の5.3キロ。
・・・骨格からいくとまぁそんなものだろう。

次に、聴診器を当てられただけなのに「うなうな」文句を言い始めた。
こんなことは初めてだった。いつもは先生の手にスリスリするのに。
さっき、めぃを鳴かせたから、抗議しているのだろうか?
それとも、めぃの手前、強がっているのかな?・・・実は単にビビっているだけだったりして?

いよいよワクチンを注射する段になった。私はますます不機嫌になっていくぶぅを保定していた。が、ヤツは首をくるっと回して先生の手に噛み付こうとした。
そこで、先生は首の余った皮を掴んで一気に注射へと持ち込んだ。早業だった。
しかし、ぶぅも負けてはなかった。
押えている私の腕が動いてしまう程の力で抵抗したため、先生はとっさに注射器を抜いてしまった。・・・おかげで、また注射針をされる羽目になってしまったじゃないか!?

先生は机の引き出しから猿ぐつわの様なものを取り出してぶぅにはめた。ヤツはそれすら2度目も跳ね飛ばして抵抗した。・・・ここから先は知恵比べ。長くなるので途中省略・・・なんとか2本(3種混合と白血病予防)打つことが出来た時、私の右手の中指は血が滲んでいた。 後で、めぃに注射する時に言った先生の言葉
「この子は大人しいから・・・」「・・・」すべてを物語っていた。

訴える?ぶぅにゃんの図
母ちゃん!
もうあんなとこ連れて行かんでぇ〜!
私が押えていた手を緩めると
ぶぅは「うんなぁ〜う」と鳴いて
猫語訳・・・母ちゃ〜ん痛かったよぉ!
あのおじちゃんキライ!助けてぇ〜!


私の左胸から肩によじ登っててきた。

ヨシヨシ!もう終わったよぉ!
もう痛くないからね・・・

私はさっきまで押えつけていた手のひらを
思いっきりひっくり返して
急に善意の第三者になっていた。

PS.
家についてキャリーを開けると、2猫はおそるおそる出てきた。
私がキャリーを片づけてから部屋に戻ると、2猫は暖かい陽が射す窓際でしきりに「舐めあいっこ」をしていた。
やはり二人の間には人間が入れない世界があるようだ。



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