解決ゾロ


解決zゾロとは、昨今のジェネリック製品に対する関心の盛り上がりから、おじゃささがオリジナルも含めたジェネリック製品同士の比較検討を行い、その評価を行うというものです。興味がある方は後も読んでみてくださいませ。


対象:よく使用する内服薬、およびそのジェネリック製品。

方法:医薬品医療機器情報提供ホームページで添付文書を収集できた各薬剤の薬物動態パラメータ値(Cmax、tmax、t1/2、AUC)の平均値・標準偏差値を求め、Cmax、およびAUCは平均値±1SDを0ポイント、±2SDを2ポイント、±3SDを4ポイントと言うようにスコア付けし、データの良いものは加算、データの悪いものは減算とした。

蓄積性がなく活性体本体が未変化のまま排泄される薬剤の場合、CmaxとAUCのスコアに加えて、tmaxに関しては平均値±1SDを0、±2SDを0.5、±3SDを1ポイント、データの良いものは加算、データの悪いものは減算。t1/2に関しては、ポイントの付け方はtmaxと同じだが中央値をはずれたものはどちらも減算することとした。すべてのポイントを加算して評価した。薬価はオレンジブックを参照した。

一応ジェネリック製品を全部は拾ったつもりですが、取り落としたりしたのがありましたら申し訳ないです。



その7.クラリスロマイシン(200mg錠)編(7/18/06up、9/29/06追加修正、10/24/06ランク修正)

☆☆☆  クラリス(12)

☆☆★  クラリシッド(9)

☆★   クラリスロマイシン(日医工)(-1)、マインベース(0.5)、クラリスロマイシン(サワイ)(0)、リクモース(0)

☆    クラリスロマイシン(MEEK)(0)、クラリスロマイシン(NPI)(-0.5)、クラリスロマイシン(メルク)(-1)、クラリスロマイシン(PH)(-0.5)、クラリスロマイシン(EMEC)(0)、クラリスロマイシン(タイヨー)(0)、クラリスロマイシン(タカタ)(0)

★    クラリスロマイシン(CH)(-2)

☆なし  クラリスロマイシン(TCK)(-4)、クラリスロマイシン(サンド)(-4)

総評 本家の圧勝です。ジェネリック製品は足下にも及びません。Cmaxがいいものでも本家のせいぜい8割、AUCは良くても6割です。原価を減らさなければ儲からないのは分かりますが・・・今回のもオリジナルはハズレ値ギリギリです。要するにジェネリック製品との比較では、同じ物ではない可能性が大きいと言うこと。分かりますよね。

クラリスロマイシン(日医工)はt1/2の減点だけが響きスコアを落としていますが、他のクズみたいな(失礼!)薬の中では良心的です。

基本データはすべての製品に記載されています。さすがに7月から収載されただけあって、こういうところが改善されているのは大変好ましい傾向です。

また、ジェネリック製品15種のうち10種が、標準製剤という薬剤と血中濃度を比較したデータを出していました。ほとんどのジェネリック製品のデータが標準薬剤と寸分違わないので、同等性は保たれていると書いてあったのですが、各メーカーごとの標準薬剤のデータ間にはかなり大きなバラツキがある反面、自社製品と自社の標準薬剤とのデータにはほとんど差がありません。おまけに標準偏差値までウリ二つです。

(以下オレンジブックより抜粋)標準薬剤となるのは以下のものである。臨床試験を実施した先発品(*と表記)、先発品と生物学的同等性が確認されている剤形違い・含量違い品で、適当な溶出試験が設定されている物(+と表記)・・・溶出試験の標準薬剤には標準の欄に「*」あるいは「+」を記載する。ただし品質再評価終了後に標準薬剤が承認整理される等、「*」あるいは「+」のない場合もある。(以上抜粋終了)

データの詳細は添付文書を参照していただければありがたいのですが、結論から言うと標準薬剤とは新しく作られた自社ジェネリック製品の別ロットの製剤だと考えています。同じ会社で作った同じ薬を飲んだためのデータのバラツキと考えるのが一番納得がいくからです。

新しく出た(出そうとしている)ジェネリック製品には標準薬剤として準備できるのは先発品のみです。先発品とのデータ上の対比は自社製品の同等性を著しく傷つけるデータしか出ません。実際のところ同等ではないわけですから。他社の新しいジェネリック商品は手にはいるはずもありません。その時点では未承認なはずです。

よって、まだ承認されていないが、いずれは承認される自社の新しいジェネリック製品を標準薬剤として使用したのではないでしょうか? 溶出試験は済んでいるでしょうから上記の基準で行くと立派に標準薬剤としての資格があるはずです。また、目の前にあるので準備したり取り寄せたりする必要もないでしょうから。

と、ここまでの標準薬剤についての記述は全くの間違いだったようです。オレンジブックのホームページの中をよく見ていたら、医薬審発第1466号(平成13年10月31日付)の文書に、クラリスロマイシンの標準薬剤はロットNo. 020PI、大正製薬(今は大正富山医薬品) のものってちゃんと書いてありました。

以前、他のメーカーさん(クラリスロマイシンのジェネリック製品を作っている)に聞いたときに教えてもらった答えが正解だったようです。この場で訂正・謝罪させていただきますm(_ _)m。

しかし、本当にそうなら、各ジェネリックメーカーが出している標準薬剤にまつわるデータのバラツキはいったい何???? 話は変わりますが、学生の時に物理実験って講座がありました。重さ(グラム)が小数点以下3桁ぐらいまで正確に計ってあるおもりの単振動周期から重力加速度を求める実験で、有効数字2桁まで正確に出ないとやり直し!って感じでした。人間の薬物代謝がバラバラなのは百も承知です。だから数人から十数人の健常成人に内服させて平均値をデータとしているわけです。なのになんで・・・たかが(失礼!)Cmaxでさえ0.859〜0.49なんて倍ほども違うじゃないですか?

標準薬剤のロットは昔のもので、オリジナルを作っているメーカーさんは徐々に改良を加えて、それに伴い溶出率なども上がっていくんだそうです。標準薬剤に対して、オリジナルメーカーさんがもう一度正しいデータの提出をしてくだされば助かるんだけどなぁ〜。現状では何を信じていいのか全く分かりません。データってどこでとっても再現性があるからデータとしての意味があるはずなのに・・・(10/24/06)

この世の闇に迷い込んだ解決ゾロに光は見えるのでしょうか?


その6.オキサトミド(30mg錠)編(6/16/06up)

蓄積して効果を出すと思われるタイプの薬にも手を出しました。評価方法は、ますます単純にCmaxとAUCの比較のみです。tmax、t1/2は評価の参考にしました。長いものの方がbetterであろうと考えています。

A群

☆☆  デルトーマ(4)

☆★  セルテクト(0)、アデコック(2)

☆   オキサトーワ(0)

★   セルトミド(-2)

評価に値せず アレトン、イワトミド、オキサトミドDJ、オキロット、セルマレン、ヒシレタン、ペペシン、ランゲラーテ

A群の総評 イワトミドは、データそろってれば良さそう。アデコックはt1/2が少々短いです。AUCが書いてあるのは13社中、たったの5社という無惨な結果です。

B群

☆☆  セルスミン(4)、セルテス(2)

☆★  セドリプス(0)、オキサトミドEMEC(0)

☆   スパクリット(0)、メクテクト(0)

★   アトピクト(-4)

評価に値せず アムゼント、ガーランド、ライセルテック

B群の総評 ガーランドはデータそろっていればそこそこでしょう。

A群、B群は、オキサトミド2錠(60mg)単回投与と1錠(30mg)単回投与の薬物動態データが添付文書上に出ていたため、すべての薬剤を同列で比較が出来ず、やむなく2群にして比較した結果です。Aが60mg、Bが30mgです。

何でも、最初は喘息の適応症を取りたくて60mg投与のデータを取っていたが結局取れなかった、にもかかわらずデータだけはそのまま残ってしまったとのこと。うーん・・・


その5.ロキシスロマイシン(錠)編(5/12/06up、9/29/06追加修正)

☆☆☆ ルリッド(7.5)

☆★  ロキライド(1)、ルリシン(0.5)、ロキシスロマイシン(サンド)(-0.5)

☆   オーロライド(-2)、ロキスリッド(-3)

★   ロキシマイン(-4.5)

評価に値せず ラドリッド、ロキシメルク

総評 メルクのは、データそろってればまあまあかなと言う印象。今のところ本家の圧勝です。が、耳鼻科医が通常用いるマクロライド少量長期投与に一番向いているのはロキスリッドかもしれません。Cmaxが一番低く、t1/2は14時間程度。AUCは悪くないです。おそらく賦形剤のせいで溶け出しに時間がかっているものと思われます。


その4.フマル酸ケトチフェンドライシロップ編(5/03/06up)

☆☆☆ サラチン

☆☆★ ザジフェン、ベナピー

☆☆  ザジテン、スプデル

★   サルメジン

評価に値せず メラボン、キセブレン、ケトチロン、ケトテン、フマルフェン、マゴチフェン

総評 ザジテンcapと同様に、Cmaxの最高値と最低値が10倍以上も違うため、統計的処理が出来ませんでした。使用感が似た薬剤がお望みならスプデルがいいでしょう。


その3.フマル酸ケトチフェン(カプセル)編(5/03/06up)

☆☆☆ サラチン

☆☆  フマル酸ケトチフェン錠(EMEC)、ザジフェン、ザジトマ、ザジテン、ベナピー

☆   アナチフェン

★   スプデル、サルメジン、ケトチロン

評価に値せず メラボン、キセブレン、クラチフェン、ケトテン、ザトチテン、フマルフェン、マゴチフェン

総評 Cmaxの最高値と最低値が10倍以上も違うため、統計的処理が出来ませんでした。☆3つは激烈に眠いはずで、たぶん朝内服したら使い物にならなくなります。反面、どんな抗ヒスタミン薬でもダメな人で、どうしてもステロイド使いたくないならトライする価値はありそうです。一日薬価はザジテン約140円、あとは約15円です。☆2つのザジテン以外に切り替えるのが無難でしょう。


その2.ロキソプロフェン編(4/20/06up)

☆☆☆ ロキソート(5.5)、シラブル(5)、ロブ(4)

☆☆★ ウナスチン(2.5)、ロルフェナミン(2)、ロゼオール(2)、ロキソマリン(-0.5)

☆☆  オキミナス(0)、ツルメリン(-0.5)、ケンタン(-0.5)、カンファタニン(-0.5)、ロキソプロフェンEMEC(-0.5)、ロキフェン(-0.5)、スリノフェン(-1)

☆★  ロキペイン(-2.5)

☆   ロキソニン(-1.5)、ロキフラン(-3)、レトラック(-3.5)、リンゲリース(-4.5)、サンロキソ(-4.5)、ノブフェン(-4.5)

総評 ロキソニンはジェネリック製品と比較してもAUC最低です。この薬はおそらくマイルドさで売っている、すなわち胃腸障害が少ないことが売りのポイントなのでしょう。☆3つの薬剤は非常に効果は高いと思いますが、反面胃腸障害も出現しやすいことを頭に止めておくべきです。今までのロキソニンと同効の薬を使用したいのであれば、☆1つか1.5の群から選べばいいと思います。薬は人に出すものなので、個々の人間の薬剤感受性によって評価もかなり違うと思います。ロキソマリンはCmax高めなのと安さで評価アップとしました。


その1.塩酸エピナスチン(20mg錠)編(4/20/06up)

☆☆☆ ピナジオン(総合ポイント9点)

☆☆★ アレジオン(5.5)

☆☆  ヘルボッツ(1.5)、ユピテル(0.5)、エルピナン(0)

☆★  ベルグフォルム(0)、アスモット(0)、メデジオン(0)、エピナジオン(-1)、アレジオテック(-2)

☆   塩酸エピナスチン(-2)、アルピード(-2)、アプラチン(-4)、アレルオフ(-4.5)

評価に値せず(CmaxもしくはAUCの記載がない) チムケント、アレゲイン、アレナピオン、アレルナシン、エピナスチン、アズサレオン

総評 アレジオンはデータ的にも非常に高い水準の薬です。売れるのも納得。多くのジェネリック製品はこの薬の価値を引き下げました。ピナジオンはほぼ本家と同等、もしくはやや上回り、薬価は半分です。評価に値せずの中にも少々惜しい薬はありますが、スコアでは本家を上回っているものがあるのですから捨ててしまっても惜しくないでしょう。


ボチボチ追加するつもり。

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